楽曲制作の青葉紘季、アートワークの福井伸実、ボーカルmikan(タイトル未定・冨樫優花)によるクリエイターユニット・otsumamiが、2025年4月4日(水)に新曲「開花」をリリース。”焦らず、自分のペースで咲き誇ろう”というメッセージを込めた、優しくも力強い春ソングになっている。
「レコログ」では、楽曲やアートワークに込めた想い、CD風キーホルダーと連動した「P!TNE」 企画、MV制作秘話などを深掘り。さらに、昨年の初のリアルステージを経て、5月に下北沢MOSAiCで開催される待望の初ワンマンライブへの意気込みもたっぷりと語ってもらった。「いつだって<開花前>の気持ちを忘れずチャレンジしたい」――独自の表現を追求するotsumamiの魅力に迫る。
いつだって<開花前>の気持ちを忘れず色んなことにチャレンジしていきたいです
──4月4日(金)に新曲「開花」をリリースされます。どんな作品になりましたか?
mikan:“焦らず、自分のペースで咲き誇ろう”というメッセージが込められた春ソングです。
福井 伸実:日々の不安を優しい色に変えてくれる曲だと思います。アートワークは今までで一番華やかで可愛らしくなったと思います。
青葉 紘季:サビラストの「まだ咲くな 私の花」というワードがこの曲の全てを表しているのかなと思います。いつまで経っても、いくつになっても自分に期待しながらどんな時でも開花前の気持ちを持てたら素敵だなと、そんな想いを込めて作りました。
──作品を制作する上で特に意識されたポイントをお聞かせください。
青葉:去年のラストのリリースが「吹雪」で、mikanの独唱に近いシンプルな楽曲だったので、冬を乗り越えての春らしさ、ワクワク感、賑やかさ、それでいて少し方の力が抜けたようなサウンドを意識しました。
シャッフルのリズムの曲もotsumamiはあまり無いのでライブでも良いアクセントになってくれるかなと思ってます。
──mikanさんがレコーディング時に意識されたことがあれば教えてください。
mikan:口角を上げてあたたかな春を歌いました。私は声色が暗くなってしまいがちなのですが、歌詞に表情を合わせすぎると暑苦しく聴こえてしまうという事を昔教わったので、意識しています。
──今作のアートワークに込められた想いもお聞かせください。
福井:きっとこれから素敵な自分と色鮮やかな世界が広がっていく、希望のこもった表情を描きました。まだ眠っている無垢な少女のあどけなさも大切にしました。
──今回、「開花」とカタログ3曲のデジタル音源4曲とオリジナルボイス入りのCD風キーホルダー(「P!TNEアプリ」を利用)のセットを予約販売されました(予約終了)。アートワークを持ち歩ける点、カタログをダウンロードで手元に置いていただける点も素敵な企画だと思います。この企画に対して感じたことを教えてください。
青葉:やっぱり配信が主流のご時世で、リアルに手元に置いておけるというのはとても素敵だと思います。作り手サイドとしても届けてる実感がより湧きますね。ましてCDの形をしたキーホルダーで、さらに音も聴けるっていうのはすごく面白いですよね。シンプルに友達同士とかで話のネタにもなりそうですし。
──「P!TNEアプリ」収録のオリジナルボイスにはどのようなメッセージを収録されたか教えてください。
mikan:今回のシングル曲「開花」についてと、5月のワンマンライブについてお話をしています。
──このセットを購入した方に、どんなふうに使ってほしいか、イメージがありましたら教えてください。
福井:カバンなどにつけて持ち歩いてくれたら嬉しいです。「それなに?かわいいね」って新生活の話題になるかもしれないです。気分が落ちた時にパカッと中身を開けたら春の色彩が詰まっています!
青葉:まずmikanのメッセージをお聞きいただいて、そして今回の新曲「開花」だけでなくotsumamiの春うたで季節を感じていただきたいですね。なんと言ってもキーホルダーなので、いつも持ち歩いていただいて、話のネタついでにお友達にどしどしotsumamiを広めていただきたいです(笑)。
開花 / otsumami feat.mikan【Music Video】
──「開花」のMVについて、どんな作品に仕上がったか教えてください。撮影前でも、企画があれば、こだわりポイントや見どころをお聞かせください。
青葉:とても良い作品に仕上がりました。「吹雪」はmikanが終始出演しているタイプのMVでしたが、今回はある種原点回帰的に福井のアートワークのみで構成していて、サビで沢山の花たちが主人公の世界を彩っていく感じや、蕾の中で期待を胸に開花のその時を待っている主人公の表情がすごく印象的でいかにもotsumamiらしい作品になったと思っています。
──新しいスタートに向けてそっと背中を押してくれる春ソングの印象で、「負けるな、わたし」を思い出します。
青葉:実は普段の仕事の中でも他のアーティストさんやスタッフさんから「otsumami聴いてますよ」と言っていただくことが増えたんです。そのことがシンプルに嬉しいんですが、その中でも「負けるな、わたし」は結構お声をいただくので、今回、別な雰囲気での春歌ということで、ファンの皆さんからどんな感想が聞こえてくるか楽しみですね。
負けるな、わたし / otsumami feat.mikan【Music Video】
──今回も、楽曲配信で「Eggs Pass」を利用いただいています。Eggs Passで配信して良かった点などをいただけますと幸いです。
青葉: 配信後、日々の動きが速報で確認できるのでプロモーションに活用できるので助かってますね。
──昨年9月には北海道のイベント「A Villa idol festival HOKKAIDO 2024」にotsumamiとして出演されましたが、初のリアルステージで印象に残っていることはありますか?
mikan:ステージに立って誰かの目の前で歌ってから、ようやく曲が息をし始めたような感覚がありました。
青葉:後半ブロックは僕もギターで入ったのですが、後ろから見るmikanは普段の「タイトル未定」としての冨樫優花ではなくちゃんとmikanになってましたね。やっぱりその辺のスイッチというか、さすがだなと感じましたし、誇らしかったです。そして改めて作品を目の前のお客さんへ手渡しするという感覚はミュージシャンにとって大切だなと感じました。
──2025年5月22日(木)に、下北沢MOSAiC にて待望の初ワンマンライブ「otsumami feat.mikan 1st Oneman Live 開花」を開催されます。どのようなライブになりそうですか?
mikan:ライブタイトルの「開花」のように、花が開く嬉しさやワクワク感、そしてそれまでの過程を通して、可能性を観せられるライブにしたいです。目と耳で楽しんでいただける、otsumamiらしい1日になると思います。
福井:これまでのアートワークを楽しんで感じていただける空間になったらいいなと思います。グッズのほか、手描きで絵を描いたお洋服も新作を持っていく予定です。
青葉:とにかく今は楽しみで仕方ないです。やっぱりミュージシャンとしてライブは特別な時間なので。
アートワークの個展も併設できるのはotsumamiならではかと思うので、ぜひそちらも楽しみにしていただいて当日は全身でotsumamiの世界に浸かってほしいなと思います。
──以前のインタビューで「好きなことを好きな人と好きなだけ」という結成コンセプトを伺いました。改めてになりますが、ユニットとして、楽曲制作からアートワーク、レコーディング、楽曲完成までの流れについて教えてください。
青葉:楽曲自体は基本僕が中心になってゼロイチを作りますが、それでも音楽チームで結構ああでもないこうでもないを話し合って、さらにmikanから楽曲の映像イメージなんかももらいながらトライアンドエラーを繰り返してますね。どの楽曲でも出来るだけメンバーそれぞれが思い浮かべる映像感を近づけるというのは大事にしてます。最終的に楽曲としてのゴールテープを切る時にそれぞれが思い描く映像感が近ければ近いほど作品に軸ができますし。順番的には歌入れ後にアートワークへという流れにはなりますが、本当に丁寧にバトンを渡しながら自分たちのより良いと思うものに仕上げていく感じですね。
──otsumamiとしてここ1年間の活動を振り返って変わってきたこと、新しく始めたことなどがあればお聞かせください。
青葉:とにかく日々otsumamiでやったことのないことを探してる感じですね。その中での5月のワンマンライブですし、P!TNEのキーホルダーの企画もまさにその一環ですね。これからも変わらず<otsumamiらしさ>に捉われ過ぎず、いつだって<開花前>の気持ちを忘れず色んなことにチャレンジしていきたいですね。
──以前のインタビューで「otsumamiとか言っておきながら意外とメンバー全員でお酒を飲んだことがない」とおっしゃっていましたが、その後、一緒に飲む機会はありましたか?
青葉:音楽チームはしょっちゅう飲んでますし、福井ともたまに飲んだりはしてるんですけど、何せmikanが北海道なので。。ワンマンライブ後に思う存分打ち上がりたいですね(笑)
──音楽活動、個展、アイドル活動と3名それぞれに、ご活躍され、忙しい1年だったかと思います。個人での1年を振り返って思うことをお聞かせください。
mikan:去年は、今まで考えもしなかったことを考えたり、感じたりしたことで色んな角度から物事を見られるようになったと思います。少しずつ蒔いてきた種が芽を出してきたのも感じました。
福井:otsumamiのTシャツを着て個展に来てくださる方がいて、嬉しかったです。海外の方でotsumamiファンという方も足を運んでくださいました。誰かに届いていることが嬉しいです。
青葉:引き続きありがたいことに日々たくさんのアーティストさんへ楽曲提供やプロデュースなど関わらせていただいてます。もちろんクライアントからのオーダーありきの制作はそれはそれで面白さはありますが、otsumamiのように本当の意味でのゼロイチを作っていくことは生身で勝負してる感があってまた全然違うヒリヒリ感がありますね(笑)。でもまあそここそ僕がotsumamiをやるにあたって一番大切な要素ですし、とにかく本当にotsumami楽しいんですよね。。(笑)
──ところで、冨樫優花さんはotsumami ではmikanとして活動されていますが、名前の由来を教えてください。
mikan:両親が私を名付ける際「優花」の他にいくつか候補があったようで、その中に「みかん」がありました。「タイトル未定」というグループに所属している私にとってotsumamiはもうひとつの存在でもあるし、タイトル未定のコンセプト「未完成」や、otsumami=食べ物というイメージなんかも含みながらこの名前がぴったりかなと。
──「タイトル未定」と「otsumami」の活動で、意識して変えている点はありますか?
mikan:最近は特に変える事もなく変えようとも思わなくなりました。どちらもありのままの私で、その曲に向き合って歌っていきたいです。
──最後に、応援してくれる方へのメッセージをお願いします。
mikan:音楽を通して日常に色が生まれたり、何かのきっかけを与えることが出来たのならとても幸せだなと思います。いつも応援してくださっている皆さん、ありがとうございます。
福井:「開花」のジャケットで2025年の春をのんびり楽しんでもらえたら嬉しいです。私もotsumamiの楽曲ファンなので、一緒にLIVEを楽しみましょう!
青葉:いつもありがとうございます。これからもより良い作品づくりにこだわって皆さんへお届けできればと思っています。今年は少しずつですが皆さんの前に姿を見せる機会が増えていけばと思っているので、ぜひお見逃しなく。これからも色々お好きなものをつまんでいってくださいね。
文:レコログ編集部
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otsumami
国民的ヒットソングにもなった AKB48「365日の紙飛行機」をはじめ、様々なアーティストへの楽曲提供を行っている青葉紘季率いる teamOUCA が楽曲制作を担当、「ゲスの極み乙女」のアートワークで注目を浴びた“恋する絵描き”福井伸実がメンバーとして参加、そしてフィーチャリング・ボーカルには北海道のアイドルグループ「タイトル未定」でも活躍する冨樫優花が mikan 名義で参加。
音楽やアートなどの分野で活躍するクリエイターたちにより構成され YouTube や TikTok など SNSを中心に活動するクリエイターユニット「otsumami」。
それぞれの「すきなこと。」を表現することにこだわり、「叙情的」な作品を紡ぎだす。2022 年 2 月の活動開始から 1 年間にわたり、12 ヶ月連続でクオリティの高いオリジナル楽曲をデジタルリリースする一方で、コンスタントにカバー楽曲の投稿をするなど活動を続けている。
2022 年 6 月にリリースされた「タイムカプセル」が、朝日放送テレビの番組「部活ピーポー全力応援!ブカピ!」のエンディングテーマに抜擢、最新曲「醒めない予感」が同番組の 2023 年 4 月~のオープニングテーマに連続抜擢されるなどで注目を集めている。