(写真左から:Ba.中原一真、Vo.Gt.真戸原直人、Dr.谷口奈穂子)

 

 

2020年、結成20周年を迎えたアンダーグラフ。新型コロナウィルス感染拡大を防止するために、3月から観客を入れたライブを全て中止し、楽曲制作を中心に活動を展開。現在、レコーディング中のミニアルバムを「日頃応援してくださっている皆さんと共に制作したい!」と2回目となるWIZYでのアルバム制作プロジェクトをスタートさせた。「参加して2020年の良い思い出を作ってもらえれば」というプロジェクトへの想い、新曲についてなど話を聞いた。今年3人がよく聴いていた楽曲をプレイリストで紹介しているので、最後まで読んでほしい。

 

 

 

2020年にもっと良い思い出を作りたいという気持ちと、2021年にもっと前を向けるようにという気持ち

 

 

 

――現在、WIZYで「素晴らしき思い出を共に創るミニアルバム制作プロジェクト」と題したミニアルバム制作プロジェクト(https://wizy.jp/project/530/)を進行中ですね。

 

真戸原はい。ミニアルバムに向けたレコーディングの真っ最中です。自粛中は全然ライブができなくて、曲を作るということをやり続けていて。新曲もたくさん溜まってきて、2020年中にどうしても出したいなと思って制作を始めました。2020年って、僕らもファンのみなさんも楽しい思い出が少ないなと思って。2020年にもっと良い思い出を作りたいという気持ちと、2021年にもっと前を向けるようにという気持ちで2020年内にリリースしたいと思ったんですが。かなりギリギリでやってます(笑)。

 

cf2020_top

 

――自粛期間は皆さんの楽曲制作にどんな影響を与えましたか?

 

真戸原ひと言で言えば悶々としてました。曲を作るしかないけど、この曲はライブでできるのか、レコーディングできるのか?というのも見えない中での楽曲制作だったから、不安も多かったですし。ただ、これだけ時間が取れることも無かったので、デビュー前の頃のような気持ちで音楽と向き合うことが出来て、それは楽しかったと言えば楽しかったですね。新しいアレンジャーさんと朝まで音楽の話をしたりしながら、サウンド的にもチャレンジしてみようという気持ちにもなれました。

 

中原僕はメンバーと直接会って話すことができなかったので、曲を作る時のやりとりや伝え方に苦労しましたね。スタジオだったら実際に音を鳴らして、「こっちの方向で」って話せるんですけど。データのやりとりをしながら、この音をどうしたいのか? というのを伝えて共有するというのがすごく難しくて。

 

谷口私はいままで録った音をいじることをしなかったんですが、家で作業する時間がたくさん取れたので、録った音を家に持ち帰って切り貼りする作業をしたり、初めてのことにも挑戦できて楽しかったです。大変な時期だったけど、この期間にたくさん曲も生まれたし、バンドとして良い方向に持っていけたらいいなと思っています。戦ってるのは私たちだけじゃないし、日本だけじゃない。地球規模でコロナと戦ってるので、これを越えた先には地球レベルの結束力があるんじゃないかと思っていて、この先にも期待しているんです。

 

 

 

「イキル」 UNDER GRAPH

 

 

 

――アンダーグラフさんもそうですが、今、多くのアーティストが自粛期間に溜め込んだものを反映した作品を発表しはじめていますね。これを越えた先のエンターテイメントがすごく楽しみです。

 

真戸原:デビュー前の気持ちに戻れたって話をしたんですけど、僕はストリーミングとかで「いまどんな音楽が流れてるんだろう?」というのをしっかり聴ける期間にもなって。今までは「アンダーグラフとはなんぞや?」ということばかり突き詰めていたんですけど(笑)、結成20年経って、僕らが作ってきた音楽と今の音楽との違いはなんだ?ってことも考えて。今の音楽と比べた時、自分たちが置いていかれてると感じるのか、自分たちを貫いてきたと思えるのかとか、今の音楽とどう融合していけるのか?とか、色々考えながらミニアルバムも作っています。どんな作品ができ上がるのか、自分たちでも楽しみなんです。

 

 

 

『ツバサ』(full MV)/ アンダーグラフ

 

 

 

――コロナ禍でのレコーディングは具体的な変化はありました?

 

真戸原:僕は普段あまり歌詞に悩まないんですけど、今回は珍しく歌詞を書くのに時間かかりました。この状況でどの角度でメッセージを書いていこうかってところで、ちょっと悩むところもあって。もう、ほぼ出来上がった状態で、できてみたらコロナとかあまり関係なく、言いたいことを言えてたんですけど。通常の思考回路ではないというか、世の中の風潮も少し影響してるのか、すんなり言葉が出てこなかったですね。生きづらさや孤独を感じる人に僕たちの音楽で寄り添ってあげたり、背中を押してあげたいというテーマがあるんですが、どう孤独を感じてるか?というのが、今までの想像とは大きく変わったと思うので。どういう人にどんなメッセージを届けてあげられるか? というのをすごく考えたし。自分の感じ方も少し複雑になってて、感じたことや考えたことをシンプルな言葉に落とし込むのに時間がかかってしまった感じでしたね。

 

under-graph-3

 

――今年、配信リリースされた曲は自粛前に作られた曲が多かったのでしょうか?

 

真戸原9月に配信リリースした「グリーフを越えて」は自粛中に作った曲ですね。2020年って喜びよりも悲しいとか寂しいって感情が多い年だったと思うんですけど、“グリーフケア”という言葉があることを医療関係の方から聞いて。例えば自分の身内が亡くなった時とか、深い悲しみを超える術があって、気持ちのグラフがあるということを知って。その悲しみを抜けるグラフが音楽の構成にちょっと似てることに気付いた時、それを音楽で表したいと思ったんです。明るい楽しい曲ってたくさんあって、それで乗り越えることができる人はそれでいいんですけど。深く落ち込んだ時、寄り添ってあげることのできる曲があったら良いなと思って作りました。

 

――「グリーフを越えて」という楽曲ができて、自分たちのやるべきことやミニアルバムの構想がより見えたというところもありましたか?

 

真戸原:そうですね。だから今回、全体像としては明るいだけの作品じゃなくて、心のドロッとしたところも出していこうと思って。いろんなアーティストがいる中で、アンダーグラフのいる場所はここでいいかなというのは見えました。解決できないこととかあるけど、それは僕らも一緒だよってところで共感としての解決も出来ると思うんで。そんなアルバムができるんじゃないかと思っています。

 

 

 

「グリーフを越えて」ティザームービー

 

 

 

次ページ:今回WIZYでプロジェクトを立ち上げた経緯とは?

1 / 2