──素敵なMVですね。ちなみにもう一つ「BAD END」にちなんで伺いますが、蒼井さんはエンディング、いわゆる着地点を想定して物事を進めていくタイプですか?それとも突っ走っていくタイプですか?

 

どっちだろう? 目標はもちろん掲げつつ、可能性や直感をいろいろと研ぎ澄ませながら全力で走っている、という感じはしますね。一つの大きな目的地にたどり着くまでに、いろんな出来事が隠れていて、その中でもチャンスというものを絶対に逃したくないから。チャンスって、一人で活動していたら出会えないもので、応援してくださる方たち、そしてスタッフの方たちがいてくれるからこそ出会えるものだと思っているんです。それを捕まえられなかったら、応援してくださっている方々に顔向けができない。もちろん不安もありますけどね。そのチャンスは、自分が踏み込んだことのない領域だったりするから。でも、それを乗り越えた後にはどんな世界が広がっているんだろうって、ワクワクする気持ちが僕の中にはたくさんあって、その衝動に勝てないんです(笑)。そういうチャレンジが、僕の活動の中ですごく糧になっているなと思います。

 

 

蒼井翔太

 

 

これが蒼井翔太だぜ!っていう強気な一曲を作りたくて、「Existence」を作りました

 

 

 

──カップリングは蒼井さん作詞作曲による「Existence」。ほぼ英語詞で、4つ打ちビートの効いたクールなナンバーですね。

 

自信作です(笑)。シングルで毎回一曲は蒼井翔太作詞作曲の楽曲を入れていただいているんですが、2018年に出した「Eclipse」のカップリングで「I am」という曲を作ったんですね。それは、メディアで取り上げていただく機会も増えて、初めて知っていただく機会も増えたということもあって、もっと自分のパーソナルな部分を曲に乗せて書きたいなと思うようになって書いた曲だったんです。それからまた少し経って、もっともっと自分を表現したいと思うようになって。これが蒼井翔太だぜ!っていう強気な一曲を作りたくて、「Existence」を作りました。だからタイトルも存在という意味の「Existence」。これは僕だけの決意ではなくて、みなさんにもそれぞれ、将来やりたいことや夢や目指している自分っていうものがありますよね。だからこそ、そこにたどり着くまでの壁は高かったり、道は遠かったりするんだと思うんです。でも、僕にも応援してくれる人たちがいるように、みなさんの周りにも応援してくれる人がいると思うので、それなら諦める必要はないよねって。だから歌詞にも“Trust me Trust me”、僕を信じて、そしてみなさんも自分自身を信じて、というメッセージを込めて書きました。

 

蒼井翔太

 

──言葉を繰り返すことで、よりその想いの強さが伝わる歌詞になっていますね。

 

人生って、いろんな選択肢の繰り返しだと思うんです。今の僕の人生も奇跡に近いと思っていて、もし生まれ変わったとしても同じ選択肢をするっていう決意のもと、これが蒼井翔太だっていう曲を作ってみたかったんです。

 

 

 

 

 

僕がステージに立っていて、みんなが客席にいて。客席にいるみんなの笑顔が見えた曲なんですよ

 

 

 

──3曲目の「Shake Shake! Together!」は、カラフルでキャッチーなナンバーですね。

 

この曲は聴いた時にライブが思い浮かんだんです。僕がステージに立っていて、みんなが客席にいて。客席にいるみんなの笑顔が見えた曲なんですよ。今はライブやイベントだけでなく、SNSなどでも誰かと繋がっている感覚があると思うんですが、やっぱり一人だな、寂しいなと思う時もあると思うんですよ。僕はそういう時に空を見るんです。そうしたら、この同じ空の下で同じ時間を一緒に過ごしているんだなって感じられる。ライブだって、いろんな場所から一つの場所に集まって、同じ大きな時間を一緒に過ごしているんだなと感じられるじゃないですか。ライブが終わるとそれぞれの日々をスタートさせるんだけど、その時のワクワクした気持ちや“Shake Shake”した気持ちを、次にまた会える日まで持ち続けられるように。この曲には、そういう想いが詰め込まれているんです。

 

 

 

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