ギターの弾き語りスタイルで主に都内ライブハウスにて活動しているシンガーソングライター・ずみを。聴いている人の日常に寄り添ってくれるような歌詞と歌唱力、アコースティックギターで奏でる演奏が心を動かすと話題になっている。そんな魅力あふれる彼女が7月27日(水)に自身初のアルバム『つぎの日曜日』をリリース。そこで今回彼女にインタビューを行い、今作に込めた想いや制作秘話、これからの活動についてなど、様々な角度で話を聞いた。是非アルバムと合わせて最後まで読んでほしい。

 

私の武器である歌声と歌詞をじっくり楽しんでもらいたいです

 

──「ずみを」というアーティスト名の由来を教えてください。

 

高校時代のあだ名です。

 

──音楽を始めたきっかけや影響を受けた楽曲・アーティストを教えてください。

 

大学に入って友達とアコギを始めて、高橋優が好きでアコギでカバーをするようになりました。次第に弾き語りのアーティストに興味を持って、ハナレグミやハンバートハンバートに影響を受けました。

また、友達が福山雅治の大ファンだったので、2016年に福山雅治主催のカバー動画を作る大会(福山歌!紅白歌合戦2016)にその友達と参加したんですが、そこで優勝し、賞品として福山雅治さんからアコギをもらったんです。

元々ものづくりが好きで、絵や図画工作が得意だったんですが、そのイベントへの参加がきっかけで音楽の創作にも興味を持ち、作詞作曲をはじめました。

 

──では、「ずみを」の音楽を1言で表すとなんでしょうか?その理由も教えてください。

 

「言葉にならない気持ち」です。

ハンバートハンバートの「ぼくのおひさま」の中に、「歌ならいつだってこんなに簡単に言えるけど 世の中歌のような夢のようなとこじゃない」って歌詞がすごく好きで。私は子供の頃から人と喋ることが苦手で悩んできたのですが、自分の気持ちを言葉にするのってとても難しいです。でも、歌にすれば素直に言葉にできるし、そこが音楽のすごいところだと思います。綺麗なところも汚いところも両方ある、そんな人間らしい心の本音を歌いたいです。

 

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──作詞・作曲の際に意識されていることがありましたら教えてください。

 

曲はメロディから作ることが多いのですが、言葉の響きやイントレーションが気持ち良くメロディにハマることを意識しています。また、韻を踏んで歌詞がリズムにのるように心がけていますね。

 

──ずみをさんの楽曲は日常に寄り添ってくれるような歌詞が印象的ですが、普段、どんなところからインスピレーションを受けられますか?意識してインプットしていることがありましたら教えてください。

 

映画が好きで、特に岩井俊二監督や今泉力哉監督の映画をよく見ます。登場人物には一人一人物語があって、その心を想像しながら見るのが好きです。登場人物が言葉で言わなくても、物や背景の雰囲気など周りのものを使ってその心情を想像させるのがすごいなと思っていて。そんな情景や物語が浮かぶような歌を作りたいと思っています。

 

──趣味は映画鑑賞とのことですが、最近見た映画で印象に残っているものがありましたら教えてください。

 

松居大悟監督の「ちょっと思い出しただけ」です。クリープハイプの「ナイトオンザプラネット」という曲をもとに作られた映画で、ふと何かをきっかけに昔を思い出す、という誰にでもある瞬間をリアルに映像化した作品でした。物語って大抵夢を叶えたりロマンチックなことが起きたりするものだけど、多くの人はそうじゃないし、理想と現実の間の丁度いいところに落とし所を見つけて生きていくのだと思っていて。見終わった後にじわっと胸が寂しいようで少しあたたかい気持ちになる映画でした。

 

──ずみをさんはTOWER CLOUDから楽曲配信されていますが、TOWER CLOUDを利用したきっかけを教えてください。

 

それまでは自作のデモCDをライブハウスで手売りするだけだったんですが、もっとたくさんの人に曲を聴いてほしいと思っていたので、2019年にシングルCD「グラスホッパー」を制作したタイミングで配信に自分の曲をのせることにしました。配信にのせたことで、なかなか東京のライブに来られない地方のファンの方や地元の友達にも聴いてもらえたことが嬉しかったです。

 

──ご自身にとって初のアルバム『つぎの日曜日』がリリースされました。ご自身にとってどんなアルバムになりましたか?

 

弾き語りの良さは歌詞や歌声がストレートに入ってくるところだと思うので、私の武器である歌声と歌詞を最大限活かすために今回は弾き語りの音源を作りました。普段ライブで演奏している、そのままの雰囲気を出せたと思います。

 

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『つぎの日曜日』ジャケット写真

 

──アルバムタイトルに込めた想いを教えてください。

 

上京して5年目なんですが、東京にはいろんなものがあっていろんな人がいます。特に週末は多くの人が出かけたり誰かと会ったり、街には人が行き交う。誰かを想う人や自分の好きなことを楽しむ人、何かを探し求める人、道行く人々にはそれぞれ目的があってどこかへ向かってゆく。今回は、そんないろんな日曜日をイメージして集めた曲をアルバムにしました。

 

──レコーディング時のエピソードなどがありましたら教えてください。

 

レコーディングが全曲終了した後、また一からやり直しました。初めはクリックを聞きながらテンポを合わせたり、テイクを重ねて丁寧にレコーディングをしていて、その結果、完成した音源は確かにちゃんとした音源になっているものの、どこか整いすぎていて、弾き語りの味や空気感が損なわれているように感じたんですよね。制作する以上、自分の納得のいくものを作りたいと思って、悩んだ結果、全曲一発どりで録り直すことにしました。

 

──ジャケットはmameさんが描かれたかわいらしいジャケットですよね。ご依頼される際にお話されたことなどがありましたら教えてください。

 

mameさんにイラストを依頼するにあたり、つぎの日曜日にデートの予定を入れている女の子が、「朝のキッチンでつぎの日曜日は何を着て行こうか?」「髪型はどうしようか?」と考えているイメージをお伝えしました。

mameさんは私の曲を聴きながらイメージを膨らませてくださったそうで、それも嬉しかったし、なにより完成したデザインがアルバムの雰囲気にぴったりで感動しました。

 

──では、まだずみをさんを知らない方に1曲紹介するとするならばどの曲を選びますか?その理由も教えてください。

 

「お箸でスパゲッティ」です。誰しも好きな人には気に入られようと、自分を繕ったり見栄を張ってしまいがち。でも、弱いところも情けないところも含めて素直な自分でいられる人と出会った時、それが一番の幸せだなと思って作った曲です。生活感がある等身大の歌詞と柔らかい歌声が特徴的で、優しい気持ちになる曲だと思います。

 

──MVもYouTubeでいくつか公開されていますが、ご自身でMVを手掛けられているものもあるとのことで、一番見てほしいMVとその理由を教えて下さい。

 

「PINK」です。一枚一枚絵を描いて繋げるパラパラ漫画でアニメーションを作成しています。日常の中では、映画や漫画のようにロマンチックなことはなかなか起こらない。けれど、ありふれた日常の中に自分の幸せを見つけようとする曲です。

今はスマホでいつでも誰とでもすぐに繋がるSNSやアプリがあるけれど、そういった繋がりは少し薄っぺらいような味気ないような気がしてしまって。都会で寂しさを感じている人たちに届けたい曲だからです。

 

♪「pink」ずみを

 

 

──今後、どんなアーティストになりたいですか?

 

日常の中で感じる幸せや誰かを大切に想う気持ちは、いつも気に留めていないと見落としてしまいそうな小さなことだけれど、一番大切なことだと思っていて。誰しも心の中には綺麗なところも情けないところもあると思うけれど、全部ひっくるめて人間らしくて愛おしいと思う。そういう人の内側にあるささやかな幸せを歌にしていきたいです。

 

──これから挑戦してみたいことを教えて下さい。

 

これまでは自分一人で曲を作って、歌って、MVも自分で作ってと、一人で制作をしてきました。自分の曲をさらに広めるために新しいMVを作ろうと考えているんですが、今回はカメラマンに依頼をして他の人と作品を作るという作業に挑戦しています。自分だけでは出せないアイディアを得て、新しい作品を作るのはとても楽しみです。

また、いつか映画で自分の曲が使われることが私のひとつの夢なので、これからいろんな人と作品を作る機会が増えていくと嬉しいです。

 

──ありがとうございました。最後に、応援してくれる方へのメッセージをお願いします。

 

今回のアルバムにはライブの定番曲から最新曲まで全10曲、歌とギターだけで表現する弾き語りの良さが詰まっています。私の武器である歌声と歌詞をじっくり楽しんでもらいたいです。

 

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文:レコログ編集部

 

▼ずみを『つぎの日曜日』はこちらから

レコチョク:https://recochoku.jp/artist/2001432625/

TOWER RECORDS MUSIC:https://music.tower.jp/artist/detail/2001432625

dヒッツ:https://selection.music.dmkt-sp.jp/artist/2001432625

  • ずみを

    ずみを

    1995年栃木県生まれ。2018年に上京し、ギターの弾き語りスタイルで主に都内ライブハウスにて活動。同年に初の自主製作CD「グラスホッパー」、2019年からは宅録DEMO音源をコンスタントにライブ会場にて販売。2020年にはカノエラナのオープニングアクトオーディションにて渋谷WWW公演のO.Aを勝ち取り(コロナの為中止)、2021年のTOKYOCALLINGオーディションでは特別賞(池袋Adm賞、テレビ東京ミュージック賞)を受賞。近年ではバンド編成でのライブも行い、バックドロップシンデレラやアルカラ、Bentham等、著名アーティストとの共演も果たしている。また、イラスト作成が特技であり、CDジャケットやパラパラ漫画でのMV制作も自身で手掛ける等非凡な才能を発揮している。趣味は映画観賞。