緊急事態宣言の中、2月に初のワンマンライブ「Do The Right Thing」を成功させた文化系ヒップホップユニットO’CHAWANZ(オチャワンズ)が同タイトルの3rdアルバム『Do The Right Thing』を4月6日(火)にデジタルリリースする(CDはタワーレコード一部店舗限定販売)。アイドルという枠からはみ出し、ポップさを残しながらも、さらにヒップホップへの色を濃くし、ネクストステージへと踏み入れたこの作品完成とともに、りるはかせが3月末での卒業を発表。ターニングポイントとなる本作のリリースを前に、メンバー3人のアルバムへの想いやファンへ向けたメッセージを聞いた。3人がセレクトした、COOLでカッコいい日本語ヒップホップのオリジナルプレイリストも公開しているので、最後までチェックしてほしい。

 

 

今回のアルバムは今までにないくらいかっこいいO’CHAWANZを見せているかなと思います

 

 

――はじめに、O’CHAWANZの皆さんそれぞれで他己紹介をしていただけますか。

 

しゅがーしゅらら:りるはかせさんは、若人です。希望の星です。いちこにこさんは、一番幼そうな見た目ですが大人です。希望の星です。         

 

いちこにこ:ららちゃんは、一度聴いたら忘れない声を持つ、とてもかわいいリーダーです。見た感じはふわふわしてるように見えるけど、決断力があって、頭の回転が速いので、困った時に頼りたくなる存在です。はかせちゃんは、一緒にO’CHAWANZに入った同期のような存在です。DJでライブを盛り上げてくれるうえに、とてもかっこいいラップをします。最近のO’CHAWANZの曲は、はかせちゃんが作ってくれるのも多く、様々な側面を持った「技術」の人だと思います。

 

りるはかせ:ららさんは声が高く特徴的です。アニメが好きで、何かにハマってしまうとずっとそれをオススメしたりグッズを身につけたりツイートのネタにしたりします。ジブリ映画のような子ども時代の不思議体験話をよくしてくれます。

いちこさんは子どものような見た目でお酒をよく飲みます。今年の目標は休肝日を作ることだそうです。しっかり者と見られていますが、意外とおっちょこちょいだと思います。お笑いが好きで、いろいろなバラエティ番組の話をしてくれます。

 

 

Mid Night / O’CHAWANZ

 

 

――そんな皆さんの「意外と●●なんです」という部分も教えていただけますか。

 

しゅがーしゅらら:意外じゃないかもしれないけど、はかせちゃんは結構リアクションが大きい時がありますね。前に番組の企画で好物のタピオカが出た時はめちゃくちゃはしゃいでいました!いちこちゃんは…ここでは言えません(笑)。

 

いちこにこ:意外かはわかりませんが、私以外の2人は辛いものが苦手です。私は辛いものが好きなのですがみんなでご飯行く時は少し悩みます。

 

りるはかせ:ららさんは意外としょっぱいものが好きです(笑)。エレガント担当であることと彼女の雰囲気から、オフの日はアフターヌーンティーを楽しんでいそうに見えますが、春巻が好きだったりおせんべいをおいしそうに食べたりと、意外とイメージと違うものをよく食べています。もちろんクッキーやマカロンもお好きです。いちこさんはおっちょこちょいですね。滅多に遅刻しなかったりお料理が上手だったりとしっかりしていそうですが、どこか抜けているところがあります。

 

――ありがとうございます。グループ名の「O’CHAWANZ」は、どのようにして名付けられたのでしょうか。

 

しゅがーしゅらら:よく聞いて頂く質問なのですが、誰も知らないんです(笑)。私が昔所属していたレーベルの方が決めたグループ名なので、現プロデューサーも由来を知りません。確かカフェのテラス席で唐突に「グループ名、O’CHAWANZとかどう?」って言われたので思い付きだと思います!私はとても気に入っています!

 

――印象に残る名前ですよね。三人の音楽ルーツはヒップホップなんですか?

 

しゅがーしゅらら:私はこの活動を始めるまでアニソンしか聴いたことがなかったです。音楽にそこまで興味が無くて、好きな声優さんが歌ってるから声目当てで聴いている、といった感じでした。ヒップホップを自ら聴いてみようと思ったのはO’CHAWANZに入って作詞に携わるようになってからです。

 

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いちこにこ:私は幼少期にバイオリンを習っていて、小さい頃から音楽に触れる機会が多かったです。楽器を弾くことや歌を歌うのが好きで、O’CHAWANZに入ってから作詞などをする中で、それがメロディやサビを作る時に活かされていると感じることが多いです。

 

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りるはかせ:中学・高校で軽音楽部に所属していたのでJ-popやロックは聴いていましたが、ヒップホップには全く触れてきませんでした。ヒップホップやラップを聴くようになったのは私もO’CHAWANZに入ってからで、自分たちのやろうとしている音楽を理解しようとしたり、作詞をするにあたっての参考にするために、勉強としてよく聴くようになりました。小学生のときにピアノを習っていたので、西洋のクラシック曲も聴いていました。あとはアニソンやゲームのサウンドトラックなどです。

 

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――皆さんはアイドル系ヒップホップユニットと紹介されることもありますが、アイドルを目指していらっしゃったこともあるのでしょうか?

 

しゅがーしゅらら:ちょっとアイドル感が足りないかもしれませんが、今も一応アイドルだと思ってます!(笑)自分で作曲して自分でアルバムのコンセプトを決めて…と自ら発信しているのではなく、あくまでもプロデューサーから曲やテーマを与えられて作詞に挑戦しているので、そういうところもアイドルなんじゃないかなと思っています。

 

 

After Five / O’CHAWANZ

 

 

――皆さん、普段からヒップホップの楽曲を聴かれているのでしょうか?好きなラップアーティストの方がいらっしゃったら教えてください。

 

しゅがーしゅらら:O’CHAWANZ結成当初は、ヒップホップに興味はなくて、むしろ少し苦手意識があったんですが、リリックを書くようになってから自分の引き出しの少なさに焦って、ちゃんとヒップホップに向き合ってみないと良いものは作れないなと痛感して積極的に聴くようにしました。その時初めて面白いと思って聴けたのがPUNPEEさんの『MODERN TIMES』というアルバムです。それからPUNPEEさん自身にもハマってしまい、一番尊敬しているラッパーです。

 

いちこにこ:普段は気になったらとりあえず聴いてみる、という感じで聴いています。最近はよく環ROYさんの曲を聴いています。テレビ番組テレビ東京「ゴッドタン」のエンディングテーマになっていたAFRO PARKERさんも気になって、いろいろ聴いています。

 

りるはかせ:今はよくヒップホップの曲も聴くようにしています。私はCreepy NutsさんとKID FRESINOさんとSUSHIBOYSさんが好きです。Creepy Nutsさんのラジオはお二人の話が面白いだけでなくヒップホップの勉強にもなるので聴いています。KID FRESINOさんはトラックがおしゃれなのと、到底私では持ちえないようなリズム感をお持ちなので、聴いていて楽しいです。SUSHIBOYSさんは曲のテーマがいつも面白いので聴きたくなります。あと最近は同じ女性グループということでZoomgalsさんにも注目しています。

 

――ヒップホップ以外ではどのような音楽を聴かれていますか?

 

しゅがーしゅらら:やっぱりアニメ好きなので、アニソンや声優さんの曲はよく聴きます。あと最近は妹がリビングでずっとBTSを流してるので耳にします。

 

いちこにこ:普段はジャンル問わずいろんな曲を聴きます。車通勤なのでラジオから流れてきて良いな、と思ったものを後から調べて聴いてみたりすることも多いです。

 

――活動についてお話を伺いたいのですが、昨年、ニューアルバム『Mellow Madness』をファンの皆さんと一緒に作り上げるクラウドファンディングプロジェクトを成功されましたね。きっかけを教えていただけますか?

 

りるはかせ:きっかけは話題作りだったと思います。もっと多くの方にO’CHAWANZを知っていただくためにクラウドファンディングを始め、クラファンをしていること自体を広めるために替え歌でラップを歌うなど、とにかく話題になればという思いでした。いざやってみると最初は目標金額に到達するかどうか、という感じでしたが、最終的にはその2倍以上のお金が集まり311人の方々に支援していただけて、見えていないファンの人たちがこんなにいたのかと、驚きと嬉しさでいっぱいでした。

 

しゅがーしゅらら:ライブしかしていないと、ライブに来てくれるお客さんだけが全てのような気がして、実際にO’CHAWANZを応援してくれる人って今どれだけいるんだろう?という疑問と興味があったんです。実際にやってみて、自分が思っていたより応援して下さる方がいっぱいいて、続けてきてよかったという喜びと、手を差し伸べて協力してくれる皆さんの存在に感謝で胸がいっぱいでした。心の底から挑戦してみて良かったと思いました。

 

いちこにこ:私も、ここまで期待してくださる方が多かったことに驚きました。アルバムを素晴らしいものにしたいとモチベーションが高まりました。成功したときは本当に嬉しかったですし、感謝の気持ちが強かったですね。

 

 

Mellow Madness 1″ Night City / O’CHAWANZ

 

 

――緊急事態宣言の中、今年の2月12日には初のワンマンライブ「Do The Right Thing」を実施されましたが、久々のライブで感じたことなどがありましたら教えてください。

 

いちこにこ:ライブ自体も久々だったので、3,4曲目くらいまではずっと緊張して感覚を取り戻すのに時間がかかった気がします。でもライブが進むにつれて楽しさの方が大きくなって、とにかく最後まで楽しんでいました。

 

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しゅがーしゅらら:いつも来てくれる人がちゃんと来てくれていたのと、初めて見る人も大勢いて、この人達をこれからもっと楽しませていけたら私も楽しいなと思いました。

 

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