ラストを飾ったのは伊津創汰。彼は琴音と同じ新潟在住のシンガーソングライター、演奏した音をその場ループさせて音を重ねていく“ルーパー”を駆使してグルーヴを生み出していく。1曲目は「キミのとなり」。“もしも君が選んでくれるなら、僕は流れ星にでもなれる”、そう歌いながら彼は空を見上げた。その目にはどんな景色が映っているのだろうと、同じように目を向けてみると、ビル群の間に広がる冬空。ストレートに胸に届くラヴソングを聴きながら、こうして空を眺めるなんていつぶりだろう。彼の歌声を聴きながら、シンプルに“この感じいいな”と思った。

 

伊津創汰

 

2曲目は「僕が友達に宗教に勧誘された時に作りました」と「CAN YOU」。“カンユウ”じゃなくて“キャンユウ”。なるほど(笑)。面白エピソードに笑っているうちに、彼はギターのボディを叩く音とヴォイス・パーカッションでリズムを作っていく。独特の視点で日常を切り取った歌が面白い。後半では声を重ねてコーラスも作り、手拍子で煽りながら観客を巻き込んでいった。いつしか前の方には女性のお客さんが増えていた。そこに届けたのは、切ないラヴソング「たからもの」。

 

伊津創汰

 

そして、ラストはルーパーなしで、歌とギターの音だけで聴かせた「Try」。心に寄り添うように、言葉を丁寧に届けていく。“すべては無駄じゃないさ”と、力強いメッセージが胸に響いた。エンディングに向けてまたルーパーでリズムとコーラスを重ね、熱のある歌声が高揚感を煽ると、観客は曲に合わせて大きく左右に腕を振る。そこにはいつの間にか温かな一体感が生まれていた。

 

伊津創汰

 

声が震えて、手もかじかんでしまいそうな程の寒空の下、Mao、琴音、伊津創汰が聴かせてくれた歌は、この日、この場所で彼らの歌を耳にした人たちの心をじんわりと温めてくれたことだろう。

 

文:大窪由香

写真:松永光希

 

 

【Maoコメント】

とにかく寒かったです(笑)。他の路上ライブだとお客さんとの距離がもっと遠いので、今回のステージはお客さんが思ったよりも近くて少し緊張しました。一番最後に演奏した「tonight」ではお客さんも一緒に口ずさんでくれて嬉しかったです。今後もテイラー・スウィフトさんと同じステージに立てることを目指して、頑張っていきたいと思います!

 

【琴音コメント】

普段は室内でのライブが多いので野外のライブは開放感のある感じでした。

あいにくの気候で、とにかく寒かったです(笑)。自分の地元が新潟なので、寒さには多少慣れていますが、東京は特にビル風の寒さが強くて、流石都会だなと思いました。

ですが、そんな状況の中でも聴きに来てくださったり、足を止めてくださった方がおり、MC中に話しかけて頂けたり応援して頂けたりと、いつも以上にお客さんの存在を有難く感じることができました!ありがとうございました。

 

伊津 創汰コメント

先日のストリートライブ、寒い中足を止めて見て下さった方々、ありがとうございました。
当日は新潟から渋谷に向かいました。新潟では雪が降っており、東京に行けば暖かいのではないかと、期待して行きました。日中は少し暖かく過ごしやすかったのですが、ライブの時間が迫るにつれだんだんと寒くなりライブが始まると上着無しでは外に出るのが辛いレベルでした…

対バンのMaoさんが14歳というのを聞き、驚きでした。自分は14歳の頃ギターすら持っていなかったというのに…
同じく対バンだった琴音さんは同じ新潟県の方でこの方も歳が一つ下なのにもう、凄すぎるな、と。

そんな方々と対バンの中、自分も負けていられないと強気で、楽しんでやろう!という思いで歌わせて貰いました。
少しでも寒さを忘れられるようなそんなライブにできたかな、と思います。
本当にありがとうございました。

 

■「渋谷中央街 Music Street」オープニングアクト オーディション結果紹介

https://eggs.mu/music/project/musicstreet

 

【渋谷中央街 Music Street】  

■開催日程

2019年12月6日(金) 

出演順:Mao(オープニングアクト)/琴音/伊津 創汰 

2019年12月13日(金) 

出演順:オープニングアクト 天野花/Puskás/みゆな

2019年12月20日(金) 

出演順:SO-SO/オープニングアクト Ariji Joe/Omoinotake

 

【12月6日(金)出演 アーティストプロフィール】

 

◆[オープニングアクト]Mao

2005年生まれ、東京都在住、14歳のシンガーソングライター。7歳の時に見たアメリカのミュージカルドラマ「Glee」をきっかけに洋楽ファンになり、出身地横浜でカバーを中心としたライブ活動を開始。12歳からギター、13歳からオリジナル楽曲制作を開始。作曲からアレンジ、DTM制作、レコーディングまでを一人でこなしている。大好きなアーティスト、テイラー・スウィフトやエド・シーランとのコラボレーションを目標に活動中。音楽としてのルーツ洋楽、そして自分自身のルーツ日本、この両方を大切に制作している英語と日本語をMIXした音楽を、パワフルな歌声を届けた。

 Mao

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽曲はこちらから

https://eggs.mu/artist/iammao713

 

◆琴音(ことね)

新潟県長岡市出身。2002年1月7日生まれ、現在17歳のシンガーソングライター。「ワン!チャン!!~ビクターロック祭り2018への挑戦~」グランプリ、テレビ朝日「今夜、誕生!音楽チャンプ」グランドチャンプを獲得し、2018年7月にミニアルバム『願い』をリリース。

2019年3月6日、E.P.『明日へ』でメジャーデビュー。

11月20日に2nd Single「白く塗りつぶせ」をリリース。

 琴音

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽曲はこちらから

https://eggs.mu/artist/kotone17utasuki

https://recochoku.jp/artist/2001051778/

 

 

◆伊津 創汰(いづそうた)

19歳男性シンガーソングライター。2017年の春頃から新潟県を中心にギター弾き語りで活動。10代限定音楽の甲子園「未確認フェスティバル」ファイナリスト。ポップセンスが光るキャッチーな楽曲とオーディエンスを巻き込み展開される圧倒的なステージングが魅力。

 伊津創汰

 

 

 

 

 

 

 

 

楽曲はこちらから

https://eggs.mu/artist/soutaka1113

※各記事に記載されている内容は公開時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。​

3 / 3