YouTuberとしても人気を誇るY系(YouTuber系)バンド、Non Stop Rabbit。チャンネル登録者数は2つのYouTubeチャンネルを合わせて59万人超えと、彼らの実力・面白さがじわじわと浸透する中、ついに8/31(月)にポニーキャニオンより待望のメジャーデビューを発表した。そんな彼らに、今の心境やバンドの体制についてなど、話を聞いた。彼らについて初めて知る人でも楽しめる内容になっているので、最後まで読んでほしい。

 

 

 

“二兎を追う者は二兎を得る”という感じになればいいかなと思っています

 

 

 

――今回初めて皆さんを知る人たちに向けて、他己紹介をお願いします。

 

矢野晴人:田口は、うちのリーダーで最年長です。性格もリーダー気質で、上に立つことがすごく上手いんですよ。僕らには持っていないものを持っている唯一の人だと思います。悪いところも数えきれないくらいあるんですけど(笑)。

 

田口達也:それ、いらなくない!?(笑)太我は、YouTubeを見ていると、一番バカで何も考えていないように思われるんですが、実は一番練習熱心なんです。それこそ、毎日のように、こそこそとドラムの練習をしっかりとやっているんですよ。

 

太我:矢野は、本当に鈍感で、何も気にならないんです。例えるならくまのプーさん(笑)。嫌なことがあっても後にひきずらないし、鈍感故に自分がされていて嫌なことも気にならないから、相手を許せるんです。ただ、鈍感に人のことも傷つけているときがあるので、それは直してほしいです(笑)。

 

矢野:ガチのダメ出しだ…(笑)。

 

――いいバランスで出来上がっているんですね。さて、皆さんはアーティストではありますが、YouTubeでもかなり精力的に活動されていますよね。これはかなり珍しい形だと思うのですが。

 

田口:基本的に、アーティストと、あともうひとつの側面があるといいなというのと、これからはアーティストだけではやっていけなくなる時代がくるだろうなと思っているんです。それに、音楽を真剣にやっているのは大事なことですが、YouTubeでそのカッコいい音楽だけを届けられても、俺ならあまり見ないなと思ったので、思いきりふざけた企画をYouTubeでやってみようと思い、始めました。基本的には僕らの日常会話をそのまま届けているような感覚なんですよ。

 

――あそこまで突き抜けてやっているアーティストが他にいないので驚きました。

 

田口:僕達、カッコつけたくないんですよ。身近でアホなお兄ちゃんたち、でも楽器をもったらカッコいいよねという感じでやっていきたいなと思っているんです。

 

太我:いま、こうやって田口がめちゃくちゃしゃべっていますが、それがボーカルじゃないところもおもしろいですよね。あれ、ギターが真ん中なの!?ってなるじゃないですか。

 

田口:僕がボーカルだと思っている人、たくさんいますよ(笑)。

 

矢野:MV見ても気づかれないときありますからね。とはいえ、全然気にしていませんけど(笑)。むしろ、僕はガツガツ前に出るタイプではないので、そこを補ってくれるメンバーだからこそ、素顔でいられるんです。それがすごくやりやすいですし、その分、ボーカルの時はギャップを見せたいなと思っています。

 

――さて、YouTubeのアイデアと、楽曲制作を同時にやると煮詰まると思うのですが、どのように作っているのでしょうか。

 

田口:もともと僕は企画、編集、作曲をひとりでやっていたんです。そのときは本当に煮詰まって、よくケンカをしていました。路上ライブで雨が降っているだけでカッとしたりして…(笑)。いっぱいいっぱいだったんでしょうね。このままじゃダメだと思って、企画と編集は僕以外の2人で、僕は作曲やMVに集中するようになったんです。それからはすごく楽になりました。いまはとてもやりやすく、楽しくやれています。

 

矢野:徐々に編集を覚えていく作業は大変だったんですが、どんどん楽しくなっていったのですごく良かったですね。

 

太我:僕も最初は戸惑いがあったんですが、普通のバンドだったらドラムだけに集中しなくちゃいけないところが、他にも役割ができたことで、すごくいいバランスが取れるようになったんです。それはすごく嬉しかったですね。

 

――新たなバンドの形になっていきそうですね。

 

田口:そうですね。新しいバンドというよりは、こういう形を目指してくれる人が増えたらいいなと思っています。“二兎を追う者は一兎をも得ず”ではなくて、“二兎を追う者は二兎を得る”という感じになればいいかなと思っています。

 

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――さて、8/31(月)をもってメジャーデビューとのことですが、メジャーデビューしたからこそ思うことを教えてください。

 

田口:僕達はつねに変わりたくてやっているところがあるんです。もちろん、何か変わった時に違和感があることが、それが嫌な人もいると思うんですが、そこは気にしていないですね。今までもそのスタンスでやっているので、今後も柔軟に変わり続けていきたいと思っています。

 

――それは、時代に合わせて変わっていくということですよね。

 

田口:はい。僕達が憧れていたアーティストやスターって、今の感じでは全くなかったんです。特に憧れているONE OK ROCKもUVERworldもまっすぐに音楽を鳴らしていて、すごくカッコイイんですよね。でも、そこを目指そうとはならなかったんです。いまは変なヤツだと思われているかもしれないですが、自分達を信じて3人でやっていけば絶対に大丈夫だと確信しているんです。

 

 

 

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