新潟県出身、 20 歳のシンガーソングライター・伊津創汰。『マイナビ 未確認フェスティバル 2019』のファイナリストに選出、長岡米百俵フェスへの出演をかけた『COME100 オーディション 2019』ではグランプリを獲得するなど、実力と音楽センスで早耳リスナーを虜にする実力派アーティスト。今回、Eggsレーベルから3作目の「タイムカプセル」をリリースした彼に、今作に込めた想いについてはもちろん、レコーディング時のエピソード、彼の音楽ルーツ、そしてこれからの目標など、様々な話を聞いた。今の伊津創汰が詰まったインタビューになっているので、是非、最後まで読んでほしい。
僕の行く末を一緒に楽しみながら応援してもらえるよう、音楽を長く続けていきたいと思います
──本格的に音楽を始めたきっかけを教えて下さい。
高校まで続けていた野球をやめたことがきっかけです。1から何か始めるなら突拍子もなく面白い選択をしたくて、音楽に片足を突っ込みました。
いくらでもエピソードはつけ加えられますが、最初なんて「モテたい。」がほとんどです(笑)。
──音楽ルーツや影響を受けた楽曲を教えてください。
子供の頃から聴いているマイケル・ジャクソン、星野源さんの楽曲には、たくさんの辛い時期を救ってもらいました。特に影響を受けているのは秦基博さんで、今、僕がアコギで弾き語りをしているのは、秦さんの弾き語り音源やライブに大きな影響を受けているからだと思います。
──Eggsを利用されていますが、登録されたきっかけをお聞かせください。
オーディションを調べていたことがきっかけでした。高3で進路を模索する中で、音楽一本を続ける、という決断をするには、なにか今までのライブハウスでのライブ活動だけではない、新しい挑戦をしたかったんだと思います。
──Eggsに登録してよかったと思うこと、周りからの反響、他のアーティストの方やファンの方との出会いなどがありましたら教えてください。
まず、自分の音源をSNS以外で、無料で手軽に聴いてもらえるツールだったので、重宝していました。サブスクに音源を出すようなこともできていなかったので、Eggsを通して、今の自分を知ってくださっている方がほとんどだと思います。
──では、Eggsスタッフとの思い出がありましたら教えてください。
自分を担当してくださっているディレクターさんとは、音源のことでけっこうバチバチに言い合いました(笑)。その時はもちろん、ムカつくこともあるし、思い通りにいかないことも多かったですけど、お互いに言いたいことを言い合える、いい関係なんだと思います。
──『マイナビ 未確認フェスティバル 2019』のファイナリストにもなっていますが、改めて当時のステージを振り返ってみていかがですか?
鮮明に残っている記憶は新木場STUDIO COAST のステージの上から見た、お客さんの視線です。僕を見る目が、まるでプロのアーティストのライブを見る“それ”でした…。
そして良くも悪くも、あの日がなかったら、今も音楽を続けていなかったかもしれないです。
──『COME100 オーディション2019」でもグランプリを取られ、昨年は「長岡 米百俵フェス」のトップで登場されましたが、故郷でのステージはいかがでしたか?印象に残っていることがありましたら教えてください。
ステージがとにかくでかかったですね。気持ち良すぎる。ステージから見えた僕のグッズTシャツを着ている方を見かけて嬉しくなっていました。いつか、本アクトに出たいですね。
──ルーパーを使ったライブもされていますが、このスタイルを始められたきっかけがありましたら教えてください。
きっかけは新潟のシンガーソングライターの先輩です。ルーパーの使い方が上手すぎてギター1本の可能性をめちゃくちゃ感じました。その先輩にいろいろ聴いて、その後、自分の好きなミュージシャン、秦基博さんやエド・シーランがルーパーを使う映像を見て熱中していました。今はもうあんまり使ってないですが…(笑)。
──さて、Eggsレーベルから3作目の「タイムカプセル」をリリースされました。改めてどんな楽曲に仕上がりましたか?
僕の断片的に、途切れ途切れになってしまった忘れたくない思い出達を曲にして残した曲です。前作「DREAMERS」とは違って、強いメッセージ性みたいなものを考えていないです。聴いてくれた人達の中で、僕の見ていた景色が自由に広がっていってくれたらと思います。

「タイムカプセル」ジャケット写真
──昔の思い出をなぞるような、昔に想いをはせるような、そして夏の終わりを感じさせるようなサウンドが印象的でした。楽曲の中でも、こだわった部分を教えてください。
曲後半の「大好きだった〜」からの歌詞ですかね。それまで淡々と過去と現在を行き来していた主人公が、一気に感情的になってダサい部分が垣間見える瞬間というか、ここが1番気持ちいいです。シンプルなバラードなんですけど、サウンド面は尖れたのではないかと思っています。ファニーなキーボードの音色の裏で民謡系のビートが鳴っている感じとか、面白いはずです。僕は面白いと思いました(笑)。
──今回、セルフライナーノーツも書かれていますが、書こうと思ったきっかけを教えてください。
文章は書いてみたかったんです。でもきっかけがなくて…。なので、このリリースのタイミングでセルフライナーノーツ、という口実を使い、自由にエッセイみたいなもの書いたら意外とマッチしたので、使ってもらいました。ちなみに、夜通し考えて書きました。
──アートワークはタカハシスグルさんが作成されましたね。依頼されたきっかけや、お話されたことなどがありましたら教えてください。
僕がデザインを依頼するならこの人、と決めている人です。今回だけではなく、以前にもグッズやフライヤーの制作をお願いしていました。信頼していますし、作品を自分の目で見て人物を知っているので、これからも一緒に、いろいろやっていきたいなぁ、と思っています。
──楽曲収録時に印象に残っているエピソードがありましたら教えて下さい!
レコーディングスタジオが楽しかったですね。個人のスタジオを使わせてもらったのですが、レコーディング独特の緊張感みたいなものがなかったです。それから、音の確認程度に歌ったテイクが良すぎたので、実はそれを使っています。ベストテイクでした(笑)。
♪伊津 創汰 – タイムカプセル【 Official Lyric Video 】
──普段、楽曲制作時に意識されていることがありましたら教えてください。
最近は、人に良いと言われようとしないように作っています。どうしても聴く人の好みというか、「今はこういうのが流行りだよね」みたいな、“大衆的な”良いものを目指しすぎると作っていて面白くないですし、出来た楽曲もつまらないものになってしまうので、僕の思う良い、を育てていけたらと思っています。
──普段、どのようなものからインスピレーションを感じることが多いですか?インプットしていることなどがありましたら教えてください。
本や映画は好きで、最近は時間があれば観に行ったり読んだりしています。そこからインスピレーションを受けて、みたいなのはあんまりないですが、知らない感情や情景を疑似体験できるので、何らかの役には立っているんじゃないかと思います。
──9月19日(日)『TOKYO CALLING 2021』への出演も決まっています。トリを飾りますが、意気込みを教えてください。
久しぶりのライブになるので、気張らず、高望みせず、一番いい状態の歌を届けるつもりです。恐らくみんな歩き回って疲れているので、僕の出番では癒し(笑)と感動を与えたいです。
──ここからは伊津さんのパーソナルな部分についても教えてください。新潟出身の伊津さんがおすすめする観光地や食事はありますか?
観光地はあんまり知らないです!(笑) 聞いた話だと、すき家の米ですら美味しさが違うらしいです。僕にはわかりませんが…(笑)。
日本酒も美味しいらしく、駅前には100円でたくさん日本酒を飲み比べられるところがあるらしいです。次にゆっくり帰省した時は、飲み比べてみようと思います。
──では、ご自身の楽曲をまだ聴いたことがない人におすすめするとしたら、どの楽曲をおすすめしますか?
「カラフル」「Try」あたりからですかね〜…。なんとなく、僕という人間が分かるんじゃないかなと思っています。それを聴いていただいてから、今回の「タイムカプセル」を聴いてもらうのが順番的に面白いし、新しいことに挑戦しようとしているのが分かったり、分からなかったりするかもしれないです。
──ご自身の中で「意外と●●なんです」という部分を教えてください。
これは皮肉も込めてなのですが、歌を歌っていても全然モテません。音楽を始めた理由に少なからず、というか半分くらいはモテたい。という気持ちがありましたし、周りから「モテるでしょ〜」とか「カラオケで歌えたらモテる〜」みたいなあれは全部嘘です。歌声は甘くても、現実はそんなに甘くありません(笑)。
──今後作ってみたい楽曲イメージはありますか?
変な曲を作りたいですね。今の曲の感じが好きな人からは嫌われるかもしれないですが、今後はもっと面白いものを作りたいです。
──これから挑戦してみたいことや今後の目標を教えてください。
YouTubeやりたいですね。楽曲制作の過程とか、企画みたいなものを。今はあまり表の活動でやりたいこと、というより、制作やインプットなど、セフルマネジメント的な部分に力を入れたいと思っています。
──ありがとうございました。最後に、応援してくれる方へのメッセージをお願いします。
最後まで読んでくれた方がもしいたら、どうもありがとうございます。なんだか、自分の中でいろいろ変わっていきそうな予感がして、わくわくしています。
どこに向かえばいいのか分からなくなって彷徨ってしまうかもしれないですが、今回リリースした「タイムカプセル」という曲だったり、今まで作ってきた楽曲を愛してくれる皆さんがいれば多分大丈夫な気がしています。そのお陰で、いろんなことに挑戦してみたいと思えます。ですので、これからも僕の行く末を一緒に楽しみながら応援してもらえるよう、音楽を長く続けていきたいと思います。これからもよろしくお願いします。では!また。
文:レコログ編集部
▼伊津創汰「タイムカプセル」はこちらから
レコチョク:https://recochoku.jp/song/S1012230572/single
dヒッツ:https://dhits.docomo.ne.jp/artist/2001715112
※各記事に記載されている内容は公開時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
-
伊津創汰
新潟県出身、 20 歳のシンガーソングライター。
2017 年の春頃より、新潟県を中心にギターの弾き語りで活動を始める 。
2019 年に 10 代限定音楽の甲子園「マイナビ 未確認フェスティバル 2019 」 において、応募総数 3101 組の中から ファイナリストに選出され、たった 1 組だけのギター弾き語りシンガーソングライターとして、決勝ステージである新木場 STUDIO COAST に臨み 、 彼の特徴であるルーパーを上手く使ったライブは、歌とギターだけとは思えない独特の世界観 で、 2000 人のオーディエンスを沸かせた。
さらに、長岡米百俵フェスへの出演をかけた「COME100 オーディション 2019 」ではグランプリを獲得。
2020 年 3 月1st EP 「 CAN YOU 」をリリース 。
2021 年 2 月 1st ALBUM 発売。
2021年9月、「タイムカプセル」をリリース。