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苦しみながらも楽しんでいきたいと思っているし、俺には出来る気がします

 

──そして、ソロ活動10周年を記念して、1stアルバム『RABBIT-MAN』のリマスター盤も発売決定。リマスタリングをジョン・デイビスが手掛けています。

 

はい。10年前にリリースされて、現在は生産終了してて購入出来ないんですが、「10年を節目に、リマスタリング盤を出しませんか?」という話をいただいて。ソロ一発目で「これが椎名慶治だ!」と思ってた頃の『RABBIT-MAN』と、現在のSURFACEがある世界で新たなスタートとなった『and』が同時に発売出来るのも面白いし。ジョン・デイビスがリマスタリングしたバッキバキのサウンドを聴いて、今作と昔の『RABBIT-MAN』を聴き比べて、音の変化を楽しんでもらうのも面白いと思うので。持ってない人はもちろん、持ってる人にも聴いて欲しいです。

 

──10年前の作品である『RABBIT-MAN』を改めて聴いての感想はいかがでした?

 

悩んでもがいて作ってるなと思いましたし、「SURFACEはなくなったけど、俺がいるよ!」ってメッセージが溢れてるアルバムだと思いました。そこで分かりやすいのが、SURFACEのセルフカバーを1曲入れてて。自分のこれからという出発点にカバーを入れるのはあり

得ないと思うけど、そこに「SURFACEは俺が一人で背負ってくからな」って覚悟があったんだろうなと思いました。まさか、戻ってくると思ってなかったんで(笑)。

 

──なるほど。10周年にしていろいろ考え、振り返る機会になりましたね。

 

コロナ禍でなかなか外にも出れない中、自分の思い出話を配信してたんです。そこで自分の10年を噛みしめることが出来たし、2018年のSURFACEの再始動と2016年に高橋まこととJET SET BOYSを組んだことは、僕にとって大きな出来事だったんだなと再確認出来たし。長いこと音楽やってると、こういうこともあるんだなと思いましたね。

 

──こうやってお話を聞いていると、『RABBIT-MAN』の時代から現在まで、椎名さんは常に諦めずに戦い続けてきましたよね。コロナ禍でも無観客で配信ライブをやったり、新作のリリースに向けて水面下で動いていましたし。

 

ずっと動いてましたね。現在はコロナ禍だからこそってところで、利益に繋がらないとしても「俺がいるから元気出しなよ」って言ってあげられるアーティストでありたいと思うんです。だから無観客だろうとリモートだろうと、足を止めないって決めたんです。

 

──結果、手応え十分の最新アルバムが出来て、新作を掲げてのツアーも開催しています。

 

ツアーはコロナが収まるまで待とうとも思ったんですけど、待ってる場合じゃないなと。地方でやることのリスクも理解している中で、こっちから出向こうと決断しました。ソロとしては約3年ぶりのツアーなので楽しみですけど、もちろん不安もありますし。そんな中で見に来てくれるお客さんが、声も出せない中でいかに楽しませるか? というところで、自分の出来る最大限のことはしたいと思っています。

 

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──今回、WIZYでもオンラインサイン会という特典もありますが。配信ライブだったり、不自由だからこそ気づけたお客さんとの繋がりの重要さってありました?

 

ありました。地方を回って、ライブをやってサイン会をやってということを以前はやってたんですが。どんなに近くに来てくれても行けないというファンの方もかなりいらっしゃって。配信ライブだったり、オンラインサイン会だったりをやったことで「初めて参加出来ました」という方もいらっしゃったんです。そこで「コロナにお礼をいうつもりは全くないけど、コロナがあったからこそ参加出来るという事実もある」と言われて、じゃあ今後、地方を回ってライブやサイン会をやる時、一日はオンラインをやろうとか。ツアーファイナルとかは、コロナが収まっても配信をするべきなんじゃないか?という意識改革が生まれていて。「家庭や育児でなかなか外に出れないけど、椎名さんのライブを体感したい」という人は少なからずいるので、そういう人たちのことも考えるべきじゃないか? と思うようになりました。

 

──では改めてですが、10周年記念アルバム『and』が完成しての感想も聞かせて下さい。

 

SURFACEがいる世界線での制作となって、SURFACEとの差別化をするためにも宮田’レフティ’リョウ、小学校からの腐れ縁でもある野口圭、そしてSURFACEの頃から支えてくれてる山口寛雄と一緒に、「こいつらとだったら作れる!」と自分のやり方を貫いてアルバムを完成させて。完成したアルバムをヘッドホンで爆音で聴いた時、自分の思ってる一歩、いや半歩前くらいにそれがあって。その采配に「やったな、俺!」と思ったんです。ここで大事なのは売れる・売れないじゃなくて、変わった・変わってないの話で。「これは変われた」と思ったし、「これはSURFACEじゃない」と言えたので。そう思える作品が出来たことが、自分の中ですごく大きかったですね。

 

──今作で半歩前に進めたということは、次の作品でもう半歩進めたら、一歩前に進めたということになりますよね?

 

そうなんですよ。だから、それがプレッシャーです!(笑)半歩前に進んだ今作のさらに半歩先にあるものを作らなきゃいけないと思ったら、かなりプレシャーですけど。半歩ずつでも前に進んでいくことを大事にしたいし、ここからのやりがいでもありますね。

 

──以前、別のインタビューで「ここからの10年はもっと面白いものになる」と言ってましたが、10年目以降の展望はいかがですか?

 

はい、そうなると思います。今後も自分の想像を超えていきたいですよね。そこでどうしても付きまとうのが、ビジネスとしてお金をうまなきゃいけないってところなので。「自分は変わった、すげぇ楽しい、でも売れない」という自己満足で終わらせるのではなく、半歩ずつ一歩ずつ変わっていく中でビジネスとしても成立させて、そこに生まれる余裕感もゲットしたいので。『and』を売って、ツアーを成功させて、グッズを売って、次に繋いでいくというアーティストとして当たり前のことをひとつずつやっていきたいし。その先に「俺のやってきたことは間違いじゃなかった!」と思える10年後があったら良いなと思ってて。苦しみながらも楽しんでいきたいと思っているし、俺には出来る気がします。

 

──ありがとうございました。最後に、WIZYに参加してくれてる人、参加しようと思ってる人にメッセージをお願いします。

 

最初は「WIZYってなに?」と思ってた人も、そろそろ椎名とWIZYの絡みを楽しみにしてくれてると思うし。「WIZYと組む時の椎名くん、楽しそう」と感じ始めてくれてると思うので。またWIZYと組んでいることに対して「またやったな、椎名!」と笑いながら楽しみながら、参加して下さい。WIZYとお客さんと俺の三つ巴で作ってきた関係性がいまに至っていると思うし、申し訳ないですけど第4弾もありますから(笑)。みなさん懲りずに、今回もご購入いただければと思います。よろしくお願いします!

 

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文:フジジュン

写真:平野哲郎

 

▼WIZY【椎名慶治ソロ活動10周年記念!WIZY限定販売!】プロジェクト

2021年東京オリンピックの年に、10周年イヤーを迎えた椎名慶治。ライブができることが普通だと思っていた2014年、そしてコロナ禍での2020年、いろんなことがあった10年の感動の軌跡をWIZY限定で、パッケージ化。

https://wizy.jp/project/599/

2021年10月25日(月)23:59まで。

  • 椎名慶治

    椎名慶治

    1998年SURFACEのボーカリストとして「それじゃあバイバイ」でデビュー。人気ドラマ「ショムニ」「お水の花道」や、人気アニメ「守って守護月天!」「D.Gray-man」や「NARUTO」等、幅広いジャンルのテーマソングを歌う。2010年6月13日、東京国際フォーラム・ホールA公演にてSURFACEは解散。2010年11月10日、ミニアルバム「I」でソロデビュー。2011年6月8日の1stフルアルバム「RABBIT-MAN」にてソロ本格始動。ソロ活動と平行してAstronauts(May’n & 椎名慶治)では、仮面ライダーフォーゼのエンディングテーマを歌い、さらにタッキー&翼への作詞提供、高橋まこと(ex:BOØWY)氏率いるバンド「JET SET BOYS」のボーカルとしても活動、など、活動の幅は多岐にわたる。デビュー20周年を迎えた2018年5月27日に東京・豊洲PITにてSURFACEは再始動。

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