このアルバムのどこを切り取っても色々な人たちの愛が込められています
――今作のジャケット写真も素晴らしかったですね。
はい。前作は宇宙の中の青が象徴的だったんですが、今回はF91のエンディングで月光の中で主役のシーブックとヒロインのセシリーがクライマックスを迎えるあのシーンを彷彿とさせるような美しさもあって、すごく感動しました。
――アートワークまでしっかりとコラボされているんですね。
実は、ディレクターさんが小学4年生の時に、お父さんに連れってもらってF91の映画を観て、その時に私の歌声に感動して、カセットテープを買ってもらったらしいんです。その少年がこのプロジェクトに参加して。このアルバムのどこを切り取っても色々な人たちの愛が込められています。
――泣いてしまう…。
ですよね。そこで希望をガンダム作品のキャラクターデザイナーを務められています「ことぶきつかさ」さんにお伝えしたら、こんなに素晴らしいジャケットができたのですごく感動しました。
――ぜひパッケージと一緒に楽しんでもらいたいですね。さて、森口さんが35年歌い続けてきたこれまでを振り返って思うことはどのようなことでしょうか。
デビュー当時から数年は、悔しい想いがずっと続いていたんです。どこに行っても私のレコードが置いていないだけでなく、イベントに出ても冷たくされたり、でも別のアイドルの子はちやほやされていたり…(笑)。10代でそんなことをされたら傷つくじゃないですか。いろんなオーディションを受けて、やっとガンダムの主題歌で合格できたのに、なんでこんな扱いを受けるんだろうってすごく辛かったんです。でも、ずっと諦めることなく、35年間大好きな歌を聴いてくださる熱いファンのみなさんと音楽をはじめ様々なジャンルで、可能性を信じて支えてくださっているスタフの方々と一緒に過ごすことが出来て、本当によかったなって思うんです。さらに、コンサートではファンのみなさんとエネルギー交換ができるからこそ、辛くて悲しいことがあるけれど、こうして音楽を通じて生きる喜び悲しみを共鳴することを実感できて、毎回“命をもらっているな”って思えるんです。4歳から歌手になるという夢の中を今も生かされて、心から感謝の気持ちでいっぱいです。
――本当にその通りですね。それに、ガンダムの曲って応援歌にも聞こえますよね。
結果的にそうなんですよね。「星空のBelieve」の一行目が“ソーシャルディスタンスを保ちながら生きてる私たち”、今と本当にリンクしているんですよ。その時に、あらためて歌ってメッセージなんだなって思いました。
――そんな熱いメッセージを届け続けている森口さんが、『喫茶dヒッツ~お悩み相談~』で、みなさんからのお悩み相談を受けてくださるんですよね。
はい!普段から恋愛相談を受けるだけでなく、私が結婚していないのにも関わらず、ご夫婦から相談を頂くことがあるんです(笑)。友人からは銀座の母のように、住んでいる場所の名前を入れて「〇〇の母」と言われているんですよ。アドバイスが的確かはわからないんですが、私の性格が熱いから、相談するとスッキリするらしいんです。みなさんにも、少しでも気持ちが軽くなってもらえたらいいなと思っています。
――森口さん自身が悩んだときはどうしているのでしょうか。
姉によく相談をしています。20代の頃は人に話さず、自分の中に溜めこむタイプだったんですよ。でも、それだと限界が来るし、人は絶対にひとりでは生きていけないということを感じたので、コミュニケーションを取る大切さを感じました。たったひとりでも聞いてくれる人がいるだけで、心が全然違うと思ったんです。特に厄年の時に!
――わかります…(笑)。企画、楽しみにしていますね。さて、森口さんが最近ハマっていることを教えてください。
STAY HOME期間に断捨離をしたんです。そこで空気が抜けかかったバランスボールが出てきたんですよ。そこに乗ってみたら意外と気持ちがよくて(笑)。上半身が何かトランポリンのような感覚になって。トランポリンを買おうかなぁって検索していたら、実際トランポリン健康法というのがあったんです!NASAの宇宙飛行士や海外のセレブたちも取り入れてるとか。飛ぶことによってリンパの流れがよくなったり、免疫力が上がるらしいんです。なので、このバランスボールは捨てずに乗りつづけています。あとは、「メモリプレイ」という披露宴の映像を見て“涙活”をしています。とっても感動して泣けてスッキリするので、ぜひ検索してみてくださいね。
――ありがとうございました。最後にメッセージをお願いします。
デビュー35周年にずっと応援してくださっている熱心なファンの皆さんとこんなに素敵なミュージシャンのみなさんと、家族のような絆で支えてくれているスタッフのみなさんとの結束で出来上がったアルバムとなり幸せです!楽曲をずっと大切にしてくれているファンの皆さんがいたからこそできた作品なんです。ガンダムというと、まだ食わず嫌いの感覚でいる方もいらっしゃると思うのですが、一度手に取っていただければ、壮大な世界や熱いロックなど素晴らしい色々なジャンルの音楽が細胞を巡る熱量がありますので、ぜひ聴いてみてくださいね。
文:吉田可奈
▼前回インタビューはこちらから
”ガンダムの女神”森口博子が『GUNDAM SONG COVERS』をリリース! 「ガンダムのメッセージをずっと届けられる表現者でいたい」
▼「喫茶dヒッツ~お悩み相談~」
森口博子自身が期間限定マスターとなり、「夢・目標」をテーマに皆様の悩みにお答えします!
詳細はこちらから
https://dhits.docomo.ne.jp/ft/sys00361
▼森口博子がセレクトしたプレイリスト「グッとくる世界 selected by 森口博子」はこちらから
dヒッツ:https://dhits.docomo.ne.jp/program/10021747
▼森口博子「GUNDAM SONG COVERS 2」はこちらから
レコチョク:https://recochoku.jp/album/A2001857822
dヒッツ:https://dhits.docomo.ne.jp/artist/2000016361
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森口博子
‘85年国民的アニメ『機動戦士Zガンダム』の主題歌「水の星へ愛をこめて」でデビュー。音楽活動と並行し、バラエティ・ドラマ・舞台・ラジオ・CM等幅広く活躍。TVレギュラー12本かかえ、バラエティアイドル(バラドル)と言うジャンルを確立、幅広い層に支持される。’91年映画『機動戦士ガンダムF91』の主題歌「ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~」がヒットし、初のベスト10入りを果たす。同年から6年連続NHK「紅白歌合戦」に出場。透明感に深みとパワーが増した歌声で、ライブ活動でも人々を魅了している。2018年の「KING SUPER LIVE 2018」の東京ドーム公演では、オーディエンスが神々しい歓声に包まれた同年、NHKで放映された『発表!全ガンダム大投票』で、361曲のガンダムソングからデビュー曲が1位、1991年発表の映画主題歌が3位に!同年、NEWシングル「鳥籠の少年」がレコチョク・ジャンル別ウィークリー1位に!レコチョクで複数の楽曲がランキングでも1位を獲得。
更に2019年12月には、上記『発表!全ガンダム大投票』で選ばれたガンダムソングベスト10全楽曲を豪華ミュージシャンとカバー&セルフカバーした「GUNDAM SONG COVERS」でオリコンウィークリー3位にランクインし「日本レコード大賞」企画賞を受賞。10万枚を超える大ヒットとなった。
2020年はデビューから35年!さらなる活躍が注目される中で、「GUNDAM SONG COVERS」の続編として、「GUNDAM SONG COVERS 2」をリリース。オリコン、ビルボード・ジャパン共にウィークリーチャート2位を記録。