左から→福富優樹(Gt.)、畳野彩加(Vo./Gt.)、石田成美(Dr./Cho)、福田穂那美(Ba./Cho)
早耳リスナーを中心に注目を集めているHomecomingsがついにメジャーデビューする。レーベルはOfficial髭男dismやスカートも所属するIRORI Recordsであり、期待の新星として注目が集まる中、5月12日(水)にMajor Debut Album『Moving Days』をリリースする。今回、レコチョクのアーティストピックアップ企画「Breakthrough」の5月度アーティストにも選ばれた彼ら。そこで、メンバーの福富優樹(Gt.)に、バンド名の由来や結成のきっかけから今作について、今後挑戦したいことなど、幅広く話を聞いた。さらに、彼らにセレクトしてもらったオリジナルプレイリストも公開されているので、是非合わせてチェックしてほしい。
――まず、Homecomingsというバンド名の由来を教えてください。
高校生の頃にジャケ買いした、The Teenagersというバンドの曲名から取りました。
――では、結成のきっかけを教えてください。
大学の新入生歓迎のイベントに出るために、部活のなかで結成しました。
――音楽を始めたきっかけを教えて下さい。
小学四年生のときにお母さんがスピッツのカセットを聴かせてくれたことです。
――「人生の1曲」がありましたら教えてください。
いっぱいあって難しいのですが、中学校にあがる前の春休みにリリースされたくるりの『アンテナ』というアルバムにとても衝撃を受けたのを覚えていて、そのなかでも「ロックンロール」という曲がとても大好きで、Homecomingsの音楽性につながっているような気がしています。
――今回、レコチョクのアーティストピックアップ企画・Breakthroughアーティスト(5月)に選ばれました。今のお気持ちをお聞かせ下さい。
着うたを集めることがあの頃の僕の生きがいだったので、とても嬉しいです。少しでも多くの人の目や耳に触れることになればいいな、と思います。
――ありがとうございます。さて、5月12日(水)にMajor Debut Album『Moving Days』がリリースされました。改めて、どんな作品に仕上がったかお聞かせください。
生活していて感じたり目にしたりする社会の問題、様々な瞬間に浮き彫りになる人種や性にまつわる差別、そういったもの対する気持ちをどうやって表現するか、と考えた時に僕たちが選んだのが「やさしさ」について歌うことでした。風通しがいいサウンドに乗せて、「やさしさ」や「かわること」について歌うようなアルバム。そんな作品になったんじゃないかな、と思います。
![Major Debut Album[Moving Days]](https://recochoku.jp/ch/recolog/wp-content/uploads/2021/05/PCCA_06031_800_800-min-300x300.png)
5月12日(水)リリース Major Debut Album『Moving Days』
――「やさしくあること」は時に難しい時もありますが、皆さんがやさしくできない時、心がけていることはなんですか?
イラッとしてしまうようなことがあれば、甘いものを食べて一旦気持ちを落ち着かせます。アルフォートとか。
――サイトウジュンさんのプロデュースですが、どんな会話ややり取りをされましたか?
深夜にお互いのおすすめの曲を延々と送りあって、曲のイメージを作っていく作業が印象に残っています。中学生の頃からYSIGが大好きで、半ばジュンさんのおっかけのような少年だったので、とても嬉しかったです。
――本作の制作秘話や裏話などがありましたら教えてください。
レコーディングが前半後半でわかれていたのですが、その前半の二日前の僕が自転車で転倒して左手を骨折してしまいました。でも、発想の転換で、プレイヤーとしではなく、プロデューサーとして活躍しました。
♪Homecomings Major 1st Album『Moving Days』クロスフェード
――では、アルバムの中で「この曲のここを聴いてほしい!」という楽曲とポイントを教えてください。
「Here」という曲は自分たちのある意味で集大成的な出来になったと思います。アレンジも歌詞も我ながらとても良いものができたと思います。
♪Homecomings – Here(Official Music Video)
――作詞・作曲の際に意識されていることはなんですか?
ラブソングや「ふたりを描く」ときにはなるべく、「僕」や「わたし」という言葉を使わないようにしています。恋愛や生活にはいろんな形があると思うので。
――では、楽曲制作時に聴いていた楽曲がありましたら教えて下さい。
映画『はちどり』のサウンドトラックや、ジェイムス・イハが手掛けた『リンダ・リンダ・リンダ』の劇伴、あとはキャロル・キングやジェームス・ブラウンのレコードをよく聴いていました。
――制作される際にインスピレーションを受けること、もしくはインプットしていることがありましたら教えてください。
映画や小説などを日頃からよく楽しんでいるので、自然とその影響が大きくなっていると思います。
――コロナ禍で楽曲制作に影響が出た部分や変わったことがありましたら教えてください。
リモートで楽曲制作を進めたことによって、今まで以上にそれぞれができることの幅が広がり、結果、打ち込みのフレーズがたくさん活かされたアルバムになったような気がします。
――初回盤には「BLANKET TOWN BLUES」ライブ映像のBlu-rayが付属されるとのことですが、改めてライブを振り返って、いかがですか?
当日は骨が折れていたので、痛み止めを飲んで挑んだのですが、その作用で顔が3倍くらいに膨らんでいました。映像で見てびっくりしました。舞台のセットを組めたことが嬉しかったですね。
――改めてにはなりますが、メジャーデビューおめでとうございます!メジャーデビューが決まった時のお気持ちや、意気込みをお聞かせください。
これまで以上に自分たちがどんなことを歌うのか、ということについて意識的になりました。社会のことについて、自分たちの考えていることをちゃんと歌に映し出すことをしていきたいと思います。
――IRORI Recordsの大先輩、Official髭男dismさんやスカートさんと何かお話されましたか?
スカートの澤部さんとは以前から一緒にライブをしたり、京都でお好み焼きを食べたりしているので「同じレーベルになってとても嬉しいです!」ということを伝えました。Official髭男dismさんにも会いたいです!
――では、Homecomingsさんの楽曲を聴いたことがない方に1曲おすすめするとしたら、どの楽曲をおすすめしますか?その理由も教えてください。
「Here」か「Continue」か「Cakes」です。自分たちが好きなものや大事にしていることが伝わりやすい曲なので。
♪Homecomings – Cakes(Official Music Video)
――7 月には東名阪ワンマンクアトロツアー “Tour Moving Days”も決定しています。どんなツアーにしたいですか?
映画を観終わった後、小説を読み終わった後のような感覚になれるライブになるといいな、と思います。
――結成10周年に向けて、やりたいことはありますか?
活動歴を全然カウントせずにこれまでやってきたので、そういえばもう少しで10年か、とびっくりしました。新しいアルバムをすぐに作りたいのと、展示とアコースティックライブでいろんなところを巡ったりできれば楽しそうだなと思います。
――メンバーの皆さん、すごく仲が良い印象ですが、メンバーの中で流行っていることがあれば教えてください!
空前の散歩ブームです。とにかくここ半年くらい、隙あらば歩くようになりました。練習の終わりやラジオやインタビュー終わりに「ここまでなら歩いて帰れそう!」という町を見つけて、みんなでぷらぷら散歩します。
――すごく楽しそうですね。さて、今回オリジナルプレイリストを作成頂きました。どんなプレイリストでしょうか?
「Moving days」というキーワードをもとに、新しい生活に合うような曲を選びました!
――これから挑戦してみたいことがありましたら教えて下さい。
ラッパーの方とコラボレーションしてみたり、海外の友達のアーティストと一緒に歌ってみたりしたいです。
――では、これからファンの方とやってみたいことがありましたら教えてください。
ラジオの公開収録やインストアなどしばらくできていないので、オンラインでそういうものの代わりになるようなことができればな、と思います。
――ありがとうございました。最後に、応援してくれる方へのメッセージをお願いします。
僕たちの音楽や活動が、なにかを好きになるきっかけになれば嬉しいなと思います。これからもよろしくです!
文:レコログ編集部
▼Homecomingsが作成したプレイリスト「Moving Days selected by Homecomings」はこちらから
dヒッツ:https://dhits.docomo.ne.jp/program/10022535
▼HomecomingsのMajor Debut Album『Moving Days』はこちらから
レコチョク:https://recochoku.jp/album/A2002145721
dヒッツ:https://dhits.docomo.ne.jp/program/10011693
※各記事に記載されている内容は公開時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
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Homecomings
畳野彩加(Vo./Gt.)、福田穂那美(Ba./Cho)、石田成美(Dr./Cho) 、福富優樹(Gt.)からなる4ピースバンド。
これまで3枚のアルバムをリリースし、台湾やイギリスなどでの海外ツアーや、4度に渡る「FUJI ROCK FESTIVAL」への出演など、2012年の結成から精力的に活動を展開。心地よいメロディに、日常のなかにある細やかな描写を紡ぐような歌詞が色を添え、耽美でどこか懐かしさを感じさせる歌声が聞く人の耳に寄り添う音楽で支持を広げている。
2017年からは、イラストレーター・サヌキナオヤ氏と共同で、映画と音楽のイベント「New Neighbors」をスタート。彼女たちがセレクトした映画の上映と映画にちなんだアコースティックライブの二本立てイベントを主催。2019年4月公開の映画『リズと青い鳥』の主題歌や、同年4月公開された、映画『愛がなんだ』の主題歌を担当。Vo畳野は、くるりやASIAN KUNG-FU GENERATIONの楽曲にゲストボーカルで参加するなど、活動の幅を広げている。