レコチョクが独自の視点で、次世代の要注目アーティスト数組を選出し、サービスを通してPUSHしていく企画・Breakthrough。ダウンロード数・再生数、そして、ファンの投票を経て12月度のフィーチャーアーティストとして選ばれたのは謎多き注目クリエイター・wotaku。今回は特別にインタビューを行い、活動についてはもちろん、最新作への想いや音楽活動をする上での考え方を中心に話を聞いた。さらに、Twitterにてwotakuのプロフィール帳の公開、オリジナルプレイリストも公開。是非、楽曲と合わせて注目アーティスト・wotakuの世界観を楽しんでほしい。

 

──wotakuというお名前の由来を教えてください。

 

自分自身がアニメやネット文化が好きというのもありますが、どちらかというと90年代くらいのオタク文化への憧れからです。今はわざわざアニメ好きの人をオタクと呼ぶことは少ないと思いますが、あえてオタクという言い方を選んでいるのは、そういう昔のオタクを連想させたいからです。

それと、ネットで活動するにあたって海外でも通じる日本語の言葉をアルファベット表記にしたいというのがありました。

 

──音楽活動を始めたきっかけを教えてください。

 

ニコニコ動画でオタクっぽい人達が上手な演奏動画をアップしているのを見て、自分でも出来るような気がしてギターを買いました。

音楽ってお金持ちの家に生まれて3歳からピアノを習って音大に行かないと出来ない、みたいな偏見があったので、普通のオタクっぽい人達が楽器を演奏していることが衝撃でした。ただ、ギターを買ってみたものの、楽譜を読んだり指使いを覚えたりするのが面倒くさかったので、オリジナル曲を作ってパソコンで録音する方向に興味が向いて、それが今も続いている感じです。

 

──wotakuさんがこれまで出会った楽曲の中でベスト3をつけるとしたら、どの楽曲でしょうか?その理由も教えてください。

 

順位はつけられませんが、ボカロ音楽で言うと、1曲目はMitchie Mさんの「好き!雪!本気マジック」です。何もかもクオリティが高いです。

2曲目はcosMo@暴走Pさんの「初音ミクの消失」です。初音ミクが発売されてから数カ月でこの音楽や歌詞のアイデアに辿り着いて、優れた作品として完成させているのが信じられないです。

3曲目はぬゆりさんの「命ばっかり」です。なんて美しいメロディなんだろうと、心の底から思います。

 

──レコチョクのオリジナル企画Breakthroughにおいて、「フィーチャーアーティスト」にピックアップされました。投票してくださった方、楽曲を再生・購入してくださった方へのメッセージをお願いします。

 

投票してくださった方々や楽曲を聴いてくださった方々、誠にありがとうございます。

最近はボカロ系クリエイターという括りの特集を様々なメディアで拝見しますが、あくまで一人のアーティストとして企画に取り上げて頂いたスタッフの方にも感謝いたします。あまりそういった扱いを受けたことがなかったので、とても光栄です。

 

──「ヨルムンガンド (feat. 初音ミク)」「福音 (feat. 初音ミク) (feat. SHIKI)」が12月にリリースされました。改めて、どんな楽曲になりましたでしょうか?

 

「ヨルムンガンド」は自分の音楽ルーツの一つであるヴィジュアル系ロックをイメージした曲です。8人分収録したラテン語のコーラスや、後半のデスボイス&語りが特に聴きどころです。

「福音」はトラップと教会音楽の要素を合わせ持った曲です。トラップ部分も讃美歌風の部分もかなり満足のいく出来になりました。自分の曲ではトラップ系を気に入ってくれるリスナーが多いのですが、毎回同じではなく、何かしら新しいアイデアを入れるように考えています。

 

──初音ミクさんとのコラボが始まったきっかけを教えて頂けますか?

 

wotaku名義の活動をする前は人が歌う歌を作っていて、その時に歌詞とメロディがどちらも打ち込めて便利だったので使っていました。当時はレコーディング用のガイドメロディだったので、初音ミクの声を完成音源に使うことは無かったです。

その後は、友達の作曲家とボカロ系のクリエイターユニットとしてアーティスト活動を始めて、その時に初めて初音ミクを使った曲として完成させて発表しました。

 

──SHIKIさんとのコラボについてはいかがでしょうか?

 

当時作っていた「snooze」という曲があって、最初は何となく女性ボーカルの人を探していたのですが、けっこう変な曲だったので、歌えそうな人が全然見つかりませんでした。

結局、初音ミクバージョンだけでリリースしようと思っていましたが、偶然自分の曲をカバーしてくれていたSHIKIさんの声を聴いて「この人になら任せられるかもしれない」と思ってお願いしました。

「福音」の方もヘンテコな曲ですが、ちゃんとこちらの意図を汲んで頂き、素晴らしい歌を仕上げて頂きました。

 

♪福音(Gospel) / wotaku feat. SHIKI

 

──コラボ作品とそうでないときに意識していることがありましたら教えてください。

 

結局、自分本位の作品を作っているので、あまり違いを意識することはないです。

ボーカリストさんに歌っていただく場合でも表現的に必要であれば細かい譜割や高域を使います。コラボならではの味わいみたいなものは、ボーカリストさん側の表現が加わると自然に出てくると思います。

 

──「ヨルムンガンド (feat. 初音ミク)」「福音 (feat. 初音ミク) (feat. SHIKI)」の制作秘話や裏話などがありましたら教えてください。

 

「ヨルムンガンド」のラテン語のコーラス詞はキリスト教の「怒りの日」の引用です。生きているうちに自分でオリジナルのラテン語詞を書けるようになりたいです。

「福音」のBメロ部分の詞は引用ではないですが、こちらは日本語の讃美歌をいろいろと研究して作詞しました。

自分は教会に行ったことは一度もないので宗教的なものに触れることは少ないのですが、芸術として興味があるので、作品にもよく取り入れています。

 

──普段、どのように楽曲制作をされているのでしょうか?

 

音楽的にやりたいことが決まっている場合はそのジャンルのセオリーを研究して作ります。その場合は音楽に合いそうな歌詞を後から付けていきます。

最近は歌詞の世界観が先にあって、それに合わせた音楽を作っていくパターンが増えてきました。

ただ、詞先で作ることは全くなくて、世界観→音楽→歌詞っていう順番です。

描いてもらっているイラストのラフを見ながら音楽を調整することも多いです。

 

──楽曲制作の際のコツ、意識されているポイントがありましたら教えてください。

 

作曲の過程で何千回も自分の曲を聴いていれば、なんか良い曲に聴こえてきてしまうものなので、常に初めて聴く人の気持ちになって作っています。

作っていて楽しい気分になっている時は大体良くない方向に進んでいるので、楽しくなってきたら休憩を取ります。あと、自分も忙しくなると忘れがちですが、目標としているリファレンス曲からヒントを貰うのもすごく大事だと思います。

 

──wotakuさんはトラップ系を中心に幅広いジャンル・雰囲気の曲を制作されていますが、今までのwotakuさんご自身の楽曲の中で、一番の自信作はどの楽曲でしょうか?

 

2021年に出したアルバムの表題曲「アンティーク」です。かなり難産の曲でしたが、満足いく作品になりました。

特に派手でテンポの速い曲が求められるボカロ界隈なので、むしろ3拍子のクラシカルなバラードを出すのが一番ロックなんじゃないかと思って作っていました。

前半はドラムを入れないで弦楽四重奏とピアノだけにする、というアレンジは誤魔化しが効かないのですごく緊張しましたが、自分のやりたい事は出来たと思います。世界観を忠実に描いて頂いたアートワークも美しいです。

 

──楽曲を制作される際にインスピレーションを受けること、インプットしていることがありましたら教えてください。

 

小説とかは全然読まないのですが、PCのノベルゲームが好きで影響を受けていることが多いです。地上波のアニメでは許されないようなタブーな思想や生臭さが自分の作品でも出せれば良いなと思っています。

音楽は普段そんなに聴いていなくて、制作の資料として聴いている感じです。

あと、作詞やタイトルで変な言葉を使うのが好きなので、ウィキペディアで適当なページを見ながら使えそうな単語をメモったりしています。

 

──wotakuさんのパーソナルな部分についても教えてください。ご自身の中で「意外と●●なんです」という部分はありますか?エピソードがありましたら合わせて教えてください。

 

自分の作品はダークな印象を与えているかも知れませんが、自分自身はけっこうポジティブな人間なんじゃないかと思っています。すごく辛くて苦しい時、何の根拠もないけど上手くいきそうだなと思ったり、常に逆転劇を考えてしまいます。ポジティブというよりは楽観的というか。現実主義でドライだからこそ、何か失敗した時にやたらと割り切るのが早いのかもしれません。

 

──今回、wotakuさんにオリジナルプレイリストを作成頂きました。プレイリスト名、楽曲のセレクト理由を教えて下さい。

 

「ダークファンタジーっぽい音楽」というプレイリストを作らせて頂きました。2021年に私が発表した『アンティーク』というアルバムがありまして、その制作で影響を受けた楽曲を中心に入れました。

最近は若い子もオシャレで大人っぽい音楽を聴いているみたいですが、もっと闇属性の音楽を聴いて中二病を満喫してほしいです。ちょっとゴスロリっぽいだけのアニソンやポップスならたくさんあるのですが、その中でも特にやり過ぎなぐらい濃厚で耽美なものを厳選しました。

 

──wotakuさんがこれから挑戦してみたいことがありましたら教えて下さい。

 

サプライズが好きなので具体的なことは言えませんが、枠に捕らわれない幅広い活動を考えています。いろんな人とのコラボも増やしていきたいです。

あと、歳を取るとどんどん保守的になっていくものだと思うので、まだ意識があるうちにいろいろと試して、失敗体験をしたいなと思っています。

音楽に限った話ではないですが、身体や精神が老けていくと出来なくなることを今のうちにやっておこうという意識が強くなってきました。

 

──音楽をやる上での最終目標、または、目指していることを教えてください。

 

幸運にもたくさんの方に自分の音楽を聴いて頂いて、おかげさまで制作に専念することが出来ております。今現在既に目標としていた環境で制作出来ているので、あとはただ多くの作品を作ることしか考えていません。

新しい挑戦や課題は、作品の中で表現して発表していきます。

 

──ありがとうございました。最後に、応援してくれる方へのメッセージをお願いします。

 

wotakuの活動を応援してくださっている皆様、いつも本当にありがとうございます。動画サイトやSNSでコメントをしてくださっている皆様、非常に愛おしく思っております。

何も語らないが曲を聴いてくれているクールな皆様、非常に親近感がわきます。

wotakuはたくさん作品を作りますので、皆様はたくさん聴いてください。

それと、世の中にはたくさん素敵な音楽とか素敵なことがあるので、良い感じにアレしてください。今後もよろしくお願いします。

 

文:レコログ編集部

 

▼wotakuの楽曲はこちらから
レコチョク:https://recochoku.jp/artist/2001178285/
TOWER RECORDS MUSIC:https://music.tower.jp/artist/detail/2001178285
dヒッツ:https://selection.music.dmkt-sp.jp/artist/2001178285

 

▼wotakuが作ったプレイリスト「ダークファンタジーっぽい曲 selected by wotaku」はこちらから
TOWER RECORDS MUSIC:https://music.tower.jp/playlist/detail/2000001602
dヒッツ:https://selection.music.dmkt-sp.jp/program/10040077