自分たちも楽しむことがいいライブをする1番の近道

 

 

――全国9箇所有観客ワンマンツアー「the World Tour」開催が決定していますね。ライブに向けて準備されていることを教えてください。

 

ゆきやま:ん~…。ドラムは、メンバーを気持ちよく乗せられて、わたしもメンバーに気持ちよく乗れるようにいろいろ試してます。たくさん練習して、本番は無意識でも演奏できるくらいにするとライブがすごく楽しいってことに去年みんなで気が付いたので、今回もそこを目指して準備します!

 

:まずは体調を万全にして、足を運んでくれる皆さんと安心して楽しめるような環境をつくることです。あとは、お客さんにライブを楽しんでもらうのももちろんなのですが、自分たちも楽しむことがいいライブをする1番の近道だと思っているので、肩の力を抜いてもしっかり演奏ができるようにたくさん練習しています。

1stアルバムの曲もまだ東京でしか演奏できていないものがたくさんあるので「この曲、ライブで聴いたらこうなるんだ!」と驚いてもらえるようなアレンジを考えています。楽しみにしていてほしいです。

 

――リーガルリリーさんの楽曲を聴いたことがない方に1曲おすすめするとしたら、どの楽曲をおすすめしますか?その理由も教えてください。

 

ゆきやま:「東京」はリーガルリリーのいいところを詰め込んだ一曲です。詩と勢いとポップネス。そしてシンプルにやばい!

 

:やっぱり「東京」をおすすめしたいです。この曲はリーガルリリーの音源の良さとライブの良さを両方詰め込むことができた一曲になったと思っているので、まずはこの曲を聴いてみて欲しいです。

セクションごとにいろいろな表情を見せてくれるので、例えば「最後のギターがかっこいい!」と思ったら「スターノイズも好きかも」など、YES/NOのフローチャートみたいに他の曲にも繋がっていくような一曲だと思います。

 

――では、皆さんの「意外と●●なんです」という部分を教えてください。

 

たかはしほのか:意外と大きな声で話します。笑い声も大きいです。独り言や独り笑いが一番大きいです…。本当は心の中でニヤニヤしたいのに…。

 

ゆきやま:わたしは意外と照れ屋なんですよね。ずっと照り照りしてます。日本猿みたいに顔が赤くなります。大勢の前で話すとき、保育園のころはフリーズして、小学生のころは泣いたりしていました。中学生くらいでモゾモゾ喋れるようになって、いまではMCを焦りながらしゃべります。音楽は、言葉を使わなくてもキャッチボールできるし、簡単に盛り上がれるのでいいですよね…!

 

:意外とおばあちゃんなんです。メンバーの中では一番年下なのですが、多分一番年上なんじゃないかなと思います。すぐほっと一息というか、コーヒーブレイクしちゃうんですよね。あと散歩もよくしますし、花も愛でます。

きっと大学生のころに、他の家族はみんな仕事をしていたので、家にいるおばあちゃんと二人の時間が多くて、よく一緒に遊んだり、お茶をしていたからなのかなと思います。最近も二人で散歩をしていたのですが、歩く速さが同じか、おばあちゃんの方が速いくらいで驚きました。これからもメンバー二人を包み込めるようなおばあちゃんでいようと思います。

 

――メンバーそれぞれを一言で表すと?

 

たかはしほのか:ゆきやまは姉か妹だとしたら姉です。私は人に物事を伝える際に、考えすぎてしまって言葉を発するのが遅かったりするのですが、ゆきやまは全てを汲み取って話を合わせてくれます。とても大人です…。

 

ゆきやま:ほのかはときたま外国人です。文脈をとっぱらって考えることができるので、日本語に聞こえない時があります。それでいてグルーヴだけで会話ができる時もあるし、普通に日本人のときもある。めちゃくちゃエネルギッシュな人です。

海ちゃんは根っからのポップスターだと思います。ポップな星。いつもおもしろいこと探してる。みんなをまとめてくれる緩衝材になりつつも、リードしてくれる器量もあって、リーガルリリーに欠かせない存在ですね。

 

:ほのかさんを一言で表すと「生花」です。決して何の花と特定することはできないけれど、常に何かしらの花であると思います。繊細で水をあげないと顕著に萎むところや、寒くなると元気がなくなるところ、時折楽曲にも出る食虫植物やバラの棘のようや攻撃的な側面も生花みたいだなと。

しかし、冬を越えて春になるとそれまで蓄えていたパワー全開で綺麗な花を咲かせて、かと思ったら無邪気に散っていくような、そのバランスが周りを夢中にさせて離さない。

そこに居るだけで特別な空間にしてしまう力とその生命力はドライフラワーではなく、紛れもなく生花だと思います。

 

――今回、オリジナルプレイリストをご提案させて頂きました。プレイリスト名、楽曲のセレクト理由を教えて下さい。

 

たかはしほのか:プレイリストタイトルは 「the Worldを感じる曲」です。楽曲制作時にも聴いていたDeath Cab for Cutieなど、ギターで影響を受けた楽曲を入れました。

 

ゆきやま:bjork「Arisen My Sences」です。『Utopia』というアルバムの一曲目で、森羅万象みたいな、抽象的だけどエネルギーの強いものを感じちゃいます。Worldにひそむエネルギー…。大好きな曲です。

あと、久石譲「あの夏へ」ですね。世界というか、風景を感じる曲のうち、すごく好きな景色を見せてくれるのがこちら。音楽ってその時間だけ、世界をその曲で染めちゃうからすごいですよね…。

 

:The Velvet Undergroun「Ride Into the Sun」です。この曲は暖かい音だと思っていたのですが、歌詞を始めて和訳で見た時に、それと反して少し冷たい印象がありました。都会に住むことについて歌っているので「東京」に少し繋がるところもあると思い、選曲しました。

あとはGrouplove 「Cruel And Beautiful World」です。直訳は残酷で美しい世界。この曲もまさにこの世界は表裏一体であること、そして自分の周りの小さな出来事を軸に歌っていて、このEPに通ずるところがあったので選曲しました。

 

――ありがとうございます。今後、歌ってみたい楽曲のイメージがありましたらお聞かせください。

 

たかはしほのか:日本の歌謡曲に興味が湧いてきたので、J-POPを作りたいです。

 

――では、これから挑戦してみたいことがありましたら、教えて下さい。

 

たかはしほのか:最近ピアノを始めたので、ピアノを使ったライブにいつか挑戦したいです。ギターをループさせて、その上で歌を歌い、ピアノを弾くことに憧れます。

 

ゆきやま:あるんですけど、現実になってから「挑戦してるねえ〜」って思ってもらえた方がいいので、秘密にしておきます。

 

:すごく具体的になってしまうのですが言霊ということで…日比谷野外音楽堂でワンマンライブをしてみたいです。9月に行われる「BAYCAMP」という野外フェスで夕暮れに演奏させて頂く機会が何度かあったのですが、それがすごく気持ち良くて、もっと長い時間演奏できたらなと思っていました。東京の野外で、なおかつワンマンライブができる所といえば日比谷野音の印象が強いので、いつかやってみたいです。夕日が沈んで月が出てくる、新しい季節の匂いを運ぶ風が少し肌寒い、そんな時にやれたら最高だなと。

 

――今後、ファンの方とやってみたいことがありましたら教えてください。

 

たかはしほのか:いつかファンクラブを作って、そのコミュニティの中でファンの方と繋がれる場所を作りたいです。SNSで発信することには勇気がいりますが、その中であれば何気ない日常生活なども伝えられそう。居心地の良い場所を作りたいです。

 

ゆきやま:わたし、フロアライブが好きなんです。お客さんとの距離が近いライブがしたいな〜。

 

:私もフロアライブをしてみたいです。リーガルリリーのライブはステージを客席で客観的にみてもらうことが多いように感じます。それも素敵だし、それが好きな人ももちろんいるのは思うのですが、わたしは3人で演奏している空間が大好きで、曲中の目配せや静かな曲での息遣いまでが毎度愛おしいです。それをお客さんにも肌で感じてもらえる機会があったらいいなと思っています。

ファンの方と一緒に、一曲一曲を目で、耳で、アンプから出る音圧で楽しめたらもっと最高だと思うので、いつかやってみたいです。

 

――ありがとうございました。最後に、応援してくれる方へのメッセージをお願いします。

 

たかはしほのか:リーガルリリーは日々音楽に対しての疑問を楽しみながら立ち向かっています。皆さんもできるだけ疑問を持って、楽しみながら取り組んではいかがでしょうか。素敵な日々になると思います!

 

ゆきやま:いつも応援してくださりありがとうございます!今年はぼちぼちお客さんをいれてのライブもできそうな兆しがありますね。今回のEPの曲はライブがかっこいいし、曲もまたつくっているので、楽しみにしていてください!

 

:いつも応援してくれてありがとうございます。ライブに何回行ったとか、CDを全部持っているとかそんなことではなくて、懸命に生きる日常の片隅にリーガルリリーという存在を置いてくれていることが私たちは何より嬉しいです。

以前のようにたくさん地方に行ってライブをすることはできなくなってしまったけれど、その分楽曲や一つ一つのライブに全力を注ぐことができていると思います。それができるのは、私たちが楽しんでいるところを見て元気になったり、応援してくれたりする皆さんがいるからです。今年もたくさん曲をリリースできたらいいなと思っているので、楽しみにしていてください。

 

 

文:レコログ編集部

 

▼リーガルリリーが作ったプレイリスト「the Worldを感じる曲 selected by リーガルリリー」はこちらから

dヒッツ

https://dhits.docomo.ne.jp/program/10022416

 

  • リーガルリリー

    リーガルリリー

    東京都出身
    ガールズ・スリーピースバンド。

    高校在学時より注目を集め、国内大型フェスや海外でもライブ出演を果たす。
    2019年にはアメリカ合衆国で開催された、世界最大級の音楽フェスティバル「SXSW 2019」に出演。
    さらに同年、映画『惡の華』主題歌「ハナヒカリ」をリリースし、初めての中国ツアーも全公演SOLD OUTとなる。
    2020年2月には1st Full Album「bedtime story」をリリースし、今年4月7日には1st EP「the World」をリリース。

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