名前のインパクトもさることながら、これまでの活動や楽曲を中心に常に注目を集め続けている4人組バンド・osage(オサゲ)。2022年に結成5周年を迎えた彼らは1月3日(月)より5週連続配信リリース企画を実施し、明日1月31日(月)で最終週を迎える。そんな彼らにインタビューを行い、今回の企画や楽曲に込めた想いを中心に話を聞いた。普段のバンド活動では知ることのできない意外な一面や制作秘話など、osageの魅力が凝縮されたインタビューとなっているので、是非最後まで読んでほしい。

 

 

自信を持って名作だと言える曲なので、是非聴いてみてください

 

──まず、皆さんのことをより知っていただくために、他己紹介をしていただけますか?

 

ヒロ クサマ(Ba./Cho.):ドラムの田中は常識人でしっかり者だと思います。あくまで僕の次にですが。

 

田中 優希(Dr.): ギターボーカルの山口ケンタは作曲も担当しているosageの顔です。ラーメンを食べる前に必ずアイスクリームを食べます。変わり者だけれど憎めない人です。

 

山口 ケンタ(Vo./Gt.): ギターコーラスのカネヒロさんのことを10年以上見てきましたが、天然記念物です。クールに見えるけど一番アツいやつです。

 

金廣 滉輝(Gt./Cho.): ベース・コーラスのクサマは去年osageに加入してくれました。ちゃんとしている時とふざけている時の差がすごいやつです。

 

──改めてにはなりますが、皆さんが音楽に触れるきっかけや音楽活動を始めたきっかけ、影響を受けたアーティストを教えてください。

 

クサマ: 中学生の頃Base Ball Bearを聴いたのがきっかけで、ロックバンドというものを知りました。

 

田中 : 小学生の頃に父にB’zのライブへ連れて行かれて衝撃を受け、B’zのバックバンドになりたいと思ったことからドラムを始めました。高校に入ってから部活で初めてバンドを組み、そこからは友人の影響で洋楽ばかり聴いていました。

 

山口 : 両親がよく家や車の中で音楽を流していて、そこで聴いていたユーミンやサザンがルーツです。野球部を引退した後、親父のYAMAHAのアコースティックギターを弾いてみたら案外弾けた、というところから始まりました(笑)。

 

金廣 : 中学から仲の良かった友達が同じ高校に入学することになったんですけど、軽音部に入りたいって言いだして、自分もなんとなくついてったのがバンド音楽を知るきっかけでした。そこでTHE BACK HORNやELLEGARDENを聴いて衝撃を受けました。

 

──こちらも改めての質問で恐縮ですが、osageというバンド名の由来を教えてください。

 

山口:金廣と当時のギター二人で決めました。元々The Twintailsにしようって話してたんですけど、もう同じ名前のヘヴィメタルバンドがスウェーデンにいたので、じゃあ日本風に…弁髪…osage…って感じです。深い意味はありません。

 

──では、「今のosageってこんなグループ!」一言でいうと、どんなグループですか?

 

山口:良くも悪くもメンバー同士の仲が良すぎることですかね…?プライベートでも遊びますし、気づいたら1ヶ月の間に20日以上会っていた月もありました。これだけ一緒にいるのに会えばずっとくだらない話をしていますし、家族みたいな感じです。

 

──さて、2022年1月3日(月)より毎週連続リリースをされていますね。なぜこのような企画をしようと思ったのでしょうか?

 

山口:2022年に僕たちosageはバンド結成5周年を迎えて、何か驚くようなことをしたくて。でもやっぱり5ヶ月連続のようにスパンが空いてしまうと話題性も薄れると考え、5週連続配信リリースを企画しました。

 

──5曲の関連性や配信順のなど、こだわりがありましたら教えてください。

 

山口:新しいものを作る、挑戦、という一貫したテーマはありました。5周年を迎えるにあたって、osageらしさという既存のイメージを一新する訳ではなく、「4人になった僕ら、実はこんな事も出来ちゃうんです、器用でしょ?」といった一面をいくつも見せたかった。だから1曲目の「ニューロマンス」は妖艶なポップスに始まり、4曲目の「赤に碧(アオ)」でギターワーク主体のサウンドに戻ってきました。

 

──5曲の中で一番制作が早かったのはどの曲ですか?

 

山口:2曲目の「Sonic blue」です。当時サポート始動前のヒロ クサマにデモ状態のものを送っていて、その当時から「めっちゃいい曲」って言ってくれていました。そんなこともあり、制作のスタジオで「せーの」で合わせたら1発で出来ちゃいました(笑)。

 

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「Sonic blue」ジャケット写真

 

──逆に、一番苦戦した曲はどの曲ですか?

 

山口:1曲目の「ニューロマンス」です。みんな顔面蒼白で、アレンジャーでsumikaやofficial髭男dismなども手掛けるレフティさんがベーシストということもあり、リズム隊は夢の中でも練習してた、って言ってました。

 

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「ニューロマンス」ジャケット写真

 

──明日1月31日(月)は5週連続リリースの最後のシングル「yorunokakera」がリリースされます。この曲をご紹介頂けますと幸いです。

 

山口:この曲の原案は2年近く前からあって、独りになりたい夜に逃避行をする曲です。いずれはまた朝がやってきて、例えば「このまま遠くの方まで忘れ物をしに行く」「そうすればやりきれない気持ちも忘れてしまう」と、どこか当時の感情とリンクするような、そんなテーマをもとに詩を書きました。

 

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「yorunokakera」ジャケット写真

 

──「yorunokakera」を制作する上で印象に残っていることを教えてください。

 

山口:澄み切った夜の空気感を表現するために、ドラムのアレンジはこだわりました。ギターのメロウなフレーズと、エフェクトには試行錯誤の跡が残っていて、1サビ終わりは手動でディレイエフェクターのメモリを回して録音しています。あとは、初めて女性ゲストボーカルとユニゾンをしている点も注目して欲しいです。REIS/NIKIIE from DADARAYの声が堪らなく素晴らしいです…!

 

──楽曲制作時の裏話や収録時に印象に残っているエピソードがありましたら教えて下さい!

 

山口:基本的にはベードラ+バッキングで同時に録っているのですが、みんな必死すぎて、全然目が合わなかったことです(笑)。あとは制作期間に僕の誕生日があって、トラック確認のためにレコーディングブースに呼ばれて、そこで流れてきたのはさっき録ったであろうバースデーソング。そして、いきなりケーキが運ばれてきて、生まれて初めてのサプライズを仕掛けられました。嬉しかったです。即席バースデーソング、ここで流せない内容なのが残念です(笑)。

 

──作詞、作曲の際に意識されていることを教えてください。

 

山口:メロディラインには自身があります。ギターコードやピアノから作ることが多いのですが、わざとハズしや半音階を入れる代わりに、自然とどこか懐かしく感じるメロディを乗せることで、アンバランスにならないよう意識しています。歌詞の点では解釈を狭めないように、可能な限り余白を残した曖昧な表現にすることで、聴いてくれる人に捉え方を広げてもらいたいので、osageの歌詞は考察しがいのあるものが多いです。

 

──制作される際にインスピレーションを受けること、インプットしていることがありましたら教えてください。

 

山口:メンバーとは違い、家ではテレビも見なくて、漫画やゲームの趣味が全くないので、たった26年ですが生きてきた実体験や友人の話は貴重です。知人の相談のために飲みに行くことも多いですが、帰って即パソコンに向かう、なんてこともあります。デモを書き出してメンバー全員に送るとき、その曲を初めて聴いてくれるのはメンバーなので今でも緊張します。ただ、各パートのアレンジが変わって戻ってくると毎度新たな発見があってハッとします。

 

──osageの皆さんは「murffin discs audition 2018」でグランプリを受賞された経験もありますよね。当時の思い出などありましたら教えてください。

 

山口:あの時やっぱり思うことは家族に「バンド頑張ってるんだな」と認めてもらえたことが一番嬉しかったです。それにこれからどんな人生になっていくのかとワクワクしました。準グランプリの「なきごと」とはオーディションの決勝で初めて会ったんですが、実はその時のサポートベースがクサマだったんです。それが今こうしてosageのベースを弾いているって不思議なものです。

 

──ここからは皆さんのパーソナルな部分についても教えてください。皆さんの中でそれぞれ「意外と●●なんです」という部分を教えてください。

 

クサマ: 意外と見た目に反してお酒が全く飲めないです。

 

田中 : 意外と自信家だと思います。自分がosageで一番かっこいいと思っているのですが、共感してくれる人があまりにも見つからないので最近不安を感じています。もしも共感してくれる人を見つけたら教えてほしいです。

 

山口 : 意外と乙女です。純愛映画が好きですし、髪の毛とかファッションの変化にはすぐ気づいてほしいです。

 

金廣 : 意外とさみしがりかもしれません。何を言っているんでしょう、僕は。

 

──明日「yorunokakera」の配信で5週連続リリースは最後となります。やっと一息つく、というタイミングかとは思うのですが、2022年に挑戦したいことがあれば教えてください。

 

山口:2022年は結成5周年ですし、勝負の年にしたいです。コロナ渦ではありますが、もっとでかいライブハウスでのワンマンライブへの挑戦や、楽曲もたくさんリリースできればと考えています。

 

──ありがとうございました。最後に、応援してくれる方へのメッセージをお願いします。

 

クサマ: 「yorunokakera」はosageでベースを弾くようになってからずっと音源化したいと思っていた曲ですが、あえて普段とは逆のアプローチ、選択をして新しくアレンジを考えました。個人的には今回の5週連続リリースの中で一番お気に入りかもしれません。たくさん聴いてください!!

 

田中 : 何度も聴いてほしい曲が出来ました。聴いてくれる方の生活のBGMになったら嬉しいし、特別な思い入れのある曲になったらこの上なく嬉しいです。今までとは少し毛色の違う曲ですが、自信を持って名作だと言える曲なので、是非聴いてみてください。ライブハウスで待ってます!

 

山口 : 今回はMVも繋がっていて、この5曲が次第に”連鎖”していくように、今までosageを知らなかった人にも届くと信じています。ただ、秘密にしていたいというその気持ちも分かります。贅沢な悩みですよね。今作でより魅力的になってしまったので、これから目にする耳にする機会も増えると思います。今のうちにあなただけのお気に入りを見つけてください。ライブではもっとすごいですよ。

 

金廣 : 今回リリースしたどの曲もまったく色が違って、でもなんかosageっぽいなって思って聴いてもらえたら嬉しいです。自分たちがロックバンドであることは変わらないし、これからもそんなosageを楽しみにしてください!

 

文:レコログ編集部

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  • osage

    osage

    下北沢にて、結成。

    2017年 春
    精力的に活動を始める。

    2018年 10月
    SUPER BEAVER、sumika、Czecho No Republic、マカロニえんぴつらが所属する音楽レーベル&マネジメントmurffin discsの新人オーディション「murffin discs audition 2018」のグランプリを獲得。

    2019年 4月
    murffin discs内新レーベル「murffin Lab.」より、4曲入り「ニュートラルe.p」をタワーレコード限定全国リリース。初の流通にも関わらず、タワレコ週間ロックランキング4位、オリコン週間ロックランキング9位、オリコン週間総合ランキング94位を記録。

    2019年 5月
    リリースツアー初日の下北沢近松はソールドアウト、150人を動員。

    2019年 7月
    ツアーファイナルのShibuya eggmanはレーベルメイトのなきごととのツーマンライブを行い、ソールドアウト、300人を動員。

    2019年 10月
    10月9日に初の全国流通盤1st Mini Album「October.」のリリースが決定。
    リリースツアー初日に下北沢近松はソールドアウト。

    2019年 11月
    リードギターである松永祐太朗が1月のツアーファイナルをもって脱退を発表。

    2020年1月
    ツアーファイナルのShibuya eggmanで行われた初のワンマンライブはソールドアウト、350人を動員。4月に両A面1st Singleのリリースが決定。

    2020年 10月
    2st Mini Album「root(s)」をリリース。ツアーファイナルのclub asiaで行われたワンマンライブはソールドアウト。

    2021年 7月
    両A面Single「触れ逢いたい / ハレモヨウ」をリリース。9月に「なきごと」「オレンジスパイニクラブ」を迎え東阪2マンツアー開催が決定。

    2021年 9月
    ツアーファイナルの渋谷CLUB QUATTROはソールドアウト。また松永脱退以降、サポートベースとして帯同していたヒロクサマがこの日よりosageに加入。

    2022年1月
    結成5周年を迎え、5週連続配信リリースを行う。

    日々の中でふとした瞬間に感じる
    懐かしさや切なさを楽曲にし、
    宛も無く鳴る2本のギターとクセのある声が唄う