たった一度の人生だから、自分が主役じゃないと楽しくない

 

 

 

七海ひろき

 

――ちなみに、男役として16年間生きてきたからこそ、出てしまうクセはありますか?

 

16年間もやり続けていると、もはやクセではなく日常に男役が組み込まれているので、何がクセかもわからなくなっているんですよ(笑)。でも、強いて言うなら、今まで2500人のお客様に届けていたから、お芝居をするときの声が大きいんです。声優さんの現場では、小さなマイクの前でだけ声を発するので、そのリアルな距離感を掴めず、スタッフさんに「ちょっと声が大きいです」ってよく言われています(笑)。やはり、舞台と声優のお仕事は似ているようで全く違うので、少しずつ直していきたいですね。

 

――宝塚を退団後、声優のお仕事をするのも珍しいケースだと思うのですが…。

 

小さな頃から宝塚に入団することが夢だったんですが、もう一つの夢が声優さんだったんです。

 

――そうだったんですね。

 

はい。アニメが大好きで毎日見ていたので、私の人格形成には、アニメが深くかかわっているんですよ。とはいえ、今の状況下であらたなことに挑戦することはいばらの道だと思うんですが、やらないで後悔するよりも、やって後悔したほうがいいと思うので、いただいたチャンスは全力で掴んでいきたいなと思っています。

 七海ひろき

 

――今の言葉に、大きな勇気をもらえる人も、すごく多いと思います。

 

私もまだまだやらなくちゃいけないことがたくさんあるので、おこがましく“こうしたほうがいい”とは言えませんが、自分のこれまでを振り返ると、あの時ああしておけばよかったと後悔すると、後に引きずっちゃうんですよね。『START!!』の歌詞にもあるんですが、たった一度の人生だから、自分が主役じゃないと楽しくないと思うんです。自分の人生は自分で切り開くものだからこそ、すべてのことに恐れず飛び込んでもらいたいですね。もちろん、大変になるときや、辛いこともあると思うんですが、絶対に誰かひとりは助けてくれる人がいるはずなんです。そんな時は、その人に甘えることも覚えて、前に進むことが素敵な未来を作る第一歩になると思いますよ。

 

――まさにそのメッセージがこのアルバムには詰まっていますね。

 

はい。なので、じっくり、たくさん聴いてもらえたら嬉しいですね。

 

七海ひろき

 

文:吉田可奈

写真:谷内啓樹

 

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七海ひろき

 

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  • 七海ひろき

    七海ひろき

    2003年3月宝塚歌劇団に89期として入団し宙組に配属。
    2009年に「薔薇に降る雨」の新人公演で初主演。その後「風と共に去りぬ」のスカーレット、「ベルサイユのばら –フェルゼンとマリー・アントワネット編 - 」のオスカルなど宝塚歌劇代表作の大役を好演。2015年4月に星組へ組替え後「燃ゆる風 – 軍師・竹中半兵衛 – 」で単独初主役を演じるなど、男役スターとして活躍。2019年3月24日付けで宝塚歌劇団を退団し、プロダクションレーベル「アンドステア」に所属。役者(俳優・声優)・アーティストとして多方面で活動。

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