「いきものがかりと同じ編成」というキャッチフレーズのもと、独自のユニークな路線で人気を集めるスリーピースバンド、超能力戦士ドリアン。2019年10月18日からサブスク解禁、2020年には全14ヶ所を回り、ますます勢いが加速していく超能力戦士ドリアンに独自インタビュー。バンド名の由来をはじめ、彼らの魅力に迫った。
やっさんが「俺らはいきものがかりと同じ編成だ」と言い出して、ビビッときました
――かつては水泳部、ヨット部、野球部だった皆さんがバンドを結成した経緯は?バンド名についても教えてください。
やっさん(g,vo):大学を卒業して、一度普通に就職したのですが仲の良かった3人で何か面白い事をしたくて結成しました。大学の軽音サークルの友達だったので、面白い事は自然とバンドになりましたね。パートは全然足りませんでしたが(笑)。
バンド名に関しては水泳、ヨット、野球これら3つの言葉を併せて超能力戦士ドリアンになりました。
おーちくん(vo):嘘つくな!!!どれをどう混ぜたら超能力戦士ドリアンになるねん!!言葉の魔術師か!!!!
一同:爆笑
やっさん:真面目に答えると、バンドを結成する上でエゴサーチは必ずすると思ったので、検索しやすい名前を意識すると片仮名と漢字の組み合わせが良いなと思いました。
加えて「ン」で終わるバンド名が売れる法則がある事に気付いたので、そこも意識しましたね。あとはゴロです。
けつぷり(g,cho):これが真実。
――マスコットキャラクターですが、なぜ”ドリアン”でなくピーチボーイなんでしょうか?
やっさん:こういうタイミングで気になって貰えるかな?という意図で、あえてドリアンは外しました(笑)。桃になった理由はピンクだからです!他のキャラクターを出すタイミングがあるなら、ドラゴンフルーツ伯爵を出したいですね。
おーちくん:なんで!?
――ドラゴンフルーツ伯爵気になります(笑)。いきものがかりと同じ編成とありますが、強烈なキャッチコピーに感じます。いきものがかりさんを意識されるようになったきっかけは何ですか?
けつぷり:まだ持ち曲もほとんどなかった頃に、バンドのメインテーマというか、自己紹介になるような、「”これを聴けば超能力戦士ドリアン”というものが一発で分かるような曲」があった方がいいなという話になりました。そこで僕たちの特徴を端的に表す言葉はないかと考えていた時に、やっさんが「俺らはいきものがかりと同じ編成だ」と言い出して、ビビッときました。
おーちくん:その話をしながら笑っていたら、それが曲のタイトルになって、正直その瞬間は戦慄しました。やっさんの中では、この形態でバンドをする上で、おそらくずっといきものがかりさんの存在が頭にあったのだと思います。
――そして、いきものがかりさん公認とのことですが、いきものがかりさんと一緒にやってみたいことはありますか?
けつぷり:ライブでいきものがかりさんとコラボして、同じステージで一緒に「いきものがかりと同じ編成」を披露できれば面白いですよね。これはいつか必ず叶えたいと思っています。
――実現されるのが楽しみです。さて、2018年にEggsとビクターロック祭り共催で開催されたオーディション”ワン!チャン!!”ではグランプリを獲得されましたが、グランプリをきっかけに変わったことはありますか?
けつぷり:グランプリといっても正直あまり実感が湧かなかったのですが、当日あの広い会場の大きなステージを目の当たりにしたときには、さすがに気が引き締まりました。おかげさまで本番も、それまで経験したことのないような人数に観てもらえて嬉しかったと同時に、「今日をピークにしたくない」と強く思いました。もっと多くの人を好きにさせる、また大きなステージに立つという意識を震え立たせてくれる良い経験でした。
おーちくん:僕は一言で現すと「認知してもらえた」ということですかね。お客さんだったり音楽関係の方だったり、僕らを全く知らなかった、知る由もなかった人に超能力戦士ドリアンというバンドの存在を知ってもらえたと思います。それまで日々、地元のライブハウスで何十人の前で演奏していたのが、短い時間とはいえ幕張メッセで何千人に見てもらえた。
グランプリをとって人に知ってもらえて、大きな舞台を経験したことで、受賞後からはバンドの活動のスケールは大きくなったとは思います。
面白ければ採用、誰か1人でも、少しでも引っかかるものがあれば不採用
――2019年6月5日にはミニアルバム『超能力戦士ドリアンの楽曲が7つ入ったミニアルバム』をリリースされていましたが、リスナーからの反響はいかがでしたか?
やっさん:はじめてのミニアルバムということで、僕たちの色々な面を楽しんでもらえるように曲調もメッセージ性もバラバラに盛り込んだのですが、狙い通り楽しんでもらえたようでよかったです。CDを買ってくれた人へのシークレットトラックとして、おーちくんの個人情報にまつわる曲を入れたのですが、予想を上回る反響がありました。
――曲もMVもとても印象的な皆さんですが、それぞれお気に入りのMVとその理由を教えてください。
けつぷり:僕は「チャーハンパラパラパラダイス」ですね。最初の頃はMVも完全に自分たちだけで作っていて、このMVはやっさんの知り合いの中華料理屋さんや、お世話になっていたライブハウスに場所を借りて撮影しました。カメラマンがいないので、三人だけで三脚を駆使したり交代で撮ったりして大変でした。ちょっとした構成も多用したのですが、そんなことをやったこともなかったのでとにかく時間と労力をかけて作りました。その割には今見るとすごくチープに感じますね。
――それはとても力作でしたね。楽曲、アルバム、ツアー、突っ込みどころ満載のタイトルばかりですが、どなたがアイデアを出されているのでしょうか?
やっさん:基本的には僕が思いついたものを二人に提案しています。面白ければ採用、誰か1人でも、少しでも引っかかるものがあれば不採用というかなりシビアな条件の中を勝ち残った精鋭が各種タイトルとなっています。まれにタイトルをつけた後に後悔するパターンもありますけどね(笑)。
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