1116日(月)に新曲「アカツキ」のリリースと同時にメジャーデビューを果たした京都発のスリーピースバンド・Hakubi。今注目の彼らに、これまでの音楽ルーツ、メジャーデビューへの想い、新曲に込めた想いやエピソードなど、幅広く話を聞いた。彼らの意外な一面に迫る質問や、彼らがセレクトしてくれたプレイリストも紹介しているので、是非、最後まで読んでほしい。

 

 

 

自分たちが目指すものと重なったので、このバンド名になりました

 

 

 

――最初に皆様それぞれの他己紹介をお願いいたします。

 

 

――ありがとうございます。では、アーティスト名の由来をお聞かせ下さい。

 

マツイ:覚えやすい・読みやすい言葉を探していて、「優れているものの中でもさらに優れている」という故事成語の「白眉」からとりました。意味も自分たちが目指すものと重なったので、このバンド名になりました。

 

 

――皆さんが音楽を始めたきっかけは?

 

片桐:小学生からピアノを習っていて、ギターに触れたきっかけは兄と父の影響でした。曲を作り始めたのは高校生の時で、ギターの弾き語りをしていました。

 

ヤスカワ:中学生の頃からバンドマンという職業に漠然とした憧れがありました。あとは会社員になっている自分を想像できなかったことが、本格的に音楽を職業にしようと思ったきっかけでした。

 

マツイ:モテたかったからです。小学校・中学校の頃は運動部で、高校でもうしんどいのは嫌だったので音楽を始めました(笑)。バンドを組む時に一番需要価値があるのはドラムだと思ったからドラムを選びました。

 

――今までどんな楽曲に影響を受けてきましたか?楽曲のルーツになっているアーティストや楽曲とそれに関するエピソードを教えて下さい。

 

片桐:小学生時代からインターネットでニコニコ動画やアニメをよくみる人でした。

歌を歌いたいと思い始めたのはsupercellがきっかけでした。

3ピースバンドを始めたいと思ったきっかけは、CIVILIANというバンドで、当時はLyu:Lyuという名前で活動していました。現在も憧れているバンドで一番のルーツです。

 

ヤスカワ:MUSEの「Time Is Running Out」です。

当時、中学二年生でベースを始めたての頃に、インターネットで「ベースがかっこいい曲」で調べて出てきたのがMUSEで、それがMUSEを知ったきっかけでした。ミステリアスな雰囲気やノイジーなギターサウンドで、その世界観に感銘を受けましたね。Hakubiでもそういう音楽性を取り入れて活動しています。

 

マツイ:大阪のバンド、ゴードマウンテンの「約束」ですね。バンドを好きになってから初めてライブハウスに通ったバンドです。

改名前の前身バンドから通っていて、改名後初ライブでの一曲目がこの「約束」で、今でも当時の景色を思い出します。

 

――作詞/作曲センスが光りますが、制作時に意識されていることを教えてください。また、インプットする際に意識していることやインスピレーションを感じるものなどがありましたら教えてください。

 

片桐:作詞は基本的に実体験をもとにしたことを書いています。逆に、想像したフィクションで書くことはできないです。

気をつけていることは、嘘はつかないということです。普段、街をボーッと歩いたり一人旅行に出かけたりすることで、インスピレーションを得ることができていると思います。

 

――さて、メジャーデビュー決定、ということですが、今の心境をお聞かせください。

 

片桐:実感はあまり湧いていません。日に日に背負うものが増えていったなと感じます。

自分たちのことを好きになってくれたことを後悔させないよう、たくさんの人に誇りに思ってもらえるようなバンドになっていきたいと思います。

 

ヤスカワ:メジャーデビューは人生で何回も経験できることではないので、そのチャンスをものにしてしっかり結果を残していきたいです。

 

マツイ:バンドをあまり知らない地元の友達からも、「メジャーデビューすごいな」と激励のメッセージがきたので、そこでメジャーデビューするということを実感しました。

 

――メジャーデビューシングル「アカツキ」は皆様にとってどんな楽曲になりましたでしょうか?

 

片桐:今回初めてのドラマ主題歌として書き下ろしをしたのですが、ドラマの内容も考えながら自分の言葉として、Hakubiからのメッセージとして制作できたと思っています。

暗い夜中に一人で考えているところから、新しい朝日に向かって進んでいくような曲が作れたと思っています。

 

ヤスカワ:デモの段階では冒頭のイントロにベースが入っていなかったのですが、メンバーと話し合った時にバンドサウンドを強調したいということになり、イントロにベースを入れたのが特にこだわったポイントです。

短い制作期間の中作り上げ、メンバーともよく話し合い、メジャーデビュー1曲目にふさわしい曲になったと思います。

 

マツイ: Aメロ・Bメロ・サビに音の緩急を今までの楽曲よりも意識してつけられて、「聴かせるところは聴かせる」を意識できました。

初めてサンプリングパットを使用しているのですが、これからもパットを使っていく中でその原点になったのがこの曲で嬉しいです。

曲の最後にあるドラムのマーチングが、次のステップへ導く行進のように感じて、とても気に入っています。

 

アカツキJ

 

 

――新曲「アカツキ」はとても壮大でインパクトのあるサビが印象的な楽曲ですが、今回のアレンジや楽曲づくりで特にこだわったポイントを教えてください。また、レコーディング時のエピソードがありましたら教えてください。

 

ヤスカワ:今回のレコーディングは、打ち込みの音ではなく初めて弦楽器のプロの方にお願いをして、生の音を録らせていただきました。

そのレコーディングの現場にメンバーもいたのですが、初めて聴く生音の奥深さや迫力に圧倒されながら録り終えることができました。その壮大さとドラムの盛り上がっていく雰囲気が合わさって、良い感じになりました。

 

片桐:一番最初のイントロのメロディと曲の最後の部分が、手紙の最初と最後のように歌っているので、そこを是非比較して歌詞を見てください。

 

 

 

Hakubi – アカツキ【short ver.】

 

 

 

――直近の作品についても教えてください。「22」のMVも思わず涙が出てしまうような素晴らしいMVでした。映像を制作される際に考えていたこと、意識されたことがありましたら教えてください。また、撮影時のエピソードなどがありましたら教えてください。

 

片桐:「大人になって気づいたこと」に引き続き、高橋一生監督にお願いをしました。Hakubiの楽曲の世界観ととてもマッチしていてすごく良いものに仕上がったと思います。また、この楽曲でメンバー全員が初めてビジュアルを公開している作品になっています。

 

ヤスカワ:MV撮影の時に、まだ自分の撮影まで時間があると思って隣のキャンプ道具屋さんに行っていて、戻ってくると他2人の撮影が終わっていて自分の番がギリギリでした。すごく探されていたようで、皆さんに迷惑をかけたと思うと血の気が引きました。

 

 

 

Hakubi – 22【MV】

 

 

 

――『22』で初のアートブックを出されましたね。Twitter企画でファンの方と一緒に作っていく感が印象的な企画でしたが、企画の始まりやアイデアはどのようにして生まれたのでしょうか?

 

片桐:コロナの自粛期間中に「きみはうつくし」というソロ曲を出しました。その際に、「#きみはうつくし」というハッシュタグでいろんな人に美しい写真をSNSへアップしてもらって繋がっていったということがありました。それもあり、今回は自分たちだけじゃなくていろんな人に発信してもらって、「22」をいろんな視点で知ることができて、良い企画になったと思います。

 

――ファンの方と今後やってみたいことがありましたら教えてください。

 

マツイ:どこかのキャンプ場を貸し切ってキャンプイベントをやってみたいです。

Hakubiのファンは学生の方も多く、すぐには実現できないかもしれませんが、ファンの皆さんにも僕たちにも金銭的な余裕がもっとできたら開催したいです。

 

 

 

 

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