姉のMona と妹の Hina によるピアノ連弾ボーカルユニット・Kitriが10月14日(木)に「ヒカレイノチ」を先行配信した。本作はTVアニメ『古見さんは、コミュ症です。』 ED 主題歌となっており、アニメファンからも注目を集めているKitriにインタビューを行った。楽曲についてはもちろんのこと、音楽ルーツやこれから挑戦してみたいことなど、彼女たちを既に知っている人も、これから知る人も楽しめる内容になっているので、是非最後までチェックしてほしい。

 

新しい音楽をたくさんお届けしていきますので、今後のKitriの活動もぜひ楽しみに待っていてください!

 

──お二人が音楽に触れたきっかけや音楽活動を始めたきっかけを教えてください。

 

Mona:幼い頃から音楽に興味を持っていて、4歳の時に音楽教室に通い始めました。最初はグループレッスンで歌を歌ったり楽器を持ってリズムを叩いたりしていましたが、レッスンに通う中で音楽への興味が高まってきたところで、ピアノの個人レッスンを受け始めました。それからずっとピアノを続け、将来は音楽にまつわる仕事がしたいと思うようになりました。

 

Hina:物心ついた頃からMonaがピアノを弾く姿を横で見て憧れ、6歳の頃からピアノを始めました。それから時が経って二人で連弾をした時、あまりの楽しさと充実感で忘れられない記憶となりました。その記憶がある中、中学と高校で合唱にのめり込んでいた頃に、Monaから二人で音楽活動をやってみようと誘われ、それをきっかけに音楽活動が始まりました。

 

──お二人がそれぞれ、「影響を受けた1曲」を教えてください。

 

Mona:グリーグの「ノルウェー舞曲 Op.35-1」というクラシック曲です。小学6年生の時、同じピアノ教室の中学生の女の子二人がピアノの発表会でこの曲を連弾しているのを聴いて、衝撃を受けました。連弾のダイナミックさや抑揚、息を合わせて音を奏でるスリルや美しさに感激し、連弾に興味を持ち始めたことを覚えています。

 

Hina:大橋トリオさんの「Shine」です。家族でランチをしていた時にカフェで流れていた曲で、初めて“一聴き惚れ”という体験をしました。店員さんに大橋トリオさんの曲だということを伺って、すぐにCDを購入し、家族でファンになりました。繊細かつ豊かなメロディーや拘った音作り、美しい歌声と歌詞、心の真髄に響くような素晴らしい音楽の虜になり続けています。

 

──Kitriというアーティスト名の由来を教えてください。

 

Hina:クラシック・バレエの演目としても有名な「ドン・キホーテ」という物語の中に「キトリ」という名前の少女が登場します。クラシック音楽に影響を受けていること、空想物語の世界が好きということなどから、この名前になりました。また「キトリ(Quitterie)」はフランス語で「意気地なし」という意味もあり、自分たちも勇気を出していきたいという意味も込めています。

 

 

──では、「Kitriとはこんなアーティストです!」一言で言うと?

 

Mona:「想像と創造のアーティストです!」と言ってみたいです。幼い頃から空想をもとに物語や歌詞を書いてきました。また、いつでも、なにかに挑戦していたいという思いもあり、曲作りやライブにおいて、それまでのKitriにない新しい音楽を作り出そうと試みたり、新しいKitriの一面を見せようと努めているので、想像と創造はKitriに欠かせないものだと思います。

 

Hina:「温故知新アーティスト」でいたいです。現代のポップスを表現しながらクラシック音楽をオマージュしたり、自分たちが学んできたピアノを元に新しい楽器に挑戦してみたりと、自分たちを培ったこれまでのものを軸に、新しいものも取り入れていきたいという想いがいつもあります。過去と未来を繋ぐようなユニットになれるように頑張ります。

 

♪「2分でわかるKitri」“Kitri MV digest.”

 

──お二人は姉妹とのことですが、結成されたきっかけを教えてください。

 

Mona:高校生になってクラシックピアノの専攻を目指して大学受験を控えていた中、受験の息抜きに始めた曲作りが楽しくて。子供の頃に二人でピアノ連弾をした時の楽しさや息の合い方を思い出し、将来はHinaとオリジナル曲で音楽活動をしてみたいと思うようになりました。Hinaに「ピアノ連弾をしながら歌を歌うユニットをしてみない?」と誘ったことを覚えています。

 

Hina:私が高校生の頃、既に曲作りを始めていたMonaから「Hinaが高校を卒業したら、二人で連弾をしながら、二人ともが主旋律になるようなハーモニーで歌うユニットをやってみない?」と誘われたことがきっかけでした。斬新なアイディアが魅力的だと感じ「やってみたい!」と思ったので、躊躇うことなく返事をし、それから数年後にユニット結成が実現しました。

 

──素敵なお話をありがとうございます。では、お互いの好きなところを教えてください。

 

Mona:あっさりしているところとそうでないところのバランスです。私と真逆で、Hinaは細かいことや終わったことを気にせずに気持ちを切り替えられる性格なので、良いなと思います。一方で、好きなことや本人の大事なものに対するこだわりが強い部分があるので、Kitriの活動をする中でHinaの発想や意見がヒントになることも多く、頼りにしています。

 

Hina:気遣いができるところです。Monaはいつも自分より他人の気持ちを考えて行動しています。気を遣いすぎて疲れるんじゃないかと心配になるほどですが、自分自身の心には忠実に、自分の軸というものはぶれずに持っているのもMonaの良いところです。Monaが作る音楽もそんなふうに、聴く人のことを考えた優しさが含まれているのではないかと感じています。

 

──姉妹で活動をされていることの良いところや、逆に困るところがありましたら教えてください。

 

Mona:良いところは、全く気を遣わないところです。お互いに意見が必要な場面で臆することなく考えを伝え合うことができますし、長い時間を一緒に過ごすプロモーション活動やライブ、レコーディングでもリラックスしています。また、お互いの考えていることがなんとなく分かるので、困った時や大変な時に助け合えます。困るところは…今のところはないです!

 

──さて、10月14日(木)に「ヒカレイノチ」がリリースされます。どんな楽曲になりましたか?

 

Mona:前向きなパワーを持った楽曲になったと思います。いろんな人が平然と日々を過ごしながらも、実際はその人にしか分からない悩みや葛藤、苦悩があるのではないかと想像しながら、自分にも人にもエールを送るような楽曲になりました。これまでずっと描きたいと感じていた、時代に左右されない「普遍性」を持ったメロディーや歌詞で表現することができた一曲になったと感じています。

 

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kitri「ヒカレイノチ」ジャケット写真

 

Hina:サビの歌詞で「今日の君に会うために生きてみたっていいだろう」や「今日の空を見るために生きてみたっていいだろう」とあるように、どんなに小さくても自分なりの目標や希望、指針があれば、より毎日に希望が持てるのではないかと思います。この曲を聴きながら、街行く人を見ていると、それぞれの人がそれぞれの目的地に向かって頑張っていることを感じます。

 

──本作はTVアニメ『古見さんは、コミュ症です。』 ED 主題歌となっておりますが、原作をご覧になっていかがですか?また、ED主題歌が決まった時の感想を教えてください。

 

Mona:自分自身も古見さんと同じ教室にいる生徒の一人になったような気分になれます。どのキャラクターも個性的で、それぞれ性格も行動も違うからこそ面白いということに気づかされます。笑いがありながらも繊細な心情描写がたくさんあって、心温まるお話です。ED主題歌のお話を聞いた時は、嬉しくて早くファンの方に伝えたいと思いました。Hinaとは、少しでも作品に寄り添えるように頑張ろうと話しました。

 

──「ヒカレイノチ」というタイトルの理由を教えて下さい。

 

Hina:サビの最初で歌っている「ヒカレイノチ」という言葉が歌詞の中でも特に印象に残ると思い、そのままタイトルにしました。一人一人がそれぞれの物語の中の主人公で、それぞれが一生懸命頑張って生きていて、みんな輝いているんだということを『古見さんは、コミュ症です。』のアニメの中でも、現実の世界でも感じてもらえたらと思って、Monaと考えた言葉です。

 

♪Kitri -キトリ-「ヒカレイノチ」“Hikare inoch” Music Video [official]

 

──『古見さんは、コミュ症です。』の第 1 話には特別に「シンパシー」という曲を特別曲として制作されたとのことですが、こちらはどんな想いを込めて制作されましたか?

 

Hina:人と関わる時、相手のことを考えすぎて不安や葛藤を感じることもありますが、原作を読んで、想いを伝えることで嬉しさや楽しさもたくさん感じられることを改めて感じました。小さな勇気が一つの季節を彩る「ドラマ」を生み出すんだ、という想いを込めて作りました。疾走感のある曲調と第1話の期待や緊張が重なって、曲に臨場感が生まれてくれたように思います。

 

──楽曲制作時のエピソードがありましたら教えてください。

 

Mona:先にメロディーが出来上がったのですが、サビの「ヒカレイノチ」の部分の作詞には時間がかかりました。Hinaと二人で思いつくままに歌詞を挙げて、あれも違う、これも違うとどれもしっくりきませんでしたが、数日経って「ヒカレイノチ」というフレーズが出てきた時に、メロディーや曲とマッチし、これだ!と思いました。二人でアイデアを出しながら制作していきました。

 

──作詞・作曲時に意識されていることがありましたら教えてください。

 

Mona:最近は極力、決めごとを作らないように意識しています。曲ごとに取り入れたい歌詞のモチーフやメロディーラインのイメージはありますが、作っていく中でなにかをひらめいたり、偶然ぴったりハマるものを探していく方が、曲の構成や展開も予定調和にならず、自分の中で新しい作品が作れると感じています。また、作曲に関してはライブで披露するイメージをしながら作ることも多いです。

 

──楽曲制作される際にインスピレーションを受けること、インプットしていることがありましたら教えてください。

 

Hina:日頃から、映画やドラマ、小説や漫画、詩などを積極的に見てインプットしています。絵画や写真を見て、その奥にある物語を想像しながらインスピレーションを受けて歌詞にしていくこともあります。また、たまたま目にした広告や映像、誰かの言葉などを見聞きして、「面白いアイディアだね」とMonaと話しながら曲づくりのヒントを得ることもあります。

 

──7月10日(土)に行われたビルボードライブ大阪公演について、コロナ禍で直前まで検討された中での開催だったと思いますが、久しぶりのライブはいかがでしたか?

 

Mona:コロナ渦でのライブでいろいろな制限があった中、来てくださったお客様も、会場のスタッフの方々も、皆さんが一丸となって協力してライブを成功に導いてくださったように感じます。ライブ中にお客様が楽しそうにしてくださったり、音楽に聴き入ってくださっているのを見て、改めてライブは何ものにも代えがたい時間だと思いました。

 

♪Kitri Billboard Live 2021SS『Kitri & The Bremenz Live』 Jul.10.2021 at Billboard Live OSAKA

 

──12月にはライブ「Kitri Live Tour 2021 AW キトリ の音楽会#4“羊飼いの娘たち」も開催予定ですね。どんなライブにしたいですか?

 

Mona:ギターに羊毛(市川和則)さん、チェロに吉良都さんをお迎えして、ビルボードライブでのバンド編成のライブとはまた違った、アコースティック編成ならではのアンサンブルをお楽しみいただける音楽会にしたいと考えています。この編成ならではの楽曲も選曲しています。今回もHinaは新しい楽器に挑戦しますので、そちらもご注目いただきたいです。

 

──ここからは、お二人のパーソナルな部分についても教えてください。お互いの印象で「意外と●●なんです」という部分はどんな部分でしょうか?

 

Mona:Hinaは「意外と熱い人」なんです!人前で感情を露わにしたり、情熱的な部分を見せることは無いですが、好きなものや興味のあることに熱心で、探究心もあります。私が想像している以上にKitriの楽曲も好きなようで、「ここでこの歌詞がくるのがいいね」「この部分のメロディーが好き」といった感じで、私が書いた歌詞やメロディーのポイントや良いところを力説してくれる時もあります。

 

Hina:Monaは「意外とハングリー精神の持ち主」です。表には見せませんが、現状に満足して終わらず、向上したいという意思を常に持っています。音楽制作では、たった一音でも妥協せず拘りを持っています。良い曲ができても次の日に「やっぱり一からやり直したい」と言うこともありますが、その精神がKitriの音楽をより良いものにしてくれているなと思います!

 

──今後、歌ってみたい楽曲のイメージがありましたらお聞かせください。

 

Mona:たくさんあります。これまでクラシック音楽に影響を受けてきたKitriからは想像のつかないジャンルの音楽からも何かを吸収して楽曲を作って歌うことができたら、私たちにとって新しい挑戦になると思います。例えば…ラップも良いですね。また、Hinaが合唱でソプラノを担当していた経験があるので、高音を活かせるような楽曲ができたら面白いかなと思っています。

 

──これから挑戦してみたいことを教えて下さい。

 

Hina:音楽的な面では、これまでにやったことのない曲調や歌詞で、新しくて面白いと思えるような音楽を作りたいです。また、新しい楽器にも挑戦したいです。活動的な面では、全国47都道府県でツアーをしてみたいです。まだ行ったことのない地域もたくさんあるので、いろいろな場所から応援してくださっているKitrist(ファン)の皆さんに会いにいきたいです。

 

──今後、ファンの方とやってみたいことがありましたら教えてください。

 

Hina:ファンの皆さんと直接お会い出来る機会があると嬉しいです。例えば、生音でも聴こえるくらいの小さな会場でライブをするのも面白そうだなと思いますし、みんなで一緒に歌い、コールアンドレスポンスのようなこともしてみたいです。以前ラジオで少しやったことがあるのですが、ファンの方から歌詞を募って、一緒に曲作りをすることも、またやってみたいです。

 

──ありがとうございました。最後に、応援してくれる方へのメッセージをお願いします。

 

Mona:「この曲を聴いて頑張ることができました」「辛い時にKitriの楽曲に励まされました」とこんな声をいただけることがあって、音楽活動を始める前の自分にとっては想像ができないくらい嬉しくてありがたいことです。次はどんな曲を聴けるんだろう、と楽しみにしていただけるようにますます頑張りますので、これからもよろしくお願いします!

 

Hina:応援してくださっている皆さん、いつもありがとうございます。皆さんの温かい応援が力になっていて、自分たちの作る音楽の糧となっています。これからも音楽を通して皆さんと気持ちを分かち合ったり、想いを共有し合ったりできたら嬉しいです。新しい音楽をたくさんお届けしていきますので、今後のKitriの活動もぜひ楽しみに待っていてください!

 

文:レコログ編集部

 

▼Kitri「ヒカレイノチ」はこちらから

レコチョク:https://recochoku.jp/song/S1012626309/

Kitri「ヒカレイノチ」「ヒカレイノチ (96kHz/24bit)」のシングル、ハイレゾシングルのいずれかを期間内にご購入の上、ご応募いただいた方のなかから抽選で20名様に、【Kitri オリジナルジャケ写ステッカー】をプレゼント!

[特典期間] 2021/10/14 00:00 ~ 2021/10/27 23:59

 

dヒッツ:https://dhits.docomo.ne.jp/artist/2001112596

TOWER RECORDS MUSIC:https://music.tower.jp/artist/detail/2001112596

  • Kitri

    Kitri

    姉のMona と妹の Hina によるピアノ連弾ボーカルユニット。
    クラシックをベースに持ちながら実験的な音楽を創造し独自の存在感を放つアーティストとして、2019年 1 月、日本コロムビア BETTER DAYS レーベルより 1st EP 「 Primo 」でメジャーデビュー。
    同月、初のワンマンツアー「キトリの音楽会♯1 」を開催。
    7月には 2nd EP 「 Secondo 」を発表し「キトリの音楽会♯ 2 」の全国ツアーを開催。
    2020年 1 月1 st アルバム「 Kitrist 」を発表。ツアーは延期となったが、その間「 Lily 」、「人間プログラム」、「赤い月」と、起伏に富んだ楽曲の 3 作連続配信やライブで観客を魅了しているカヴァー曲のアルバム「 Re:cover 」を制作、また「 Kitri のきとりごとら じ お」( FM 大阪)のレギュラー DJ を 7 月から務め常に精力的に世の中へ発信し続けた。
    二度の延期を経たツアー「キトリの音楽会#3 木鳥と羊毛”」を 2021 年 1 2 月に満を持して開催。2月に先行シングル「未知階段」で、新たな表現の扉を開け、 4 月に2 nd アルバム「 Kitrist II 」をリリース。同月、α STATION での レギュラー番組「 Kitristime 」(キトリスタイム)もスタート。
    6~7月には、Kitri 初となるバンド編成でのライブを、 Billboard Live 横浜と大阪で実施 。