みんなが求めてくれるから俺がいるんじゃなくて、俺がみんなを求めてる
――続いて、『YOSHIHARU SHIINA ONLINE LIVE 2020「FACE TO FACE -Ballade-」ARCHIVE』は、Disc.1がBLUES ALLEY JAPANでのライブで。
以前、BLUES ALLEY JAPANでライブをやったときに意気投合して、「また一緒にやりましょう!」と話してたらコロナになって…今のライブハウスが苦しんでる現状があるわけじゃないですか。そんな中で、ソーシャル・ディスタンスは要るけどグランドピアノもあるし、ゆったりした空間で食事でもしながらライブを見てもらったら良いんじゃないかという、BLUES ALLEY JAPANありきで始まった企画=今回のバラードライブなんですよ。その2日後にSHIBUYA PLEASURE PLEASUREも押さえられたので、だったら2DAYSでやろうと。
――今作に収録されたのは、どれもセットリストを事前に決めずリクエストに応えていくコンセプトライブ「FACE TO FACE」でしたが、皆さんからの投票結果を見てどう思いました? 何か傾向があったりするものなのか。
コアなファンの方がたくさん投票しても、投票に参加する全体の人数が多くなればなるほど、マニアックな曲じゃなくて、やっぱり王道の曲が増えていくんですよ。統計って面白いもんだなと思いましたね。
――偏ったセットリストになるかと思いきや、自ずとバランスが取れたと。あと、今回収録されたライブ全般に言えることですけど、椎名さん、調子が良いですよね?
そうなんですよ、たまたま(笑)。作品として出すとき、やっぱりそこは気にするじゃないですか。「あの日の調子、どうだったかな~?」と思って映像を見たんですけど、どれも伸びやかに歌ってて。それが残せたのは、余すことなく表現ができたのは良かったですね。曲を生かすも殺すもやっぱりボーカルなので。
――バラードライブ2日目のSHIBUYA PLEASURE PLEASUREは、「GOOD GIRL」など新曲も結構やってましたね。
「GOOD GIRL」なんかは次の5枚目のアルバムに入る曲だし、「吐く息は白く」はTwitterのある企画に乗っかって生まれた不思議な立ち位置の曲なんですけど、次のアルバムには収録しない予定なので。そういう曲が聴けるという意味でも、ちょっとレアな映像作品だなと思いましたね。
――そして、ただでさえフルコースな2作品ですが、両方同時購入していただいた方には、9月26日・27日のSHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて有観客×配信で行われた『FACE TO FACE REMOTE #3』から、厳選された楽曲を収録したライブCDまでプレゼントされちゃうと。
さらにこんなものがもらえるって、すごい企画だよね。「じゃあ何で作品じゃなくて特典なの?」というところなんですけど、改めて『FACE TO FACE REMOTE #3』を聴いてみてもすごく良いんです。もう全然どこも悪くない。だから、何で特典なのかわからない(笑)。ただ、2作買ったら何かもらえると、単純にうれしいと思うんですよね。購買意欲にもつながるし、もう特典としてあげちゃおうと!
――さらにはオンラインでのサイン会までありますから。ちなみに、WIZYのプロジェクトページ(https://wizy.jp/project/558/)の購入者からのコメントは見ました?
全部見てますよ、ありがたいですね。ただね、「数がまだ少なくて椎名が泣いてたから。もっといっぱいコメントして!」と書いておいてください(笑)。
――WIZYではSURFACEも含めていろんなプロジェクトをやってきましたが、印象に残ってる企画はありますか?
やっぱり、SURFACEが再始動した2018年の豊洲PITのライブで、俺が「永谷喬夫の笑い袋を作ろう」みたいに言ったMCに対して、「本当に作りませんか?」と提案してきたWIZY(https://wizy.jp/project/150/)っておかしいと思う!
SURFACE / 「CHANGE」from LIVE DVD 20th Anniversary Live「Re:Attraction」
――あははは!(笑) まさか本当に商品化するとは思わないですもんね。
『笑う門には福来る!!再始動したSURFACEの笑いボイスキーホルダーを販売!』って何言ってんだよ! と最初は思いましたけど(笑)、おかげさまでちゃんと売れました。よくできてますよ、あれは。
――永谷さんのあの笑い声はズルい。あれで許せちゃうことがありますもんね(笑)。あと、椎名さんはネットを活用してファンとのコミュニケーションを積極的に取ってますけど、コロナ禍のファンとの関係性について思うことはあります?
俺、ファンの顔を結構覚えてるんですよ。だから、Zoomとかを使って久しぶりに顔を見たとき、「あ、元気してる?」という感じで俺が接すると、リモートになっても身近に思えるみたいで。別にミュージシャンだからって偉いわけじゃないし、近い存在でいたいというのは俺の活動のテーマでもあるので。
椎名慶治/KI?DO?AI?RAKU?
――そんな椎名さんでありSURFACEは、2021年はどう動いていきたいですか?
俺が10周年を迎えたからこそWIZYとこういう企画をやってるので、それを良い形で締めくくる1年にしたいですね。ベストを出せば一番わかりやすいんですけど、5周年でベストを出した後のこの5年は、SURFACEが再始動したりJET SET BOYSがあったりで、ソロアルバムを1枚しか出せてないという(笑)。なので、またベストを出すわけにはいかないから、満を持して5枚目のオリジナルアルバムを出そうと。ソロデビュー日が11月10日なので、それまでにアルバムを出す。それを引っ提げてツアーをやれたら、10周年の良い締めくくりになるんじゃないかな。
椎名慶治 / New Re:Arrange Album「Ballade」ダイジェスト
――今後、WIZYでやってみたいことはあります?
WIZYが絡むからこそできることがあるので、もちろんやりたいですね。生々しい話をしてしまえば、配信ライブって作品にする予定がなくても映像は残っているんですよ。音の直しとか全く出来ないんですけど(笑)。そんな生々しい作品のリリースがあるのではと思ってます。
――これが予言となるのか!?(笑) それは今後のお楽しみということで。
椎名慶治だからこそできることがあると思うので、2021年も足を止めずに、無観客であろうが何だろうが、どんどんライブはやっていきます!去年の2月末からいろんなことを中止や延期にしながら1年やってきて、ビジネスとしてもやっていけるメドがついたので、だったら動くべきじゃないですか。それも配信ライブを見てくれるみんながいるから、WIZYで買ってくれるみんながいるからなので。
――最後に今回のWIZY企画に申し込んでくれた方、これから申し込もうという方、応援してくれている皆さんに、椎名さんから伝えたいことがあれば。
自分をひと言で表すと…“無”だと思うんですよ。俺がいてもいなくても世界は変わらない。ファンにとっては違うかもしれないですけど、俺は常にそういう気でいますよ。俺なんか無だけど、それで終わりたくないから必死に23年やってきたんですよね。お前なんか要らないと思われたくないから、俺を必要としてくれと思って動いてますから。みんなが求めてくれるから俺がいるんじゃなくて、俺がみんなを求めてるから、がむしゃらにやってるので。今はリモートで会うことも増えて、画面越しだからこそ、誰もがうそをつけると思うんです。でも俺は、これから先も感情むき出しでみんなに想いを伝えていくので、それを感じ取ってもらえたらうれしいし、それをパッケージしたのがWIZYとの作品なので。そこは誓いたいですね。
文:奥“ボウイ”昌史
過去の記事
【椎名慶治2020年無観客ライブとバラードライブのパッケージ作品をWIZY限定予約受付!】プロジェクト
■プロジェクト期間:2021年1月29日(金)18時~2021年3月28日(日)23:59
■プロジェクトURL:https://wizy.jp/project/558/
【椎名慶治ソロ活動10周年記念プレイリスト】
ソロとして動いてから、これまででMusic Videoがある曲をまとめてみました。
「取り調べマイセルフ」椎名慶治/「RABBIT-MAN」椎名慶治/「I Love Youのうた」椎名慶治/「お節介焼きの天使と悪魔と僕」椎名慶治/「いざ尋常に」椎名慶治/「駆け出しのヒーロー」椎名慶治/「それじゃあバイバイ」SURFACEセルフカバー/「カタムスビ」ZERO vs 417/「人生スパイス -go for broke-」椎名慶治/「MY LIFE IS MY LIFE」椎名慶治/「ZIPPER DOWN」JET SET BOYS/「ゴゾウ☆ロック」椎名慶治/「CRUSH AND BUILD」JET SET BOYS/「凹凸」椎名慶治/「20th century boy」椎名慶治/「Is life beautiful?」SURFACE/「僕たちの声」SURFACE/「KI?DO?AI?RAKU?」椎名慶治/「LAST BIRTHDAY」SURFACE/「風よ聞けこの声を」SURFACE
▼dヒッツ
https://dhits.docomo.ne.jp/program/10022306
※各記事に記載されている内容は公開時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
-
椎名慶治
1975年12月30日生まれ。
1998年SURFACEのボーカリストとして「それじゃあバイバイ」でデビュー。人気ドラマ「ショムニ」「お水の花道」や、人気アニメ「守って守護月天!」「D.Gray-man」や「NARUTO」等、幅広いジャンルのテーマソングを歌う。2010年6月13日、東京国際フォーラム・ホールA公演にてSURFACEは解散。2010年11月10日、ミニアルバム「I」でソロデビュー。2011年6月8日の1stフルアルバム「RABBIT-MAN」にてソロ本格始動。
ソロ活動と平行してAstronauts(May’n & 椎名慶治)では、仮面ライダーフォーゼのエンディングテーマを歌い、さらにタッキー&翼への作詞提供、高橋まこと(ex:BOØWY)氏率いるバンド「JET SET BOYS」のボーカルとしても活動、など、活動の幅は多岐にわたる。
デビュー20周年を迎えた2018年5月27日に東京・豊洲PITにてSURFACEは再始動。