「fumikaが歌うからこそ、どういうキーでどんなアレンジにしようか、そういう部分で化学反応を起こさせる」
――fumikaさんは歌が大変上手ですが、歌をうまく歌うコツは?
わからないんですよね、正直(笑)。私自身特出して歌がうまいと思ってないですし、今の世の中うまい人なんて沢山いる。テレビとかで歌う際には音程に注意しているんですが、それからは表現力とか言葉の伝え方とか、グルーブにどう乗るか、ってところだと思うんですけど…。そんな偉そうなこと言えたもんじゃないんです(笑)。
――いやいや、fumikaさんからこんなお話が聴けるなんで貴重です。
ただ、音楽とか歌は基本自由なので、その人が好きなように、楽しく歌えば人には伝わるので、それだけでOKだと思います。それが音楽だと思うので。
――なるほど。キーをうまく合わせるコツなどはありますか?
それは練習になってくると思います。私は毎日、何かしらの歌を家で歌って調整したりしてます。練習といった練習ではないんですが…。
――私も毎日家で歌うことにします(笑)。
好きな歌を何回も歌うと良いと思います!「真似こそものの上手なれ」と言ったりしますが、本当そうで、私も「こういう風に歌いたいな」って思った人の曲を口ずさんだりしてます。
――fumikaさんは数々の楽曲をカバーされていると思いますが、カバーする際に選定するポイントは?
うーん、とにかく好きな曲ですね(笑)。あと刺激を受けた曲、そして自分が歌ったらどうなるかな、という興味で選定したりもします。
fumikaが歌うからこそ、どういうキーでどんなアレンジにしようか、そういう部分で化学反応を起こさせるかというのを考えますね。
――数々のカバーを歌われているかと思いますが、一番良かったものは?
どれもいいんですが、一番自分でもびっくりしたのは「ベイビー・アイラブユー」、「鱗」ですね。私のオリジナルってだいたいキーが高めなんですが、この2曲は男性曲で、楽曲の雰囲気だったり、「こんな風に歌いたいな」ってイメージがあったので、それに合わせてキーを下げたんです。なので、Aメロは特に、自分が今まで歌ってた音域より低めだったんですが、自分でも「あ、この声いいじゃん」っていうのを見つけることができました。
カバーする上で、そういう部分に気づけるというのは面白いですし、発見ですね。
――2曲とも名曲ですし、fumikaさんバージョンもとても素敵ですよね。
「鱗」はウクレレで弾き語りした時に、「ん?これはかっこいいぞ!」って思って、自画自賛はさておき(笑)反響もあったので、それからスタッフさんに「あれやりたい!こんな曲どう?」って協力してもらいながら作ったのがカバーアルバム「COVER LIFE」です。
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