デビュー20周年記念ライブを機に再始動したSURFACE。活動を再開して感じたこと、11年ぶりの新作『ON』制作秘話、現在敢行中のライブツアー「ON 〜two as one〜」についてなど、椎名慶治(vo)、永谷喬夫(g)のお二人にお話を伺いました。現在、その記念すべきライブのBlu-ray盤、ファンの方に大好評の“あの”ボイスキーホルダー第二弾、さらに、「スペシャルトークショー&サイン会」をWIZYで予約受付中。このプロジェクトへの想いについてもお聞きしました。

 

 

 

この2人のSURFACEが観たいんだということを痛感させられた一夜だったし、改めてSURFACEがやりたいと思わされた

 

 

 

――2018年5月に再始動したSURFACE。今年7月、最新アルバム『ON』をリリース、現在ツアー真っ最中ですが。本格的に動き出した、現在の心境はいかがですか?

 

永谷:活動休止中、僕は表舞台に出ていなかったので、再始動し始めた頃は探り探りな部分もあったんですが、現在はやっと以前の感覚を取り戻した感じですね。

 

椎名:僕はソロ活動をしていたので、SURFACEをやっていた頃より人前で歌う機会が増えていたんです。なので、永谷みたいなプレッシャーはなかったはずなんですけど、SURFACEをやるとなったら不思議なプレッシャーを感じ始めまして……「これがSURFACEをやろうとしている重みなんだ」と感じる部分はありました。だから、去年は永谷と同じように緊張やプレッシャーがありましたね。

 

SURFACE

 

――今は全国で待ってくれていたファンの前で、楽しくライブが出来ているんじゃないですか?

 

永谷:まず、みんながライブに来てくれただけで本当に嬉しいし、僕らも120%のパフォーマンスで返そうという気持ちになってて。楽しむというよりは、みなさんからエネルギーを貰ってることへの感謝の方が大きいですね。それぞれの20年を過ごしてきて、子供連れで遊びに来てくれたり、楽しそうにして下さってる姿を見るだけで本当に力をいただいてます。ツアーは解散発表をした恵比寿リキッドルームで始めたんですが、ファンにとってあまり良い思い出の無かったと思う会場を改めて良い思い出で塗り替えたり、初めて行く会場もあったり、と、本当に良い思い出が作れています。

 

椎名:豊洲PITで再始動ライブをやった時に3,000人集まったんですけど、ソロでは3,000人集めたことがなくて、「お前ら、どこにいたんだ?」とギャグにしたんですけど(笑)。僕が歌っていれば良いんじゃなくて、この2人のSURFACEが観たいんだということを痛感させられた一夜だったし、改めてSURFACEがやりたいと思わされました。僕らを待っててくれた人の期待に応えたくて、恩返ししたくて始めたツアーだったんですけど、永谷が言ったように貰うことの方が多くて。最終的には、こちらからも力を与えられるようなツアーに出来れば良いなと思っています。

 

SURFACE

 

 

 

デモにして、仮歌を乗せて、微調整した曲を聴いた時に鳥肌が立つほどSURFACEだった

 

 

 

――アルバム『ON』は、ここからまたスイッチを“ON”にするという意味もあると思いますし、まるでSURFACEをずっと続けていたかのような疾走感もありながら、愛や希望も深いところで鳴らせている現在進行系のアルバムになっていると思いました。

 

椎名:ありがとうございます。僕は8年間ソロをやっていて、永谷は裏方に回って楽曲提供をしていて、ずっと音楽は作っていたんですが、お互いにどんなものをつちかってきたのか分からないところがあって。ギターとボーカルで”♪ラララ”で曲作って、ボイスメモで録るようなところから始まって、「コード進行、こっちの方がいいんじゃない?」とか、「昔こんなことやってたね」なんて言いながら曲を作ったんです。それを永谷がリアレンジして、デモにして、仮歌を乗せて、微調整した曲を聴いた時に鳥肌が立つほどSURFACEだったんです。

 

SURFACE

 

――お~、アツい話ですね!

 

椎名:ただ、それが2017年の話なんです。そこで2人とも、「なんだ出来んじゃん!」になってしまって。人間良くないもんで、そうなるとやらないんですよね。3曲デモを作ってやめました(笑)。

 

永谷:その後、アコースティックと歌だけで回る「HANDS〜one on one〜」ってツアーをやったら、楽しくなってきちゃって本数をずいぶん増やしたり、椎名くんはソロで作品を出してツアーをやったりライブ三昧になっちゃって。

SURFACE

 

椎名:あまりに二人が何もやらないからスケジュールをガッツリ空けられて、やっとアルバム『ON』に向けた新曲を作り始めたんです。最初に作った3曲は自信になったけど、新鮮さが無かったので、SURFACEに新しい風を吹かせたいと、僕のソロ作品でアレンジをやってくれていた、イトヲカシというバンドのベーシスト・宮田“レフティ”リョウ君という若いアレンジャーを起用して。

 

永谷:宮田君に僕たちが作った曲をアレンジしてもらったり、曲を作る時も参加してもらったら、すごく新鮮で。「こんな発想があったのか!」と思うような新しい意見をどんどん取り入れていきたいと思って。

 

 

 

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