ラブソングに定評があり、アーティストとしての活動を中心に、女優やラジオDJ、ナレーターなど多方面で活躍する上野優華。2023年7月にデビュー10周年を迎えた彼女は、10周年記念ライブの様子や10周年の活動の軌跡をまとめたオフィシャルライブフォトブックを「murket store 」で、期間限定販売する。今回、オフィシャルライブフォトブック発売を記念して上野優華にインタビューを実施。デビュー10周年を振り返って思うことを中心に話を聞いた。

 

 

私の音楽人生の中にあなたがいてくれたらすごく嬉しいです

 

──2023年7月にデビュー10周年を迎えられました。率直な今のお気持ちを聞かせてください。

 

本当に10年経ったんだな、というのが素直な気持ちです。15歳でデビューした頃は、こういう表現が合っているか分かりませんが、デビュー10周年というともっと重たいものだと思っていたんですよね。25歳って、もっとしっかりした大人になっていると思っていたので。だから、デビューしたての15歳の私が今の私を見たら、「え?そんなもんなの?」って思うんだろうなって思うくらい(笑)、あっという間に10年が経ってしまいました。

「10周年のライブをやれば実感が湧くと思う」と、よく話していたんですが、ライブを終えても正直実感が湧かないです。もちろん、応援してくださる方に対して「10年間ありがとう」という気持ちはあるんですが、節目という感じがまだないので、一年かけて10年というのをゆっくり噛みしめていくんだろうなと感じています。

 

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──現在はアーティストとしての活動を中心に、女優やラジオDJ、ナレーターなど多方面でご活躍されていますが、デビュー当初に目標としていたことはありますか?

 

私はもともと、どうしてもアーティストになりたい、どうしてもタレント活動がしたい、という想いをもってオーディションを受けたわけではなかったので、目標というものがないまま私のアーティスト人生がスタートしたんですよ。だから良い意味で自分に大きなプレッシャーを与えることなく、ここまでやってこれたのは良かったのかなと思います。理想がないからこそ、その時その時で目標を立てて前に進むことができたんじゃないかなと。

 

──ひとつずつ着実にステップアップされてきたのですね。今回、7月23日に東京・渋谷Spotify O-WESTで開催した10周年記念ライブ「上野優華 Debut 10th Anniversary LIVE ~Bouquet of Songs~」を中心にまとめたオフィシャルライブフォトブックが「murket store」で販売されました。改めて、10周年記念ライブを振り返っていただきたいと思います。まず、1曲目にセレクトされた「私の歌」に、“歌うこと”に対する上野さんの強い意志を感じました。

 

1曲目はすごく大事だなと思っていて、最後まで悩んだんですよ。もっと盛り上がる曲から始めた方がいいんじゃないかとか、アーティストさんから提供してもらったり、作家さんに書いていただいたり、自分で書いている曲もあるので、やっぱり自分で書いた曲から始めた方がいいんじゃないかとか。いろんな意見があったんですが、今回はやっぱり徳島から上京した15歳の頃を思い出して歌った「私の歌」が、原点と言いますか、自分の中で大切にしている10周年を振り返るにふさわしい1曲目なんじゃないかなと思い、選びました。

 

──1曲目のほかに、このライブでこだわった点はありますか?

 

今回は全24曲と、わりとボリュームのあるセットリストでやったんですが、その24曲に絞り込むのがすごく難しくて。最初は3時間、4時間ライブになるくらいの曲数を組んだんです(笑)。でも、さすがにそんなに長いライブはできないので、スタッフさんたちといろいろと考えた結果、新しいアルバムの曲が割合的にたくさん入りました。結果的にそうなったんですけど、私的にはそれがすごく嬉しい出来事だったんですよ。10年を振り返るのももちろん大切だし、今までの曲もみんなが愛してくれて、私にとって宝物であることは間違いないんですけど、いろいろ考えてセットリストを組んだ時に、一番新しいアルバムの曲がたくさん入ったってことは、10年間ちゃんとアップデート出来ていたという証なのかなと。こだわりとは違うかもしれないですが、私の10年間のステップアップが、アップデートがしっかりと詰め込まれたセットリストになって良かったです。

 

──ライブの中で、印象に残っていることはどんなことですか?

 

今回は“王道をやろう”っていう自分の中のテーマがあったんです。今までワンマンライブをやる時は、弾き語りをやったりスタンドマイクを使ったり、椅子を使った演出をしたりと、一回一回のライブで様々な挑戦をしていました。でも、今回は10年間歌えている感謝とか、“これからもよろしく”という想いを込めて、そういう挑戦や演出を全部無しにして、本当にシンプルなライブをやったんです。10周年というと、ちょっと豪華にしたいじゃないですか。みんなもきっと期待していた部分もあったと思うんですよ。20歳の時のライブではオーディションの時に歌った思い出の曲をカバーしたので、みんながそういう特別感を期待しているかもなって思ったんですけど、ここはあえて本当にシンプルなライブを届けようと思ったんです。

 

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──シンプルなライブは逆にいろんなものが見えてきたりするので、ある意味10年間やってきた自信や誇りがないと出来ないことだったんじゃないかなと、今聞いて思いました。

 

そうなんですよ。2時間半とか3時間ライブをやるとちょっと飽きも来ると思うので、けっこうなチャレンジだったと思いますし、自分の中でも良い意味でプレッシャーでした。でも、目でもちゃんと楽しんでもらえるように、デビューの頃から変わらずついてくださっている照明さんが演出してくださいました。そういう信頼関係もあって、ここまでシンプルなステージで出来たのかなと思っています。

 

──10周年記念ライブのフォトブックの写真セレクトも上野さんがされたのですか?表紙の写真は目を閉じて歌っている横顔の、重厚感のある写真ですね。

 

そうなんです。表紙はとても迷ったんですよ!もっと明るい写真がいいのか、目が開いている写真がいいのか、笑顔の10年だったから笑っている写真の方がいいのかとか…。いろいろ考えたんですけど、この写真がすごくしっくりきたんです。こういう顔をして歌っている時がほとんどだろうなと思ったし、ファンのみなさんが一番見慣れている私なのかなと思って(笑)。

 

──すごくかっこいいです。中面は笑顔の写真も、たくさん入っていますね。

 

いろいろと入ってます。よう笑ってはって何よりです(笑)。

 

──それだけ楽しかったということですね。

 

そうですね。私、普段のライブではほとんど汗をかかないんですけど、この日は汗だくになって。最近はアコースティックな、わりとしっとりとした大人な空間でのライブが多かったので、10代の頃のような弾ける系の曲を久しぶりに歌って、それはまあ汗をかきまして(笑)。

 

──汗でキラキラした上野さんが見られると。

 

はい、キラキラしております(笑)。非常に珍しい様子がここに入っていると思います。普段の10倍ぐらい汗をかきましたから。久しく歌いながら踊るような曲をやっていなかったので、みんなもビックリしたんでしょうね。歌い終わると「お疲れ様!」みたいな(笑)、「よく頑張った!」みたいな声が来て。いったい何目線なのかな?って思ったりもしつつ(笑)、見守ってくださっているファンのみなさんも同じだけ歳を取っているので(笑)。みんなも、良い運動になったんじゃないかなと思います。

 

──ライブフォトブックは先日の10周年ライブだけではなく、過去のバースデーライブなど、いろんなタイミングでのライブ写真も入っているんですよね。

 

そうなんです。私の場合はいろんな活動をさせていただいているからこそ、出会ったタイミングが人それぞれで。お芝居から好きになってくれた方とか、ラジオを聴いて知ってくださった方とか、私のことは知っていても歌を歌っていることを知らない方もいらっしゃったりするんですよね。それってわりと珍しいことだと思っていて。そういう方たちにも、音楽をずっとやってきた、というところを見てもらえたら、この10周年をより感じていただけると思うし、私からの感謝の想いも伝わるんじゃないかなと思って入れました。

 

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──上野さんご自身も、アルバムのように成長過程を振り返ることが出来ますね。

 

本当に。20歳の時のライブの写真は、誕生日の前日がライブだったのでギリギリ10代だったんですよ。本当に若かったなと思います。あとチラッと写っているバンドメンバーもみんな若い(笑)。5年前のことなんですけど、ここからの5年間で特に大きく成長できたなと思っていて。デビューしてからの5年間は自分の意見ももちろん大事だけれど、それよりもアドバイスをしっかり受け止めて吸収する5年間だったと思うんです。そして、そこからの5年間は吸収したものをアウトプットした5年間だったと思っているので、個人的にはこの5年間が一番成長できたと思っています。

 

──そんな上野さんの10年間が詰まったオフィシャルライブフォトブックは、デジタルフォトブックも付いているということなんですが、そちらはどんなものになっていますか?

 

写真はオフィシャルライブフォトブックと同じものですが、デジタル版には動画コメントや副音声的な解説コメントなどがつきます。ライブごとに「この時はこうだったよ」っていう裏話を中心に、どうでもいい話も込みですが(笑)、より一層フォトブックを楽しんでいただけると思うので、それをぜひ聞いていただきたいです。あと、デジタルなので色味や光の加減も紙のフォトブックとはちょっと違うので、その辺もチェックしていただきたいですね。拡大することもできるから、普段はあまり見えない私の眉毛のほくろが見えるかもしれません(笑)。

 

また、デジタルフォトブックはスマホで見られるので手軽に持ち歩いていただけて、外出先などで見ることができるのも大きな魅力だと思っています。ぜひご友人やご家族などにフォトブックを見せて、私のことを広めていただけたら嬉しいです!(笑)

 

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──今後、チャレンジしてみたいことはありますか?

 

10周年が終わって自分の中で大きな変化があるのかな?と思っていたら、わりと変わらずの毎日を過ごしていて。でも、10年という節目を終えて11年目になって、自分の色というものを再確認できるようなことをやりたいなと思っています。今まですごくまっすぐに走って、自分の強みはラブソングだということを20歳ぐらいに決めて、それは変わらずにあるんですけど。例えば、もうちょっといろんなアーティストさんの音楽に触れたり、誰かとコラボレーションしたり、ライブを一緒にやってみたりして、吸収もしたいし、改めて自分ってこういうアーティストなんだなということを確認していきたい。その中で自分がもっと追求できるものが見つけられるかもしれないし、今まで出会えなかったような自分に出会えるかもしれない、ということにすごく期待をしていて。改めて自分を見つめ直すような時間をゆっくり作れたらいいなって思っています。

 

──最後に、オフィシャルライブフォトブックの購入をまだ悩んでいる方や、応援して下さるファンのみなさんにメッセージをお願いします。

 

みなさん、改めまして10周年を迎えさせていただきまして、本当にありがとうございます。10年前から知ってるよっていう方もいれば、中にはこの1週間ぐらいで知りましたっていう方もいらっしゃるかもしれませんが、しっかりと自分らしく歩んできた10年だったと思います。そんな10年をぎゅっと詰め込んだライブフォトブックを作らせていただきました。これからも自分というものをしっかり見つめながら音楽をやっていきたいと思っているので、そんな私の音楽人生の中にあなたがいてくれたらすごく嬉しいです。これからも音楽をやり続けていくので、このライブフォトブックをゲットしていただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。

 

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文:大窪由香

写真:平野哲郎

 

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予約期間:2023年08月09日12:00~2023年10月31日23:59

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  • 上野優華

    上野優華

    出身地:徳島県
    誕生日: 1998年2月5日
    血液型:O型

    2012年、キングレコード×講談社主催のボーカルオーディションにおいて、1万人を超える応募者の中からグランプリを獲得。翌2013年、映画の主演・主題歌でデビュー。

    代表曲「好きな人」「あなたの彼女じゃないんだね」はYouTubeを中心に火が付き、共感コメントが殺到するなど、失恋・片想いソングに定評があり、"いま、泣ける声"と称されている注目のシンガー。
    コンスタントにリリース、LIVE活動を展開する一方で、ドラマ・映画「トモダチゲーム」、「人狼ゲーム」などの人気作でメインキャストを務めるなど多方面で活動を続ける。
    また、2017年からはベトナムを中心としたアジア圏での活動も精力的に行っている。
    2023年7月24日でデビュー10周年を迎えた。