
12月3日(木)発売 NEWシングル「Page」のジャケット写真
最後は聴いた人が意味をつけて自分の解釈で楽しめるようになっていればいいなと思ってます
――12月3日には「Page」もリリースされましたよね。今作もおしゃれで素敵な楽曲に仕上がっていますが、制作時のエピソードや込めた想いなどがありましたら教えてください。
関:この曲は1年以上前、Key.の千葉とまだ出会ってない頃にシーケンスを流しながらライブでやっていた曲だったので、やっと音源化できた達成感があります。当時からライブにお越しいただいていた方にとっても、また、最近Kroiを知っていただいた皆さんにも楽しんでいただけるようにリアレンジしたので、純粋に楽しんでいただきたいです。
内田:曲調は暗いパワーのある感じなのですが、リリックは今回音源化するにあたって優しく強かなものに書き直しました。次世代を担う人間の思考や苦悩を表現していて、人生を豊かにする一つの方法の提案の意味も込めています。今の自分の考えを記しておこうと描きました。特徴的なシンセのサウンド感、ビートのニュアンスにもかなりこだわりました。是非最後まで聴いてください。
千葉:「HORN」に続き「Page」も僕がMixをしているのですが、ベースの処理が大変でした。元々低い音を出すフレージングに加えオクターバー(弾いている音の1オクターブ下の同じ音を鳴らすエフェクター)をかけてレコーディングしているため、普通のベースでは出ないような低音が出ており、その処理に苦戦しました。関さん、もうオクターバーかけて4弦弾かないでね(笑)。
――「Page」の歌詞の中で、特に言葉選びに気を付けた点などがありましたら教えてください。
内田:先ほど言った、テーマから派生して色々な解釈ができるような仕掛けを各所に落としているつもりです。それのおかげで歌詞感がぼやけて見えるので、最後は聴いた人が意味をつけて自分の解釈で楽しめるようになっていればいいなと思ってます。是非聴いた人が思ったことを聞きたいです。
――コロナ禍が楽曲制作に与えた影響を感じられていることがありましたら、教えてください。
内田:作曲という面では、自粛期間中に家にいた時は本当に曲が書けなくて。外に出たり、人に会うことから得られる発想の重要さを理解できました。久々に電車に乗った時に、なぜか作曲へのモチベーションとアイデアがぽろぽろ携帯のメモに溜まりました。樹木希林さんが電車に乗って人間観察をしていたって話を思い出しました。
関:Kroiにとっては有意義な期間でした。もちろんライブができないのは辛いですが、いくらでもやれることはありました。
また、この期間に制作フローなどを改めて構築できて、昨年までよりもハイペースにリリースをすることができるようになりましたね。
長谷部:ライブはもちろん、リハにも入れなくなってメンバーにも会えなくなった時期にちょうど2ndEPの「hub」を制作してたんですが、「Bug」という曲に関してはそもそも曲が完成してない状況で。その時は千葉さんを中心にリモートで曲を完成させるという、Kroiとしては完全に新しい方法で制作を進めたりしていました。
[Official Audio] Kroi – Bug
千葉:そうね、割とポジティブな気づきが多かったかもしれません。オンラインの制作やミーティングが多くなりましたが、Zoomなどを使うことで大きな不便なく曲を作ったり、打ち合わせができていましたね。なので、必ずリアルに会って曲を作る必要はないんだなっていうことを再認識しました。
益田:そうだね、実際に集まらないとできない作業の時だけ集まって、作業にも集中できるようになったと思います。
――11月4日には無料配信ライブ「Kroi Streaming Live “BOX”」を実施されましたね。ステージを終えて感想や、配信ライブならではで感じたことがあれば教えてください。
関:配信ライブはやはり観客の皆さんが目の前にいるわけではないので、熱量的な面で難しさはありましたね。YouTubeなどに上がっているライブ映像を見るという行為と差別化を図れないと、配信ライブを見る付加価値が見えてこないので「どうすれば楽しんでもらえるか・ワクワクできるか」などを考えて、独特な世界観や空気感、手法にトライしました。
内田:コロナ禍になってから配信ライブは何回かやっていますが、本当に難しくて、テンションが上がらないことが多かったんですけど、今回はめちゃ楽しくできました。
長谷部:今まではリリースする前にライブで曲を披露する事が多かったんですけど、「HORN」はリリースしてお客さんが聴き込んでくれた後にライブお披露目ができました。コメントでお客さんの反応が視覚的に見れたので、楽しかったです。
千葉:配信をさせて頂いた媒体のお陰もあり、これまでにないくらい多くの人達に見て頂けました。配信ライブは誰でも、どこでも視聴できるので、たくさんの人に知ってもらうにはとても良い方法だな、と感じました。
益田:真ん中にボックスがあったので、演奏中、千葉の姿を見れなかったのが寂しかったです(笑)
…。
――ところで、皆さんの中でそれぞれ「意外と●●なんです」という部分はありますか?エピソードがありましたら合わせて教えてください。
内田:酒飲めなくて友達いないです。
長谷部:僕は意外と太ってるんです。自粛期間前から7kgも太りました。
最近Kroiで大食いが流行っているんですけど、そのせいでめっちゃ食べるようになりました。ハンバーガー7個は余裕だし、回転寿司も32皿食べて、キング牛丼も9分41秒で食べました。
千葉:意外と最近まで携帯料金を親に払ってもらっていました。ごめんなさい。
――今Kroi内で流行っていること・はまっていることなどがありましたら教えてください。
全員:PUBG。(PlayerUnknown’s Battlegrounds)
関:リモートでミーティングをした後に、みんなでPUBGやりながらダラダラ喋ってますね。でもそういう時に、次の制作の話とかをすることも多いです!
内田:これからメンバーに「Among Us」を勧めたいと思います。
――初めてKroiさんの楽曲を聴く人へおすすめするとしたら、どの1曲を選ばれますか?また、その理由も教えて下さい。
長谷部:Kroiが1番最近出した曲で、現在進行形でやりたいことをしている曲という意味で、僕は「HORN」ですね。
千葉:「Shincha」。オルガンの素晴らしさが分かるからです。
Kroi – Shincha [Live]
益田:「Network」かな。モダンでノリやすいけど、怜央の良さがズバッとしっかり入っている楽曲です。
[Official Audio] Kroi – Network
内田:一曲を聴いて分かるバンドでは無いので、全部聴いてみてください。
関:リスナーの皆さんにもそれぞれ好みがあると思いますし、おすすめしたいからこそリリースしてきた楽曲達ですので、良いと思ったらとりあえず全部聴いてください!!
――今回、オリジナルプレイリストをご提案させて頂きました。プレイリスト名、楽曲のセレクト理由を教えて下さい。
関:「ルーツとなった音楽」とかだと、どうしても数曲にまとめあげるのが難しいので、この話をいただいた時にパッと思いついた、メンバーそれぞれの好きな曲をプレイリストにしました。
内田:本気で好きな曲を選んだと思います。
益田:どれも音楽の聞く幅を広げるきっかけとなった楽曲達です。
長谷部:僕は最近コピーした3曲ですね。ジミヘン、アーニーアイズレー 、ボビーウーマック。御三方とも私大好きなギタリストです。
千葉:普段Kroiの楽曲をミックスしているので、音の鳴り方などエンジニアっぽい目線で音楽を聴くことが多いです。
BrassTracksの「Guideline」は今年リリースされた最新アルバムの中の曲です。曲はもちろん、音作りとミックスがすごくアグレッシブで好きだったので選曲しました。
初めて聴いたときにすぐエンジニアを調べて、英語のインタビュー記事を読み漁りました。高い機材をたくさん使っていて、お金の大切さを実感しました。
――今後作ってみたい楽曲のイメージがありましたらお聞かせください。
関:部屋の広さや屋内外などレコーディング環境を変えたり、色々な機材を取り入れた新しいサウンド感を取り入れるなど実験的な創作をしてみたいです。楽曲的にはその時々にやりたいことを詰め込めれば良いなと思います。
内田:もっと実験的な曲に挑戦したいです。
千葉:なるべく曲毎に雰囲気を変えて作りたいな、と常に思っています。
なので、特別作りたいジャンルは無いのですが、毎回Kroiのサウンドになかった新しいアレンジをしたいです。
長谷部:ギターリフの格好いい曲。
益田:マイナーコードの曲が多いので、メジャーコードの楽曲も出していきたいです。
――ありがとうございました。最後に、応援してくれる方へのメッセージをお願いします。
関:ライブなどでお会いできる機会が無くなってしまっていますが、 Kroi一同は元気です。皆さんもお身体ご自愛ください。今後とも何卒、何卒!よろしくお願い致します!
内田:色々言いましたが、曲の意図とかは全部嘘だと思ってください。Kroiの曲は自分の解釈で聴いてください。正解はないです。応援はいっぱいしてください。
長谷部:ありがとう!みんなだいすこ!!
千葉:PUBGやりましょう!!!!
益田:いつもありがとうございます。一緒に音楽を楽しみましょう!
▼Kroiが作ったプレイリストはこちらから
dヒッツ:https://dhits.docomo.ne.jp/program/10021836
※各記事に記載されている内容は公開時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
-
Kroi
2018年2月に結成。R&B/ファンク/ソウル/ロック/ヒップホップなど、あらゆる音楽ジャンルか らの影響を昇華したミクスチャーな音楽性を提示する5人組バンド。
バンド名の由来はあらゆる音楽ジャンルの色を取り入れて新しい音楽性を創造したいという考えで、全ての色を混ぜると黒になることからくる「黒い」と、メンバーが全員ブラックミュージックを好み、そこから受けた影響や衝撃を日本人である自分たちなりに昇華するという意味を込め、Blackを日本語にした「黒い」からKroiと命名。
2018年2月にInstagramを通じてメンバー同士が出会い、結成。10月に1st Single「Suck a Lemmon」にてデビュー。翌年夏『SUMMER SONIC 2019』へ出演。同年12月にリリースした『Fire Brain』はiTunes Store R&B/ソウルランキングでのトップ10入りや、J-WAVE「SONAR TRAX」の選出などで、注目を集める。2020年5月に最新EP「hub」をリリース。音楽活動だけでなく、ファッションモデルやデザイン、楽曲プロデュースなど、メンバーそれぞれが多様な活動を展開し、カルチャーシーンへの発信を行なっている。