2020年11月にアルバム『ドラマのデー』をカセットテープで数量限定、タワーレコード全国バイヤーがおすすめする「タワレコメン」にも選出されるなど、業界関係者やアーティスト界隈で話題沸騰中のdaisansei。彼らが4カ月連続でリリースするシングル第二弾の「automa(オートマ)」が3月17日(水)にリリースされる。この楽曲は、メンバー全員で作曲した初めての作品となる。今回、5名のメンバーに、新曲の制作についてはもちろん、昨年からの活動やツアーでの想い出、ファンへの想いなどを聞いた。オリジナルプレイリストも作成してもらっており、結束感が高まるdaisanseiの今が伝わってくるインタビューとなっているので、是非「automa」を聴きながら最後まで読んでほしい。

 

 

地元の友達から「聴いたよー!いい感じー!」とか言ってもらえて嬉しかったです

 

 

――昨年11月に1stアルバム『ドラマのデー』を最初にカセットテープでリリースされましたが、周りから反響はありましたか?

 

脇山翔(Key):地元の親戚や友人が買ってくれたり、「店舗に置いてあるのを見たよ!」と言ってくれたり、純粋に形になって多くの人の手元に届けることができたことへの喜びが大きかったです。意外とカセットプレーヤーを持っている人が少なくて、アイテムとしては買ってくれたけど、カセットで聴いてくれている人は少ない気がします(笑)。私は寝る前にカセットプレーヤーで「便箋(M5)」を聴くのが好きです。

 

フジカケウミ(Ba):SNSなどでたくさんの方が反応してくださったのが、とても嬉しかったです!私も、カセットテープで聴くという方は少ないイメージですね(笑)。実際わたしも家で聴いた時、カセットテープ自体あまり馴染みがなかったからか、とても新鮮で、昔からあったものなのに新しいものに触れたような不思議な感覚でした。見た目と同じで、出てくる音も丸っこくて可愛いなと思いました。

 

daisansei6

 

川原徹也(Dr):いろいろなところで取り上げて頂いて嬉しかったです。daisanseiがどんなバンドなのかを知ってもらえたのではないかなと。僕も地元の友達から「聴いたよー!いい感じー!」とか言ってもらえて嬉しかったです(笑)。

 

daisansei7

 

安宅伸明(Gt.Vo):テレビの制作会社で働いてると思われてたので、「安宅はなぜそうなって、なにをやってんの?」という反応が多かったです。「おれは音楽をはじめて、音楽をやってるんだ」と返しました(笑)。かっこよかったんじゃないかなと思います。カセットテープはそこまで直接の反応はなかったのですが、お父さんやお母さんが面白がってたので、すべてうまくいったと思っています。お父さんお母さんありがとう。

 

 

 

daisansei 「ラジオのカセット」(Official Music Video)

 

 

 

――その『ドラマのデー』を受けた東名阪リリースツアーを振り返って、今思うことはありますか。

 

小山るい(Gt):私たちのライブを観にライブハウスまで足を運んでくれる方が実際にいることを実感できたことが嬉しいですし、不思議な気持ちでした。東京とは別のシーンがあって、そこで活動している人たちと出会えたのも良かったです。

 

daisansei8

 

川原:普段遠方でライブを見れないファンの方がすごく喜んでくれていたのが印象的でとても楽しく、一生旅暮らしでも悪くないなと思いました。あと、ずっと一緒に過ごすと演奏って良くなるんだなと。終電を気にせずにメンバーとのんびりお酒が飲めるのは嬉しい時間でした。

 

脇山:当然なんですが、東京以外でもいろんなところで音楽をやっている人がいて、音楽を聴く人がいて、それがすごく美しいことのように感じました。変に圧倒的な大衆音楽にこだわらずとも、ひとつの存在としてdaisanseiもやっていけばいいんだ、という謎の想いを抱きました。

 

daisansei9

 

フジカケ:ツアーをすること、ライブをする場所、いろんな“はじめまして”がたくさんあって、すごく楽しかった!っていうのが一番の印象でした。東京でライブをやる時よりも、いろんな音楽が1つに集まっていて、脇山さんの言っていたみんな違って、みんないい感がわかるような気がします。

 

安宅:名古屋で食べたご飯が一番おいしかったです。

 

daisansei2

 

――名古屋のご飯、そんなにおいしかったんですか?(笑)他に、ツアーのエピソードがありましたら教えてください。

 

フジカケ:名古屋に同じ名前の居酒屋さん『やきとりおでん 大賛成』がありまして、そこのご飯がどれも美味しくて、有り難いことに壁にサインをさせて頂きました!お近くの方は、良ければ食べに行ってみて下さい(笑)。

 

脇山:僕も同じなんですが、名古屋で『大賛成」さんにご挨拶に行って、めちゃくちゃおいしいおでんを食べて、壁にサインもさせていただいたので、みなさん絶対に行ってほしいです!

 

daisansei5

 

小山:みんなで遅くまで飲んで、深夜に徒歩でホテルに戻ってる瞬間が、特別感があって楽しかったです。

 

安宅:泊まったホテルで、みんな17階とか20階とかだったのに、フジカケさんのお部屋だけ5階でした。本人は悔しげでしたし、できることなら高いところで眠ってほしかったです。

 

川原:本人も「何で?」って言っていましたね(笑)。

 

――安宅さんは「ひとりティンペッツ 吉田×安宅(daisansei) 弾き語りツアー」も回られていましたがいかがでしたでしょうか。

 

安宅:弾き語りツアーは、バンドのツアーより色濃い地元のミュージシャンと共演する機会になったな、と思っていて、どこに行っても音楽が集まるんだな、ということに強く感動しました。個人の弾き語りはほぼなにも決めずにステージに登って、瞬間瞬間を解放していくような作業をやっています。そのときの得も言われぬ心地よさと感動をバンドにも持ち込めたら、僕たちは5階よりもっと高いところにいける気がします。

 

daisansei3

 

 

 

次ページ:初めてdaisanseiメンバー全員で作曲した「automa」の制作秘話

※各記事に記載されている内容は公開時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。​

1 / 2