浮遊感のある新感覚POPSを奏でるtonari no Hanako。ame(VO)とsobue(VJ)に加え、Hanako(Visual)を毎回迎えるという新感覚なユニット。そのセンスの良さは、早耳リスナーを中心に注目を集めている。
レコチョクが独自の視点で、これからの音楽シーンで活躍を期待する注目アーティスト数組を選出し、サービスを通してPUSHしていく企画・Breakthroughでも、ダウンロード数・再生数、そして、ファンの投票を経てtonari no Hanakoが1月のフィーチャーアーティストとして選ばれた。
今回、2023年3月8日(水)にMajor 1st Digital EP『春めく花葬』をリリースする彼らにインタビューを行い、作品に込めた想いはもちろん、音楽活動を始めたきっかけから、音楽活動に対する想いなど幅広く話を聞いた。一度は読んでほしい、魅力的なインタビューになっているので、ぜひ作品と合わせて楽しんでほしい。
虚しさすらも感謝や成長に変えて次へ進めるんじゃないか…という希望的観測に似た想いを込めています
──1月の【Breakthroughアーティスト】の中でも「フィーチャーアーティスト」にピックアップされました。今のお気持ちをお聞かせ下さい。また、投票してくださったり楽曲を聴いたり、購入してくださった方々へのメッセージをお願いします。
ame:新人でまだまだ知名度のない私たちですが、熱い気持ちを持ったファンの皆様お一人お一人に力強く支えて頂いていることを実感できました。本当にお一人お一人にありがとうを伝えたいです。頂いたコメントは家宝にして時々読み返したいと思います。
今回の応援を力に変えて、気持ちを強く持ちながら、これからも良い音楽を届け続けます。
──アーティスト名・tonari no Hanakoの由来は「”それでも、となりで恋をする”」。改めて、込められた想いや背景などを教えて下さい。
ame:人の気持ちが一番揺れ動く時って、大切な誰かを想っている時かなと思うんですけど、だからこそ、その瞬間の“揺れ”を、特に押し殺してしまいそうな”微かな揺れ”さえも捉えて作品にしていきたいな、と思って「tonari no Hanako」という名前にしました。“もしかしたら今もあなたのことを想っている心がすぐ隣にあるかもしれませんよ”、という意味も込めています。
──では、tonari no Hanakoの活動や音楽を一言で表すと?その理由も教えてください。
ame:陰キャな音楽。内向的な陰キャが好きなんです。私もそうですし。人前に立って華やかにパフォーマンスするよりは、一人で自分を深く掘り下げながら音楽を作っていたいタイプ。太陽は自分には眩しすぎて、月明かりの方が心地いいタイプ。立ち上げた私がそんな性格なので、それを反映したような活動の仕方をしています。無理するより正直に自然体でできることをしている、という感じです。
──結成やメンバーとの出会いのきっかけを教えてください。
ame:自分の好みドストライクの音楽が当時見つからなかったので、じゃあ自分で作ってみようかと思って始めました。頭の中には「こういう音楽があったらいいな」という土台があったので、それを実現できそうなメンバーを数年かけて探し回りました。友達の紹介でジャズのライブに行った時に衝撃を受け、熱烈オファーしたのが1st EP『切ったら、空』で参加してくれたドラムとピアノのメンバーです。同時にアレンジができる人も探し続けていて、TAMATE BOXさんのデモを聴いた時に「この人だ!」と確信しました。そこからずっと皆さんにご一緒して頂いています。
当時ボーカルも探していましたが見つからず、結局自分で歌い始めたのが今に繋がっています。
sobueは元々友人の繋がりで知り合いだったのですが、当時、空想委員会というバンドのMVを作っていて、それを観た時に「この人に映像をお願いしたい!」と感じてオファーし、最初の作品から、全ての映像を制作して頂いていました。「映像担当がメンバーにいるユニットにしたいな」という構想は最初からあったので、メジャーデビューを機に私から声をかけて、正式にメンバーとして加入して頂きました。
──影響を受けたアーティストや、音楽活動を始めたきっかけを教えてください。
ame:私自身は育つ過程であまり音楽を聴いてきていなくて…。どちらかというと美術が好きだったし、あまり影響を受けたアーティストが思い浮かばないんです。もちろん好きなアーティストはたくさんいますが。
音楽に興味を持ったキッカケは、高校3年生の時に友達がバンドを組んだので、そのライブを観に行ったこと。すごく楽しそうだったので、音楽いいな、やってみたいなという気持ちが芽生えました。逆に言うと、それまではあまり音楽に興味を持つ機会がなかったです。
──ビジュアルを担当する方がある程度固まっているアーティストさんは多くいるものの、ビジュアル面を担当する“Hanako”という立ち位置のメンバーを楽曲ごとに迎えることにした理由をお聞かせください。
ame:表現の変化に対応できる体制を作りたいなと思ったのが一番です。常に自分に正直に楽曲制作をしていたいので、自分のやりたい表現が今後少しずつ変わっていく可能性がないとは言えないので。その時に一番合う最高の表現の形を毎回模索していきたいなと思っています。
──3月8日(水)にMajor 1st Digital EP『春めく花葬』がリリースされました。 改めて、どんな作品になりましたか?
ame:「恋の終末には、春が似合う」というキャッチコピーをつけさせて頂いたんですが、例えば一つの恋が終わるなら、たくさんの花々に囲まれる季節がいいなあと思っているんですね。祭壇に花を供えるイメージです。悲しい失恋だからこそ、明るい花を添えて送り出すことで、虚しさすらも感謝や成長に変えて次へ進めるんじゃないか…という希望的観測に似た想いを込めています。ただでは転びたくない、という執念も込められています(笑)。
Major 1st Digital EP『春めく花葬』ジャケット写真
──「ぜんぶ忘れてしまうって」はMVも公開されました。制作時のエピソードや注目ポイントを教えてください。
ame:このMVはsobueが脚本を書いたのですが、「純粋な片想いの歌ですよ」と再三伝えていたにも関わらず、あがってきたストーリーは「ドロドロの三角関係の恋愛」になっていてぶっ飛びました(笑)。sobueの独特な世界観で、私にはない発想で作品の幅を広げてくれたり、エンタメとして楽しめる作品にしてくれたりするので毎回頼りにしているのですが、今回はだいぶ想像の斜め上を行っていました(笑)。でもMVを通して「三角関係も紐解けば1つ1つの純愛なんだな」ということが伝わってきたので、曲のメッセージはしっかり汲まれていて。本当に脱帽です。
♪tonari no Hanako – ぜんぶ忘れてしまうって (Music Video)
──リード曲「会いたいの、ごめんね」はダンサーのえりなっちさんが振付をされました。ダンスを見た印象をお聞かせください。
ame:めちゃくちゃ可愛いいいい!!!!と思いました!!!!歌詞の主人公のキャラクター性も体現されていて。好きすぎて永遠に見ていられるダンスです。Hanakoを担うアイビーちゃんの可愛さも引き出してくれていて…!もう既に百回以上は見ています(笑)。
──レコーディング時のエピソードを教えてください。
ame:これは毎回のことなのですが、楽器メンバーの演奏が超絶すぎて、レコーディングスタジオにいる全員が湧きます!みんなスタンディングオベーションで拍手しています(笑)。あまりに素晴らしすぎて、OKテイクが出ているのに「もう一回だけ弾いてみてくださいお願いします」って言うこともあります(笑)。そしてみんなで、どのテイクにするか選ぶのに散々悩みます…。ほんとに、別テイク版の音源もお届けしたいレベルです。
──作詞・作曲時に意識されたことを教えてください。
ame:事実に基づいた心情・本音を書くこと、ですかね。やっぱり本音を描いた方が聴いた人の心にも刺さると思うし、何より私自身が1リスナーとして、そういう楽曲が好きなのでそうしています。アーティストの心の機微に触れられるような音楽作品を愛しているので、私もそういう作品を作って聴きたいなと。あとは文字数が限られた歌詞なので、言葉一つ一つを大切に紡ぐ意識をしています。
──楽曲制作時に大事にされていることを教えてください。
ame:1リスナーとしての自分が「めちゃくちゃ好きだ」と思える楽曲を作ること。その「好き」の軸となる世界観の好みをブラさないこと。
シンプルですが、これって意外に難しくて、例えばちょっとでも納得できなければ何十曲でもボツにしています。世の中には素晴らしいアーティストも素晴らしい曲もたくさん存在していて、そこに飛び込んでいくんだし、誰かに音楽を聴いてもらうということはその人の時間を頂くことなので、それに対して失礼のないように、一切の妥協なく全力で制作しています。“貴重な時間を費やしても体験したいと思えるレベルの音楽”を制作し続けることを常に心掛けています。
──制作される際は曲先ですか?詞先ですか?
ame:曲先です!まずはメロディから作ります。そこに相性の良い言葉を探りながら合わせていく感じです。
──では、普段からインプットしていること、意識していることを教えてください。
ame:これは思考の癖だと思うんですが、物事の良い面と悪い面を同時に見つめるようにしています。切ない中にも優しさがあったり、どうしようもない中にも救いがあったり。愛しい感情の中には同時に淋しさが存在していたり。それらの思考や感情を行ったり来たりして様々な角度から見つめて、自分なりに物事の落としどころをいつも探しているように思います。
──3月24日(金)には『tonari no Hanako メジャーデビュー記念SECRET LIVE「春めく花葬」』が開催されます。どんなライブにしたいですか?
ame:常識の枠に捉われずに、自分たちの世界観を忠実に表現したい、ということは思っています。普通のライブってこうだよな…という既成概念を一度取り払って、0から発想して表現方法をsobueと模索しています。
あとは本当に素晴らしい演奏陣を迎えているので「音を楽しむ」ということを体感してもらえたら嬉しいです。私は今回のバンドメンバーの演奏を聴いた時に、初めて音楽の素晴らしさを理解したような気がしたんです…だからそれを届けたいです!
──ここからはプライベートな一面についても教えてください。ameさんの中で「意外と●●なんです」という部分はありますか?
ame:年々インドアになっていて…コロナ禍で外に出る機会が激減したことや、犬を飼い始めたことも相まって、今ではほとんど外出していません。ずっと家にいます。でもそれが全然苦じゃないのです…。学生の頃はすごいお喋り好きで外出の予定がびっしりなタイプだったのと、パッと見は気さくに見られがちなので、生活実態を知られるとよく驚かれます(笑) 。
──今回、オリジナルプレイリストをご提案させて頂きました。プレイリストのタイトル、楽曲のセレクト理由を教えて下さい。
ame:リリースした『春めく花葬』のキャッチコピーを“恋の終末には、春が似合う”にしているので、それをプレイリストのタイトルにしました。
春に可愛い花が咲いたら、その花を恋の終わりに供えてもいいと思う。切なければ切ないほど春という季節が愛しくなる、そんな風に感じられる歌を集めました。
──では、これから挑戦してみたいことを教えて下さい。
ame:他のアーティストさんとコラボしてみたいです。一緒に作品を作ったり、一緒に歌ったり。もしそういう機会があれば嬉しいな…なんて密かに思っております。あとはいつか音楽フェスに出られたらいいな〜なんて思っています。いつか…。
──ありがとうございました。最後に、応援してくれる方へのメッセージをお願いします。
ame:tonari no Hanako の世界を好きでいてくれてありがとうございます。これからもあなたに寄り添う音楽を創っていくので、どうか応援よろしくお願いします。
文:レコログ編集部
▼tonari no Hanakoが作ったプレイリスト「恋の終末には、春が似合う selected by tonari no Hanako」はこちらから
TOWER RECORDS MUSIC:https://music.tower.jp/playlist/detail/2000139114
dヒッツ:https://dhits.docomo.ne.jp/program/10043420
▼Major 1st Digital EP『春めく花葬』はこちらから
レコチョク:https://recochoku.jp/artist/2001224496/
└tonari no Hanako『春めく花葬』を期間内にご購入の上、ご応募いただいた方のなかから抽選で1名様に、【tonari no Hanakoメンバーame・sobueのプロフィール帳】をプレゼント!
[特典期間] 2023/03/08 00:00 ~ 2023/03/21 23:59
TOWER RECORDS MUSIC:https://music.tower.jp/artist/detail/2001224496
dヒッツ:https://dhits.docomo.ne.jp/artist/2001224496
▼ライブ情報
【SOLD OUT】
tonari no Hanako メジャーデビュー記念 SECRET LIVE「春めく花葬」
3/24(金)東京・渋谷区某所(詳細はチケット購入者にのみご案内)
開場18:00 / 開演19:00(終演20:30予定)