SURFACEのヴォーカリストとしての活動はもちろん、ソロ活動でも様々なチャレンジを続けている椎名慶治。今回、WIZYにて『椎名慶治ソロ活動10周年記念!WIZY限定販売!』と題してプロジェクトを実施し、ソロ活動10年間の軌跡をパッケージ化する彼にインタビューを実施。3度目のプロジェクトとなる彼がWIZYに対して感じることや、今回パッケージ化する内容について、10周年を振り返り、改めて感じた想いやファンに向けたメッセージなど、様々な話を聞いたので、是非、最後まで読んでほしい。

 

僕の中では“WIZY=面白い現場”という良い印象しかないです

 

──「ソロ活動10周年記念!WIZY限定シングル&ライブ映像ベストBlu-ray予約!」、「2020年無観客ライブとバラードライブのパッケージ作品をWIZY限定予約!」に続き、WIZYでは3度目のプロジェクトとなりますね。

 

WIZYでのプロジェクトは僕もですけど、ファンが楽しんでくれているというのがなにより嬉しくて。「SURFACEの相方・永谷の笑い声が特徴的だから、ボイスキーホルダーを作ろうよ!」なんてね、そんなノリで言ったアイデアに乗ってくれる会社、なかなかないですよ!?(笑)

僕も「あ、これだよな!」と思ったし、それを実現してくれるWIZYがあって、それを楽しんでくれるお客さんがいてくれて。これがWIZYの良いところだし、僕の中では“WIZY=面白い現場”という良い印象しかないです。

 

──今回はソロ10周年記念として、『Yoshiharu Shiina ONLINE LIVE 2020「RABBIT “45” MAN -Be yourself-」』『ZERO vs 417「Versus All」』『Minus One』の3作品をパッケージ化しますね。もしかしたら、WIZY以外では商品化出来てないかも知れないですか…?

 

いや、もしかしたらじゃなくて、絶対ならなかったです(笑)。『Minus One』も挑戦的な作品だし、『ZERO vs 417』のライブ映像は7年前に後輩のラッパー・ZEROと組んだライブで、このままお蔵入りになると思ってたんですが。「10周年のタイミングなら、アリなんじゃないですか?」と言ってもらえたので、「じゃあ、やろうか」って感じで。

 

shiina_yoshiharu_2

 

 

──7年前のライブ映像を改めて観ると、いかがでした?

 

実はすごく思い出深いライブでもあって。“ZERO vs 417”のプロジェクトは、僕がソロで2枚出した後に喉の調子が悪くなって。椎名慶治の個人名義で進むのははばかれる中、ZEROという新人を育てるという意味でも「俺と組まない?」と声をかけて始まったプロジェクトだったんです。喉の調子が悪いながら、音楽を止めまいと必死にもがいている中実施したライブだったので。痛々しさもあるけど、やれて良かったと思えるライブでした。

 

──昨年末に開催した『Yoshiharu Shiina ONLINE LIVE 2020「RABBIT “45” MAN -Be yourself-」』もパッケージ化されます。

 

これは通常通りのライブなので、WIZY以外でも出せたかもしれないですけど、面白い2つの作品とまとめてしまえ!と(笑)。バースデーライブのDVDはいつもオフィシャルショップなどでは出しているんですけど、今回はWIZYから出させていただきました。

 

──例年通りにバースデーライブをやるのもなかなか難しい世の中ですけど、ライブを振り返っていかがですか?

 

コロナ禍で無観客ライブは何度かやってた中、12月30日の誕生日にバンドで有観客で行ったライブなんです。みんながマスク姿で、距離を保ちながら見ているという状況に違和感はあったんですけど、少しでも楽しく出来ればと思ってやりましたね。悩みながらやったライブでもあって、“一夜限りの特別な夜”というところにまとめきれなかったところもあって、反省点はあるし。何公演かあれば、良いライブになっただろうなとも思うんですけど、これをあえて作品にすることによって反省も出来るし。次のツアーはこの映像を見て、良い点や改善点を見つけながらやっていければなと思っています。

 

shiina_yoshiharu_3

 

──椎名さん自身には反省点も見えると思いますが、お客さんは待ちに待った有観客ライブですし、一緒にお誕生日をお祝い出来ることも嬉しいし。マスクや消毒をしてでも会場に来て、椎名さんに会える喜びはあったでしょうね。

 

だといいですね。逆に来たくても来れなかった方も多くいたと思うので、映像作品の方はそういう方にもぜひ見ていただきたいですね。

 

──ソロ活動10周年について思うところを教えてください。

 

8年目までは完全にソロだったんで、「もう8年やってきたんだな」って思いがあったんですけど。そこからSURFACEが再始動したので、ソロをやってきたって感覚があまりないんですよね。今回、作品としても3年ぶりなので、「ソロで10年駆け抜けてきたぜ!」というよりは、「10年経ったのかぁ」という、なんとも言えないモヤッとした気持ちがあって(笑)。

なんだけど、ファンの方は「10年は10年なので、お祝いしたいです!」と言ってくださるし、会社も「メモリアル的なフルアルバムを作りましょう」と言ってくださって『and』というオリジナルアルバムが作れたので。アルバム制作が10周年のひとつの区切りになったと思うし、ようやく10年の節目という気持ちも生まれてきました。

 

──10年やってきたからこそ分かることや、自分にしか出来ないことは見えました?

 

どうなんでしょうね? 自分らしさみたいなことは少し分かるようになりましたけど、それってSURFACEでも感じるところなので。感覚としてすごく難しいんです。

 

shiina_yoshiharu_4

 

──なるほど。それって、椎名さんならではの感覚でしょうね。

 

そうですね。本当の意味での“らしさ”というのが、自分の中から湧き出てこないというか。自分らしさだと思うことでも、「それ、SURFACEもそうじゃん」と言われたら言い返せない。だからこそ、今回はすごく仲良くしている、宮田’レフティ’リョウという男に協力してもらって、自分の思ってる“らしさ”を拭い去ってもらおうと思ったんです。で、「今回、共同プロデューサーという形で関わってくれないか?」とお願いして。「お前の好きなようにやってくれればいいから、俺を良い意味で壊してくれ!」といって、今作のサウンドメイクをやってもらったんです。

 

──自分の思う椎名慶治でなく、外から見た椎名慶治を出したかった?

 

そうなんです。ただ、ひとつだけ注意点として、「ギターをフューチャーしたサウンドは避けて欲しい」と。それはなぜかというとSURFACEが再始動したので、ソロアルバムもギターとヴォーカルが立つものだったら、「SURFACEでやれよ」と突っ込まれちゃうから。突っ込みどころをなるべくなくすためにも、ギターは立たせない。そういったテーマのもとに『and』だったし、出来上がった時に今までのソロとも違う、SURFACEとも違うものが出せたなと思うので、すごく感謝してます。

 

──ソロだから、自分の中から湧き出るものはもちろん重要ですけど、やはり周りの人がいてこその自分だったりするんですね。

 

まさに。じゃないと、どうしてもSURFACEになっちゃうんですよね。SURFACEでも僕がほとんどの曲を作ってるんだけど、それを永谷がアレンジするとSURFACEの曲になる。それはそれですごいと思うんですけど、それを拭い去ってもSURFACEっぽさが出てしまうので、完全に払拭するには外の力が重要だったんです。昔はSURFACEっぽさをあえて意識して書いてた曲もあったので。おかしな話ですけど、SURFACEの再始動以降に作った1stアルバムになる今作こそ、本当の意味でのソロ1枚目とも言えるんじゃないかな? とも思うんです。

 

──なるほど、すごく面白いし、素敵なお話です!『Minus One』がリリースされるとのことで、『and』を意識的にサウンド中心に聴かせていただいたんですが。そしたら、逆に椎名さんのボーカルの存在の凄さに改めて気付かされたんです。「このサウンドにこのメロディを乗せるんだ!」「こんなにメロディで遊んでるんだ!」「こんな言葉を乗せちゃうんだ!」って、驚きと発見だらけで。『Minus One』はボーカルが無いからこそ、『and』と比べて聴いた時に驚きや発見がたくさんあるだろうなと思いました。

 

うん、そういう楽しみ方もあると思います。嬉しいですね! サウンドメイクに関して言えば、もはや苦情に近いんですけど。ヴォ―カルに全然、優しくないんです!(笑)

 

──あはは、分かります。「アイムリアル」の演奏とか、ベースがリードして、ガンガン攻めまくってて。それに負けない椎名さんのボーカルに驚きました!

 

あれ、めっちゃ難しいんですよ!「このオケで歌ってる俺って、すごいんだな」と自分で思いますもん(笑)。レコーディングの時は違うオケで歌ってたり、歌う時はガイドラインがあるって人もいるんですけど、僕はそれが一切無いですからね! 『Minus One』を聴いて、僕がこれで歌ってたんだ、っていうすごさを知って欲しいです(笑)。

 

──あはは、褒めてもらうためにも『Minus One』を聴いてもらわないと。

 

そうですよ! レフティには常に言ってましたもん、「お前、マジふざけんなよ!」って。そうすると「いや~、椎名さんじゃなきゃ、歌えなかったですよ」なんて言うんですけど、「俺はそういう言葉が欲しくて言ってんじゃねぇよ!」って(笑)。

 

──メロディーがキャッチーで口ずさみたくなるから、ファンの子がちょっと歌ってみようと思ったら「めちゃめちゃ難しいじゃん!」ってなるでしょうね。

 

キャッチーさはあるんですよ。キャッチーで耳馴染みもいいんだけど、実際に歌ってみると「どうやって歌ってるの!?」ってなっちゃうと思います(笑)。

 

次ページ:1stアルバム『RABBIT-MAN』リマスター盤への想い、10周年記念アルバム『and』が完成しての感想、ファンへの想い

1 / 2