人間としてすごく大きな経験になった「オトトキ」

 

 

 

 

 

――今回、渋谷La.mamaでの無観客ライブがWIZYでVR映像化され、販売と劇場公開されますが、ずっと応援してるファンも見たことのないTHE YELLOW MONKEYがそこにあるかも知れないですね。

 

 そうですね。「オトトキ」は、熱心なファンの方にも観て欲しいんですけど、THE YELLOW MONKEYを知らない人にもぜひ観てもらいたいんです。映画で初めてライブを観て、「ライブを生で観たい」と思う人が一人でも増えたら、僕が監督として関わった意味もあると思っていて。やっぱり生に勝るものはないと思うので、映画やVRで体感して、生のライブを観ていただけたら幸せです。

オトトキ

 

――監督もTHE YELLOW MONKEYの音楽に対しての興味や理解がより深まったところはありますか?

 

 僕はミュージシャンじゃないので、音楽に対しての理解が深まったとは思わないですが、メンバーの音楽に対する姿勢を見たりしている中で、聴こえ方が変わってきたところはあります。いろんなタイプの監督さんがいますけど、僕が心がけてるのは“知った気にならない”ということなんです。僕が撮りたいのはミュージシャンである前に、一人の人としての部分なので。「THE YELLOW MONKEYとはこういうバンドである」とと断言するような作品を撮りたいとは思わなくて、僕の記録が誰かのTHE YELLOW MONKEYへの興味の入り口になれば良いなと思うだけなんです。

 

――劇場公開から2年が経ちますが、いま振り返って『オトトキ』は監督にとってどんな作品になりましたか?

 

 1年間、メンバーと本当に近い距離で撮らせてもらったことで、自分自身もすごく成長することが出来たので、映画監督としてではなく、人間としてすごく大きな経験になりました。作品としては、映画って観てもらって初めて完成するものだと思っていて、2年経ってもVRの素材として劇場で上映する機会があったり、それを観てくれる方がいるというのは監督冥利に尽きます。

 

――THE YELLOW MONKEYにとって重要な期間を記録したこの映画が、5年後10年後に違った意味や高い価値をもって観ることが出来る気がしますね。

 

 映画ってフィクションであれ、ドキュメンタリーであれ、その時間のその人たちをカメラに収めていくものなので、将来、間違いなく価値をもっていく記録媒体だと思っています。どういう見え方になるか分からないですが、「オトトキ」も5年後10年後にも観ていただいて、何かを感じてもらえる作品になっていれば良いなと思っています。

 

オトトキ

 

文:フジジュン

 

【松永大司監督プロフィール】

74 年東京出身。『ウォーターボーイズ』(監督/矢口史靖)などに俳優として出演。その後、メイキング監督やミュージックビデオ、CM 等を手がける。2010 年、性同一性障害の現代アーティスト・ピュ〜ぴるを8 年間追ったドキュメンタリー映画『ピュ〜ぴる』(11 年)を完成。同作は第40 回ロッテルダム国際映画祭、第11 回全州国際映画祭、パリ映画祭など数々の映画祭から正式招待され絶賛された。

2015 年には初の長編劇映画作品『トイレのピエタ』(野田洋次郎初主演)が新宿ピカデリー他にて全国公開されてスマッシュヒットを記録。本作にて、第20 回新藤兼人賞銀賞、ヨコハマ映画祭森田芳光メモリアル新人監督賞などを受賞。また第16 回全州映画祭インターナショナル・コンペティション部門、第28 回東京国際映画祭Japan Now 部門、第45 回ロッテルダム国際映画祭Voices 部門に正式出品された。2017 年は、15 年振りに復活を果たしたTHE YELLOW MONKEY の2016 年一年間の活動を追ったドキュメンタリー『オトトキ』が公開。同作品は、第22回釜山国際映画祭ワイド・アングル部門正式出品、第30 回東京国際映画祭特別招待部門正式出品された。さらに2018 年は、国際交流基金×東京国際映画祭による「アジア三面鏡」企画第二弾に、アジア気鋭の監督の一人として参加、『碧朱』が東京国際映画祭で上映された。

最新監督作は、村上春樹原作『ハナレイ・ ベイ』(2018/吉田羊、佐野玲於、村上虹郎出演)。現在、ロサンゼルスで文化庁新進芸術家研修制度研修中(2019 年秋、帰国予定)。

 

 

 

【THE YELLOW MONKEY 映画「オトトキ」の未発表VR映像を限定販売!】WIZYプロジェクト

https://wizy.jp/project/201/ 

■期間:2019年6月21日(金)12:00~8月31日(土)23:59

■アイテム:

・映画「オトトキ」内 LIVE at 渋谷La.mama VR映像(オリジナルハコスコ+LIVE映像4曲) 3,100円(税込・送料込)

・映画「オトトキ」内 LIVE at 渋谷La.mama VR映像(オリジナルデザインハコスコ+LIVE映像4曲)+音源CD 5,300円(税込・送料込) ※残りわずか

・映画「オトトキ」内 LIVE at 渋谷La.mama 音源CD+ムビチケ  5,900円(税込・送料込)※残りわずか

・映画「オトトキ」内 LIVE at 渋谷La.mama VR映像(オリジナルハコスコ+LIVE映像4曲)+音源CD+ムビチケ 7,900円(税込・送料込)※残りわずか

 

[映画「オトトキ」内 LIVE at 渋谷La.mama 音源CD]

収録内容:01. Subjective Late Show/02. Chelsea Girl/03. LOVE IS ZOOPHILIA/04. LOVERS ON BACKSTREET/05. 球根/06. This Is For You/07. Father/08. バラ色の日々/09. WELCOME TO MY DOGHOUSE/10. Romantist Taste

 

▼音源CDジャケット&盤面

 

[映画「オトトキ」内 LIVE at 渋谷La.mama VR映画]

収録内容4曲予定(約20分収録) ※詳細は後日発表します。

 

[オリジナルデザインハコスコ]

スマートフォンで簡単にVRが楽しめる、オリジナルデザインの紙製VRゴーグルです。

 

[映画「オトトキ」ムビチケ]

2019年11月15日から東京にて、映画「オトトキ」の本編と渋谷La.mama 無観客ライブVR編集版を公開するムビチケ。

上映劇場:東京・新宿バルト9 

上映期間:2019年11月15日(金)〜11月21日(木)  

【映画「オトトキ」】

https://theyellowmonkey-movie.jp/

 

 

※各記事に記載されている内容は公開時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。​

  • THE YELLOW MONKEY

    THE YELLOW MONKEY

    吉井和哉、菊地英昭、廣瀬洋一、菊地英二のラインナップで1989年12月から活動。
    グラムロックをルーツに持つ独自のグラマラスなスタイルで人気を博し、1992年5月メジャーデビュー。
    ライブの動員、CD売上ともに90年代の日本の音楽シーンを代表するロックバンドとなるも、2001年1月8日東京ドームでの公演終了後、活動を休止。
    その後も休止状態のまま、2004年に解散。
    2016年1月8日、再集結を発表。
    22万人を動員した全国アリーナツアーを皮切りに、フェスへの参加や全国ホールツアー、15年ぶりの新曲リリースなど精力的に活動し、大晦日にはNHK紅白歌合戦への初出場を果たす。
    2017年5月にはデビュー25周年を記念したベストアルバムの新録盤をリリース。その後、3ヶ月連続配信リリースや再集結の一年間を追ったドキュメンタリー映画「オトトキ」の公開などを経て、12月に17年ぶりとなる東京ドーム公演を開催。
    2019年8月、THE YELLOW MONKEY結成30周年を記念して、キャリア最大規模となるドームツアー「THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR」を開催することを発表。

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