
「One Day」ジャケット写真
このMVを通して、最近知った人には「こういうバンドなんだ」と思ってもらえたらいいなと思うし、ずっと応援してくれている人とはより絆が深め合えたら嬉しいですね
――公開されたばかりの「One Day」のMVについても聞かせてもらえますか?
藤井:リリースが5月頭だったので、みんな集まってのMVが出来ないということを逆手に取って(笑)。ライブにこれなくてもどかしい思いをしているお客さんから自分たちのライブの写真や動画を募って、みんなでMVを作り上げたんです。
福島:このMVを通して、最近知った人には「こういうバンドなんだ」と思ってもらえたらいいなと思うし、ずっと応援してくれている人とはより絆が深め合えたら嬉しいですね。
富田:昔の写真を見ると、俺の太り方で体系が変わっているので、時代が分かります。早見表みたいな?(笑)
藤井:あはは。俺も髪型がコロコロ変わってるから、ファンの方が見たら分かるかも知れない。
――そのクイズやりたいね、何枚か写真があって「時系列順に並べましょう」って(笑)。最新曲「夏の幻」はどういった経緯で出来た曲だったんですか?
福島:これは歌詞先行で「歌詞を書ききってから曲にしよう」という話になりました。今年は特殊な夏になりそうなので、「そこにあるはずだった夏の実体験」というテーマで歌詞を書いたんですが。レオがめちゃくちゃ良いメロディを乗せてくれて驚きました。
藤井:歌詞が上がってきて、まずはサビのメロディから取り掛かって。歌詞に沿って、一つ一つの言葉が立つメロディを作ったんですけど、AメロもBメロも同じ感じに作ると面白くないかな?と思って、色んな情景が散りばめられた歌詞をあえて言葉に沿ったメロディにしないで、淡々とした繰り返しのメロディにすることで、より情景が浮かび上がってくるんじゃないか?と思って作りました。自分の中でも挑戦だったんですけど、上手くいってすごく嬉しかったです。

「夏の幻」ジャケット写真
――いまの話を聴いて腑に落ちたんですが、ラスサビに向けて一気に感情が動く感があって。そこはあえて淡々としたメロディを繰り返したから、より効果的に聴こえたんですね。
藤井:Dメロから熱くなるところですよね。歌詞がすでにあって、高鳴るポイントが分かっていたので、AメロBメロをあえて淡々とさせたところはあると思います。
富田:僕も最初に聴いた時、「エモアキの歌詞をこんなに上手くメロディに乗せることが出来るんだ!」ってめちゃくちゃビックリしました。レオが「自信あります」って珍しく言っていたんですが、その通りでした。
藤井:自分なりにちょっと攻めたので「良い」と言って欲しかったんです(笑)。この良さを分かって貰えなかったら、ちょっと悲しいなと思って。
富田:だから楽曲に対してリズムで彩りを付ける時も音色にこだわりました。僕はアレンジの時、「こういうの演ったら、レオも好きだろうな」みたいなことを考えるんです。レオがドラマーだったんで、「いいね」って言われると「でしょ?」って嬉しくなったり。
――お互いに褒めて欲しくて仕方ないじゃん(笑)。さて、レコチョクではアーティストの作るプレイリストを紹介しているのですが。どんなプレイリストになりましたか?
藤井:さっきお話したように、Omoinotakeの礎にはもともと好きだった音楽と、音楽性が変わってからインプットしていった音楽の両方の要素があると思うので、それをプレイリストで表せたらいいですね。
――現在のサウンドに至るルーツの移り変わりは興味あります。3人はずっと一緒に音楽やってきていますが、それぞれが影響受けた音楽って結構違うんですか?
藤井:それぞれ、どこかで点で繋がっている感じですね。例えば、僕は北欧系の肌寒いポストロックみたいなのが好きだったりするんですけど、ドラゲ(富田)とはそういう所で繋がってたり。ドラゲとはメロコアとかエモで、など、なんとなく繋がってますね。
福島:「レオはあれ入れてきそうだな」とか分かりますよ。
富田:「これはかぶりそうだからやめよう」とかね(笑)。
――あはは。そして、Omoinotakeのこれからというところで、「8月7日(金)に新規公演の実施を調整中」と公式HPで発表になりましたが、いま目の前に見えている目標などありましたら、教えて下さい。
藤井:ライブをやりたい気持ちはもちろんあります。でも、配信ライブを何本かやって、キャパの何十倍という人が観てくれたし、海外の人にも観てもらう機会になったので、僕らの音楽が配信ライブという形でも、多くの人に広まって欲しいと思ってます。
福島:いま僕らの音楽が広まっている実感もあるし、いま思ってることもしっかり曲に出来てるので。リアルタイムなライブを配信でも届けていけたら良いですね。
富田:あとは自粛が明けた後、これまで培ってきたものをお客さんの前で放出出来るように頑張っていきたいですね。ライブが再開する日が楽しみです。
文:フジジュン
▼Omoinotakeがセレクトしたプレイリストはこちらから
dヒッツ:https://dhits.docomo.ne.jp/program/10021300
※各記事に記載されている内容は公開時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
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Omoinotake
Omoinotake(読み:オモイノタケ)
島根県出身の藤井レオ(Key/Vo)、福島智朗(エモアキ)(Ba/Cho)、冨田洋之進(ドラゲ)(Dr/Cho)からなるギターレス、ピアノ・トリオバンド。中学からの同級生だった彼らが2012年東京で結成。
ソウル、R&B、HIPHOPなどブラックミュージックの系譜からインスパイアされ生み出す彼らのセンス溢れるサウンドメイク、そして繊細ながらも情感を揺さぶる藤井レオの魅力的なボーカルが今の時代のカルチャーと相まっている。
2017年1st full album「So far」、1st mini album「beside」、2018年2nd mini album「Street Light」をリリース。
数々のストリーミングサイトの注目のプレイリストに選出、ラジオ各局でも何度もOAされるようになり、SNSから話題を集め、各媒体・リスナーより高い支持を得る。
2020年にはインディーズながら、劇場アニメ「囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather」の主題歌に、3rd Mini Albumより「モラトリアム」が抜擢され、その楽曲がMusic Videoが200万回、ストリーミングサイトで累計220万回再生され、話題となった。
その勢いのまま、3か月連続配信シングルを発表、4月「欠伸」、5月「One Day」と、立て続けにリリース。6月26日には待望の第三弾、「夏の幻」がリリースされる。
一発撮りのパフォーマンスを配信するYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」にインディーズながら初登場をし、「One Day」を披露。公開から1週間で130万回再生され、名だたるメジャーアーティストを上回る再生回数を記録している。今、最も注目を集めるバンドである。