Wakana

 

 

 

伝えたいことはあるんだけど、何て言えば伝わるのだろうと…その想いを歌詞にした

 

 

 

――そう考えると、前作のアルバム『Wakana』から、今作までの期間は、すごく大事な時間だったんですね。

 

そうですね。ソロデビューから1年を迎えることで、自分としっかり向き合い、さらにどんな未来が待っているのかを知りたいという欲が出てきました。

 

――すごく素敵ですね。あらためて、今だから書けた歌詞はありますか?

 

10曲目の『Happy Hello Day』という曲は、“誕生日 ソングがあるなら、出会えた日をお祝いする曲があってもいいんじゃないか”と思い、歌詞を書きました。いつも、ライブの最後に「ありがとうございました」のひと言で終わってしまうのがすごく寂しくて …。もっと伝えたいことはあるんだけど、何て言えば伝わるのだろうと、毎回考えていたんです。それなら、その想いを歌詞にしたほうが良いんじゃないか、楽しいんじゃないかと思ったんです。

 Wakana

 

 

 

――きっと、ファンのみなさんはすごく嬉しいと思いますよ。

 

そう思ってもらえたら嬉しいですね。ライブに来ることって、すごく労力がいるし、仕事を休んできたり、子供を預けてきていたり、何かを犠牲にして来てくれる人も多いと思うんです。それなら、“何かをひとつ頑張った、ふたつ頑張った。だから、この日を迎えられた”と思ってもらいたいんです。それくらい、私にとっても楽しみでならないものなんですよね。なので、その想いをみんなで分かち合いたいと思い、“音楽で、この瞬間を全部つなぎ合わせてひとつにしましょう”という曲になっているんです。この歌詞は、ある意味、今だからこそ書けた曲だと思っています。今まで、同じように思ってはいましたが、言葉にする機会はなかったですし、こうやってうまく言葉にはできなかったんですよね。でも、今は自分がソロアーティストだと自覚したときに、 “個人的な想いを歌詞に書いてもいいんだ”と思えたので、正直に書いてみようと思えたんです。

 

――それがアーティストの醍醐味ですよね。

 

そう思います。私が人の歌に感動したり、そういった歌を誰かに求めるのと一緒で、きっとお客さんも音楽に何かを求めているからこそ、私が思った素直な言葉を歌詞にしていきたいと思っています。

 

 Wakana

 

――タイトル曲にもなっている『magic moment』についても聞かせてください。

 

まず、最初にSIRAさんから頂いた曲を聴いたときに、すごくファンタジックな…不思議な曲だなって思ったんです。サビでリズムも変わりますし、大変難しい曲だとは思ったんですが、雰囲気にその難しさは感じないんですよ。聴いている分には、空を泳いでいるような、宙に浮いているような柔らかさを感じたんです。その瞬間、絶対にこの曲を歌ってみたいと思いましたし、歌詞を乗せたいと思ったので、選ばせていただきました。

 

――今回は様々なアレンジャーさんが参加していますよね。それ自体が、先ほど言っていた“自分の幅を広げたい”ということにもつながるのでしょうか。

 

そうですね。いろんな曲に触れたいと思っていましたし、自分が「歌いたい」「こういう曲をライブに増やしたい」という曲が様々なタイプだったので、ものすごくバラエティ豊かな1枚になってしまいました(笑)。とはいえ、自分のなかで、その気持ちをピンポイントで突いてくれる作曲、編曲も務める櫻井美希さんの作るメロディは、自分の言葉を連れてきてくれるように思えるし、その曲が持つ想いを私の声で表現するのはすごく自然なことだと思えるんです。よくよく聞いたら、櫻井さんは私のライブを見た後に、私をイメージして曲を作ってくださったらしいんです。その時に、音楽家って、感情をみんな音楽に変えていくんだなと思い、すごく感動したのを覚えています。

 

――それって、アーティスト冥利に尽きますよね。

 

そうなんですよ。「この人たちが、音楽を作るのはすごく自然なことなんだ」とあらためて感じましたし、一緒にお仕事ができることはすごく幸せですね。 

 

 

Wakana「アキノサクラ」MV

 

 

 

 

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