舞台を中心に活躍する俳優・宅間孝行が手掛ける新プロジェクト「タクラボ」の幕が2023年5月9⽇(⽕)より上がろうとしている。彼がこれまで作り上げてきた作品とはまた一味違う、まさに“実験”的な新しい取り組みに挑戦する中で、レコチョクは、その記念すべき初実験をさらに盛り上げるべく「レコチョクチケット」を提供する。そこで今回、レコチョクでは稽古場に直撃し、宅間孝行にインタビュー。本作に込める想いや企画に至った背景、ファンの方へ伝えたいメッセージなど、様々な話を聞いた。撮りおろし写真と合わせて、ぜひ最後までチェックしてほしい。

 

 

それぞれがオリジナルで、それこそ代わりがきかないものなので、楽しんでもらえるんじゃないかなって思っています

 

──宅間孝行さんの新プロジェクト「タクラボ」による第一弾公演『神様お願い』が、5月に東京と大阪で上演されます。まず、この「タクラボ」を始めようと思われたきっかけを教えてください。

 

もともと僕は小さい舞台でお芝居をしていたんですが、ありがたいことに最近はけっこう大きな舞台でやらせてもらっているんです。僕が芝居を作る時に、みんなには「舞台の上で生きてください」とか「板の上で生々しく、ちゃんと生きてください」みたいなことを言うんです。もちろん、それぞれの空間の中でそういうことを突き詰めているつもりではありますが、小屋の大きさに比例して、いろいろなことが変わっていった気がしていて。それで、昔やっていた頃のような細かい芝居というものを久々にやってみたいなと思ったんです。お客さんとの距離感も全然違いますしね。音楽で言うと、ずっとホールツアーをやっていると、たまにライブハウスでやりたくなる、みたいなことでしょうか(笑)。大きなところは大きなところの素晴らしさがいっぱいあるんですけど、小さいところならではのことをやりたくて、もうそろそろ、ご時世的にもやっても大丈夫かな?ということで企画しました。

 

──“ラボ”とは研究所・実験室といった意味ですが、この「タクラボ」で宅間さんが実験しようとされていることは、どんなことですか?

 

毎年やっている「タクフェス」という演劇プロジェクトもやっていて、そこにお客さんが来てくださっているので、そのラインから大きく逸脱することはしづらいと思っているんです。でも、その中でいろいろと試行錯誤して、普段とはちょっと違った形のものや、実験的な試みができないかなと思っています。とは言いつつ、所詮同じ人間が作ってますから(笑)、見ている人の印象がどれくらい変わるかはわからないですけど、小劇場ならではのことをやってみたいなと思っています。僕が今まで作ってきたものって、けっこう王道ポップスみたいなところがありまして、そこからちょっとハードコアな方に寄ってみようかなと(笑)。…ポップス好きな人は、ハードコアは見に来ないですかね?

 

──どうでしょう(笑)。好きな人にとっては、新しい一面が見れた!というトキメキもあると思います。

 

本当はこんなやつだったんだ!?って、バレちゃうかもしれないですけど(笑)。

 

──ということは、「タクラボ」では宅間さんの本当の姿が見られると。

 

テーマに関しては、そういうところがあるかもしれないです。芝居のスタイルは決してそうじゃないんですけど。僕は物語のドラマ性をすごく大事にした作品作りをしていたので、ドラマのない会話劇というものをあまりやってこなかったんです。だけど今回、いわゆる会話劇に挑戦してみたいというところがあって。世間的にはそんなに実験じゃないかもしれないですけど、僕の中ではちょっと実験的に扱っている、という感じです。

 

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──『神様お願い』は、ストーリーや宅間さんのコメントを拝見すると、宗教をテーマにした、かなり切り込んだ内容になっているなと思ったのですが、今回のテーマに至った背景を教えてください。

 

これは去年、安倍元首相の銃撃事件があったことがきっかけです。元総理大臣が選挙の応援演説の間に、手製の銃で銃撃されて亡くなった。蓋を開けてみたら、旧統一教会に対する恨みだと言う。プロットにするとシンプルな2時間ドラマのようなことが本当に起きているんだけれど、そこから知らなかったことが次から次へと出てきて、かなりの衝撃を持って受け止めたというか。しかもコロナ禍っていう、100年に一度みたいな時期に、ですよ。そんな有事な事件が起こったにも関わらず、もう国民の関心や、みんなが最初に抱いた違和感、怒りみたいなものが収束していっている感じも怖いなと思っていて。また20年後に同じことが起きた時に、放置してきた責任みたいなことがあるとするなら、ジャーナリズムはどう事実を報道していくかっていうところだと思うんですけど、僕らは作品を書くことでメッセージや記憶に喚起させることができると思うので、そういうものを作ってみたいなと思ったんです。そろそろ僕らが、ちゃんとそういうことをする出番なのかなっていう感じですかね。

 

──Instagramを拝見すると、宗教問題に詳しいジャーナリストの鈴木エイトさんも稽古場にいらっしゃったと。

 

そうなんですよ。みんなでご飯を食べながら、いろいろとお話を伺いました。この問題って、単に新興宗教が悪いだとかカルトだとかっていうことより、今現在それによって苦しんでいる人たちがいるっていうことが一番大きな問題だと思っているんですよ。僕たちがこのテーマを取り上げて上演した結果、悪戯にそれを取り上げているような形になってしまったり、僕らがその人たちを追い込んでいったり、その人たちが傷ついてしまうようなことがあったりしたら嫌だなと思っていて。エイトさんからいろんな側面からのお話を伺いました。

 

──確かにそれは大切なプロセスですね。今作で阿部力さんとハマカーン浜谷さんを起用されたのは、どういう想いからですか?

 

トントン(阿部)と健司(浜谷)とは今までの付き合いの中で、こういうちょっと変わったこともやってみたいというのがあって。小劇場なんで、ギャラとかがほんのりと(笑)しているところもあるので、ある意味情熱とかそういうところで乗り切っていくみたいなところが過分にありますが、2人はそこに面白がって参加してくれました。残りのメンバーは、年末にワークショップオーディションをやって、そこで何人か選びました。

 

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──そのワークショップオーディションでは、どんなことをされたのですか?

 

7人芝居の40分尺ぐらいの台本を事前に送って、1日目に面接をしてチーム分けをして、最終日の5日目に発表をするという。その中で、僕の方法論や「お芝居に必要なことはこういうことなんじゃないか」っていうようなことを伝えながら、ワークショップでの経過と、最後の結果とを合わせてオーディションしました。短期間で様々なことをインプットしつつ、やり遂げるというのはすごく大変なんですけど、みんな頑張ってやってくれるんですよ。わかりやすく“合格したい”というゴールがあると、ものすごいモチベーションが生まれて、たった3日だけど、すごい一生懸命練習するんです。もちろん未熟なところや、たった3日なので粗いところもいっぱいあるんですけど、それぞれみんな努力してくる。その中でも一生懸命頑張った人たちは、これからも頑張れる人たちだと思って選んだんですけど、見ていると、全員何とかしてあげたいと思うぐらい感動します。

 

──今はまさに稽古されている最中だと思いますが、現段階で稽古場やチームの雰囲気はいかがですか?

 

そうですね〜…。オーディションの時は熱量がすごくて、こっちはあの熱量を見て感動して採用しているんですけど、稽古となるとまだ先があると思っているのか、ちょっとゆるいんですよね(笑)。オーディションの3日間はすごいきつかったと思うけど、稽古は一カ月以上続くし、なんなら公演を入れたら3カ月続くよ?って伝えていたんですが…(笑)。まあ、一カ月後が本番なんで、今はいろいろと試行錯誤しているところもあると思うし、頑張ってますよ(笑)。

 

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──宅間さんにとってチャレンジの多い今作ですが、改めて『神様お願い』の見どころを教えてください。

 

一般的に日本人って、宗教というものに疎かったり、知らないことだからちょっと怖いと思っていたりして、ちょっと遠ざけようとしたり、見ないふりしたりするんですけど、そんなことをする必要はないんじゃないかなと思っていて。

 

──毎年初詣には行ったりしますしね。

 

そうそう。自分は宗教に関係ないとか言いながら、神様を根源的に必要としていたりして、だからこそそれを悪用する人たちもいて。そう言いながら僕も知らないことが多かったから、今回たくさん調べました。今回、宗教側の人たちの視点で書いているので、この問題に関していろいろと議論をしようと思っているんです。先程、会話劇というお話をしましたが、ちょっとお客さんも巻き込みたいなと思っていて。せっかくなので、みんなにもいろいろと感じてほしいんですよ。“なるほど”と思ったり、“いやいや、それは違うんじゃねえの?”って思ったり。傍観者じゃなくて、もっと積極的に「朝まで生テレビ!」をスタジオで観覧しているような感じになったらいいなと。

 

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──それは楽しそうですね。今回“レコチョクチケット”を採用されています。NFTで管理されていて、チケット券面のQRコードを読み取ると、キャストの画像に切り替わるという企画もあるとのことですが、いわゆる電子チケットだけではない、このチケットを導入されたのはなぜですか?

 

今までの僕の公演は、チケット予約をしてコンビニで発券するっていうシステムだったんですよ。だけど「なんでペーパーレスで行けないの?今時コンサートのチケットもそうなのに」と知人に言われたこともあって、「なるほど」と。だから今回、みんながペーパーレスで買って、そのまま来られるシステムができないかなと思って一生懸命考えて導入したんですが…不評だったんですよ(笑)。

 

──不評でしたか(笑)。

 

そんなに分かりにくくないと思うんだけど、NFTっていう新しい言葉を使っちゃったから、若干ややこしいとか、新しいもので難しい、というイメージになっちゃったのかなと。こちらとしては今までのシステムをちょっと変えて、そこに付加価値があった方が面白いじゃないかと思っていたんですけど。ネットで買い物をする時も登録したりするんだから、それと同じだと思ってもらえれば手軽で簡単ですよ。単なるチケットじゃなくて、チケットの色と役者の顔がそれぞれチケットによって違うみたいな、それぞれがオリジナルで、それこそ代わりがきかないものなので、楽しんでもらえるんじゃないかなって思っています。

 

──毎日来場者4名様にプレゼントが当たるという企画もあるんですよね。

 

上演後に“今日はこの画像が出た人が当選する”っていうシステムです。それが一致する人が毎回4名出るっていう。…ただ、ちょっと最初から気合入りすぎじゃないかなって思ったりもしました(笑)。これを一回やっちゃったら、今度は逆に「コンビニに発券しに行かなきゃいけないの?」みたいになって…もう戻れなくなるよね(笑)。

 

──継続していくことで、デジタルのチケットがアルバムのように溜まっていくと、また楽しみも増えると思います。それではまだチケット購入に戸惑っている方や、購入を迷われている方に向けてメッセージをいただけますか?

 

お芝居というと真面目だとか意識が高いとか、難しいという印象を持っている人もいると思うんですよ。昔、知り合いに「タキシードとか着て行かなくていいの?」って聞かれたことがあるんですけど(笑)、普通にライブハウスにライブを見に行くような感じで新しい体験をしに来てもらえたらいいなと思います。NFT技術を活用したチケットから始まって、見に来てくれた人たちが「いいアミューズメント・エンタテインメントだったね」と思ってもらえるような試みとしてのお芝居なので、見終わった後のお酒がめっちゃ美味しいと思うんですよ。作品もそうですし、それに付随する企画も含めて、みんなで“あれはどうだ”“これはどうだ”と語り合えると思うので、まずは遊びにいらしていただきたいなと思います。

 

──それでは、すでに購入してくださっている方へもメッセージをお願いいたします。

 

写真撮影OKだったり、いろいろと企画をしています。ちょっと余裕をもって、20分前ぐらいに席に着いていただけますと、その辺りからグズグズと始まりますので(笑)、プレイベントから積極的に楽しんでいただければ嬉しいです。

 

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文:大窪由香

写真:松永光希

 

▼タクラボ 第一弾公演『神様お願い』チケット購入はこちらから

https://takufes.murket.jp/

※販売終了日時は各公演前日23:59までの予定です。

■チケット料⾦:

・VIP席:6500円(税込)

・⼀般席:5500円(税込)

 

※本チケットは数量限定の先着販売となります。購入に際し、「TAKUFES ONLINE SHOP」会員登録が必須となります。

※本チケットはガラケーでは購入が出来ません。

※その他、詳細は購入前に「TAKUFES ONLINE SHOP」をご確認ください

※ チケットを購入した方、また友人・家族の分など一緒に購入し同行者の端末でもチケットを表示したい、という方へ向けて、宅間さんがチケットの表示方法・分配方法を解説する動画を公開!

■チケット利用方法 特設ページ https://takufes.murket.jp/special/about_nftticket

 

 

▼タクラボ 第一弾公演『神様お願い』公演詳細

■公演タイトル: 舞台『神様お願い』

■作・演出:宅間孝⾏

■出演者:阿部力 浜谷健司(ハマカーン) 宅間孝行/井上新渚 守屋慎之介 東別府夢 鎌田優花 森未来 渡口和志

■公演⽇時・会場:

・東京公演  2023年5⽉ 9⽇(⽕)〜5⽉14⽇(⽇)7回公演予定

 ⾚坂RED/THEATER  http://www.red-theater.net/

・⼤阪公演  2023年5⽉16⽇(⽕)〜5⽉21⽇(⽇)7回公演予定

 ABCホール https://www.asahi.co.jp/abchall/

■スタッフ:

照明:⽇⾼勝彦、⼭⽥真輔 / 美術:向井登⼦ / ⾳響:野中明、松⽊優佳/

⾳楽:コトブキミュージックラボ/舞台監督:仲⾥良、⾼橋秀彰

票券: レコチョク / 制作:上畑みさと、三村楽 / 製作 :タクラボ

■STORY:富⼠⼭の麓に広がる避暑地にひっそり佇む癒しの空間。 そこに誘われてやってくる⼈々と⼿厚く出迎える⼈たち。⼼地よい空間の中で、やってきた⼈たちは癒やされていく。やがて会話は、少⼦化や若者の貧困、政治の腐敗や戦争にも及んでいく。熱く交わされる想いに⼈々は次第に熱に浮かされていく…。

そう、そこは新興宗教「みじんの家」の教団施設だった!!

宗教とは?悟りとは?洗脳とは?カルトとは?そして⼈間の幸せとは?タクラボ第⼀弾が切り込むのは禁断の宗教の世界!TABOO溢れる問題作!?

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