2020年、デビュー21年目を迎えた中島卓偉が、3月4日(水)に『BEST YOURS II 2010-2020 Double Decade』をリリースする。初のベストアルバムから10年、その後の10年間のアーティスト活動の軌跡が、アンジュルムに書き下ろした「大器晩成」、Juice=Juiceに提供した「ポツリと」のセルフカバー「ポツンと」、さらに新曲「ありがとう」とともに収録されている。このベストアルバムについて、音楽との向き合い方、これからの10年への想いなど話を聞いてみた。ファンへ向けた卓偉からのメッセージまで、ぜひ、読んでほしい。
中島卓偉ってどんなロックシンガー?ってのがわかる曲をチョイス
――『BEST YOURS II 2010-2020 Double Decade』は卓偉さんのデビュー10年から20年の期間に発表した楽曲を収録されていますが、選曲は苦労されましたか?
当然入れたい曲は他にもたくさんありました。前作のベストアルバムと同じ2枚組も考えましたが、聴きやすさを考えると1枚でこれくらいの曲数なのかなと思います。中島卓偉ってどんなロックシンガー?どんな曲を書いてる人?どんな歌詞を書いてる人?ってのがわかる曲をチョイスするとこの17曲になりました。
――デビュー10周年時のベスト盤『TAKUI NAKAJIMA Anniversary 1999-2008 BEST YOURS』では、LOVE SIDE/POWER SIDEの2枚組でしたね。楽曲の収録順は、何か意図されているところがあるのでしょうか?
自然と、この曲順しか有り得ないといった感じですんなり決めました。
中島卓偉「大器晩成」MV
――今作のために全曲リミックスされたということですが、リミックスされた理由や制作時のエピソード、聴きどころなどがあれば教えてください。
レコーディング技術は毎年常に進歩しています。この10年のいろんな時期、いろんなタイプの曲があり、それらを並べると音のレンジ、ボリュームの落差が目立ちます。その音のバランスを1枚にパッケージするにはどうしてもリミックスが必要でした。ただ、たくさん曲が入るようにフェイドアウトを短くした程度で、さほど変えてはいません。最初に聴いた印象を壊すようなリミックスされ過ぎた音源は個人的に好きじゃないからです。
――新曲の「ありがとう」ですが、どのような想いが込められた楽曲でしょうか。以前制作された「ありがとうのシャワー」との関連はありますか?“言えなかった「ありがとう」”という歌詞でしたが、新曲では“ありったけの想いをこめて、心から「ありがとう」”と歌われていますが。
「ありがとうのシャワー」は音源化されてないのでなんとも言えませんが(笑)、感謝を伝えるという意味では当然繋がっていると思います。21年も歌わせてもらったことを、ずっと応援し続けてくれたファンに対しての感謝をこの「ありがとう」という曲で伝えたかった、そういう想いです。
レコードの音の温かみやレンジが現代において見直されている
――今回のアルバムの初回盤は、「プレイパス」対応で、プレイヤーがなくてもスマホでCDを聴くことができます。自分の部屋にCDを聴くプレイヤーがないという若い音楽ファンから、CDを聴ける環境ができて嬉しいという声もいただいています。このようなサービスについてどう思われますか?
僕は年代70年代のTANOYのスピーカーと、同じく70年代のDENNONのメインプリアンプでレコードとCDを毎日聴いてます。最高に良い音です。低音がしっかりした、音のレンジが広い音源を、良い環境で聴いてほしいです。アメリカ、イギリスはレコードが戻ってきてますからね。レコードでしかリリースしないバンドやアーティストもたくさんいます。それくらいレコードの音の温かみやレンジが現代において見直されているということです。でも若い世代がたくさんの曲をいっぺんに聴ける環境があることは素晴らしいと思います。
中島卓偉「続けろ」MV
――普段、どんな時に、どのような音楽を聴かれていますか?スマホのサブスク配信サービスなどで音楽を聴かれることはありますか?
毎朝、毎晩、そのアンプとスピーカーでSOUL MUSICを中心に聴いています。あとは運転中に好きなCDを聴いています。ラジオも良く聴きます。配信サービスでは聴いたことがないです。去年の年末までガラケーだった人間なもので(笑)。スマホでも音楽は聴かないなあ。未だにレコードとCDを買って聴いてます。
――一番お気に入りのアルバムを教えていただけますか?
THE BEATLESの「RUBBER SOUL」です。小学4年の誕生日に親父に買ってもらいました。1965年、アイドルからアーティストになった最初のアルバムであり、曲調にまだロックンロール感も、ライブを想定する考え方も残っていて、変わろうとする途中の4人が感じられるのが好きです。ハーモニー、メロディー、曲の展開、全てが最高です。無人島に持っていくならまさにこれですね。
――ところで、4月から「TAKUI NAKAJIMA LIVE TOUR 2020 BEST YOURS DOUBLE DECADE」がスタートしますが、今回のベスト盤収録の楽曲も演奏されますか?
このベストから全曲はもちろん、このツアー初出しの新曲もやります。もちろん最初の10年の曲達もたくさんやります。最高なベストツアーです。去年のツアーに引き続き、衣装もメイクも派手にロックンロールとグラムロックを混ぜた最高なショーをお見せします。
40代は、やりたいことは全部やり、良い曲を書き、良いライブをする。
――新たな10年、最高のスタートを走り出していますね。40代はどんな年にしていきたいですか?
20代は自分の思い通りに出来ず、楽しめないことが多かったのですが、30代は純粋に音楽が出来たなという実感があります。自分のリアルストーリーを歌詞にすることで道が開けたように思います。
40代は、やりたいことは全部やり、小さいことは気にせず、楽しいことをとことん追求して、良い曲を書き、良いライブをする。ただひたすらそう考えています。もちろんお声がかかればたくさんの方にいろんな曲を書けたらなと思っています。
中島卓偉「どんなことがあっても」MV
――今から楽しみです!そういえば、卓偉さんのライブは、今回のツアーも「当日学生証提示で1,000円キャッシュバックあり」ですね。学生さんにとってすごく嬉しいシステムだと思います。どのような想いで始められたのでしょうか。
10代の頃、本当にお金が無く、それでもライブに通っていましたが、こういうシステムがあったらなあとずっと思っていました。ロックンロールは継承していく文化だと思っています。若い世代が入りやすい窓口を作ることは送り手側の義務とすら考えています。若い子はとにかく腹が減ってるわけですから、キャッシュバックの千円で、終演後にラーメンでも牛丼でも食べて帰ってほしい、そういう細やかな想いもあります。
――長く続けていらっしゃるので、ファンの方にもその想いが届いていらっしゃると思います。最後に、これまで21年間、卓偉さんを応援しているファンの皆さんへ向けたメッセージをいただけますか?
もうちょい洋楽を聴く気はないか?
もうちょい本を読む気はないか?
もうちょい全ての歴史について学ぶ気はないか?
ないよな、でもマジでありがとな。でしょうか。
――ありがとうございました。
文:レコログ編集部
▼中島卓偉『BEST YOURS II 2010-2020 Double Decade』はこちらから
レコチョク:https://recochoku.jp/artist/2000006560/
▼中島卓偉『BEST YOURS II 2010-2020 Double Decade』収録曲
01 3号線
02 どんなことがあっても
03 ありがとう(新曲)
04 我が子に捧げる PUNK SONG
05 ゲッザファッカゥッ!!!!
06 続けろ
07 明日への階段
08 大器晩成 (提供アーティスト:アンジュルム)
09 誰もわかってくれない
10 ポツンと (提供アーティスト:Juice=Juice「ポツリと」)
11 忘れてしまえよ 許してしまえよ
12 LONG WAY
13 さらけだす
14 YES,MY WAY
15 テルミー東京
16 高円寺
17 PUNKY SIXTEEN BOY
[初回プレス特典:プレイパス]
※プレイパス対応の商品に入っているQRコードを読み取るだけで、スマホで曲や映像を
簡単に再生することができます!詳細はこちらから。
▼中島卓偉『BEST YOURS II 2010-2020 Double Decade』発売記念イベント
2020年3月7日(土)東京都 ヴィーナスフォート 教会広場
2020年3月8日(日)神奈川県 ららぽーと海老名
▼TAKUI NAKAJIMA LIVE TOUR 2020 BEST YOURS DOUBLE DECADE
2020年4月12日(日)神奈川県 KT Zepp Yokohama
2020年4月29日(水・祝)埼玉県 HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-3
2020年5月23日(土)愛知県 DIAMOND HALL
2020年5月24日(日)大阪府 umeda TRAD
2020年5月31日(日)宮城県 仙台MACANA
※各記事に記載されている内容は公開時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
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中島卓偉
中島卓偉 / TAKUI NAKAJIMA
生年月日:1978年10月19日(41歳)
血液型:A型
出身地:福岡県
趣味:城跡巡り
リスペクト:The Beatles
愛車:ミニ・ケンジントン
1999年10月21日シングル「トライアングル」でデビュー。 これまでに18枚のシングル、15枚のアルバムをリリース。
2006年アーティスト表記をTAKUIから本名の中島卓偉に改める。
2009年デビュー10周年を記念して初のベストアルバム「BEST YOURS」を発売。
2010年にはブロードウェイミュージカル「RENT」にエンジェル役として出演。
2011年、前年に引き続きUstreamで24時間弾き語りライブを実施、延べ201曲を歌いきる。
2015年4月8日に通算15作目となるオリジナルアルバム「煉瓦の家」をリリース。
2017年3月8日に18作目のシングル「我が子に捧げる PUNK SONG」をリリース。
2019年3月27日セルフカバーアルバム「GIRLS LOOK AHEAD」が好評を博す。
2019年10月20日には20周年イヤーを締めくくるマイナビBLITZ公演はSOLD OUT
趣味の城跡巡りをきっかけにtvkレギュラー番組「中島卓偉のお城へ行こう!せーの、キャッスル!キャッスル!」を持つ他、愛踊祭2019~あいどるまつり~国民的アニメソングカバーコンテスト審査員を務める等、多方面で活躍中。
通年、自身のライブツアーを実施し、ジャンル問わず精力的にイベントライブにも参加している。