「夢は“Mステ・武道館・ドームツアー”」―そう掲げた彼の物語はストリートライブから始まった。彼を応援する海貴族(かいきぞく)のサポートもあり、夢への階段を着実に上り続けているアーティスト・CAIKI。自信に満ち溢れた姿と、客観的に自分のことを見つめ、今やるべきことに向き合い続けるストイックさが持ち前の彼だが、何より共感性の高い歌詞と持ち前の歌声から、背中を押してもらった人も数多くいることであろう。1月15日(土)にリリースした「わがまま」はTikTokを中心に話題になるなど、着実に目標に近づいている彼が8月15日(月)にZepp Hanedaでワンマンライブを実施する。それまでの軌跡を残すために様々な企画を行っているCAIKIだが、今回はワンマンライブに込める想いを中心としながら、彼の今に迫るインタビューをさせてもらった。是非、最後まで読んで彼の想いを感じてほしい。

 

 

ぜひ一緒に歩いてもらえたら嬉しいです

 

──カウントダウンライブで新年を飾って、1月3日(月・祝)・4日(火)には福岡でストリートライブを行なうなど、2022年始まって早々精力的に活動されていますよね。やはりCAIKIさんにとって2022年は勝負の年ですか?

 

勝負の年ですね。2020年にTikTokでオリジナル曲の「あゆみ」が話題になって、それをどう広げていくか、さらにはその「あゆみ」を超える曲を出せるかどうか、というところで2021年も勝負の年ではあったんです。ライブに来ていただけるお客さんの数は増やしていくことができて、“Mステ・武道館・ドームツアー”という僕の夢の中の、武道館とドームには少しずつだけど近づけたのかな、というのはあるんですけど、曲の知名度や再生数などという面では「あゆみ」を超えられなかったんです。2022年はZepp Haneda公演も決まったし、2021年を超える勢いで頑張っていきたいと思っています。

 

──1月15日(土)には「わがまま」を配信リリースされました。この曲もすでにTikTokを中心に話題を集めていますね。

 

去年、「あゆみ」を超えたいっていう想いで1週間に1曲作ってTikTokにあげていくという活動をしていて、この「わがまま」もその中で書いた曲です。その時はTikTokの再生数もいいね数も「あゆみ」を超えられなかったんですけど、ある程度はバズったんですよ。

 

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──この「わがまま」に込めた想いを教えてください。

 

書いた頃は全国を回っていたので月の半分も東京にいなくて、その東京にいる間は打ち合わせをして曲を書いてレコーディングをしてと、すごいスケジュールで動いていたんですよ。その時に、「これって自分のためにやっていることだからやれているんだな」っていうことをすごく感じて。同じように忙しくて、その仕事が自分のためなのか何のためなのかわからなくなっている人がけっこういるんじゃないかなと思ったんです。忙しければ忙しいほどわからなくなってくるんだろうなっていうことを感じて、この曲を書きました。その人がやっている仕事は絶対に自分のための何かになっているはずで、そういう人たちが家に帰って僕の音楽を聴いたり、僕のライブに来たりしている時間だけは、自分のためだけに生きていいんじゃない?っていう想いで書いたのが「わがまま」です。

 

──なるほど、そういうことだったんですね。最初に聴いた時は男女間での“君”と“僕”なのかと思ったので、“僕は君が幸せなら それだけでいいから”という“僕”の幸せは誰が願ってくれるのだろう?と考えたりしました。

 

そういうコメントはTikTokでもいただきました(笑)。その時にも返したりしていたんですけど、“君は君の為に生きていいんだよ”っていうのも、“君にとって、僕を大切にすることが君の為になるなら、それを大切にしてほしい”っていう想いまで込めています(笑)。“大切な人”を大切にしたいんだったら、“大切な人の大切な人”まで大切にしたいので、自分のことも大切にしないとなっていうことなんですけど。…こんなふうに話をしないと、なかなか伝わりにくいですよね(笑)。

 

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──聴き進めていくと2番のすぐ後に、“君”がくれた優しさに“僕”は救われたんだ、という、“君”のことが大切な理由がちゃんとありますよね。それを聴いた時に、CAIKIさん自身、一人で上京して活動を始めてから、誰かに救われるような経験をたくさんされてきたんだろうなと思ったんです。

 

まったくその通りですね。僕が東京に出てきて、今までやってこれたのは、本当にファンの人たちのおかげでしかないんです。だから、そういった人たちに向けて書いた曲なんです。

 

──そういう素敵な関係性から生まれた曲ですが、タイトルの「わがまま」はネガティブな印象が強い言葉ですよね。なぜ「わがまま」をタイトルにされたのですか?

 

今おっしゃられた通り「わがまま」っていう言葉自体が良い印象ではないんですけど、僕は「それってそんなにネガティブな言葉か?」って思ってもいるんですよ。もちろん、いい“わがまま”もあれば、悪い“わがまま”もあると思うんですけど、僕がタイトルにつけた“わがまま”は、周りの人の意見がどうなのかということではなくて、自分自身がどうしたいのかっていうことを一番に考えてほしい、っていう意味での“わがまま”なんですね。

 

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──“我儘”の字のごとく、“我の思う通りに”と。

 

そうです。僕だって音楽を始めたこと自体が“わがまま”なんですよ。両親に大学に行かせてもらったけど、音楽をしたいからって辞めて、実家から出たこともないのにそのまま東京に行く。それってすごい“わがまま”じゃないですか。僕が「音楽を聴いてくれ」「応援してくれ」って言っているのも、“Mステ・武道館・ドーム”っていう自分の夢を叶えるためなので、それも僕の“わがまま”だし。だけど、僕がその“わがまま”をしたことによって、CAIKIというアーティストが生まれて、そのCAIKIっていうアーティストに救われている人が少しはいるかもしれない。そして、その事実が僕自身の救いにもなっている。だから、自分が関わっている人たちに対して“わがまま”になったら、迷惑をかけることもあるかもしれないけど、“それであなたが幸せだったら僕も幸せだよ”っていう思いを込めて、たまには“わがまま”になっていいんじゃない?って言ってるんです。…やっぱりちょっと難しいですね(笑)。

 

──いえ、とても伝わりました。この「わがまま」もそうですし、CAIKIさんのこれまでの曲も、そうやって誰かの心にいつも寄り添ってくれているなと思うのですが、その原動力はどこからくるのでしょうか?

 

やっぱり自分のためではありますね。“Mステ・武道館・ドーム”という夢を叶えたいという想いが大元にはあって、その目標を達成するためにはたくさんの人と一緒に到達しないとダメだという想いがあって。音楽をやっていて、「僕って天才じゃないんだな」と思うんですよ。僕は今25歳なんですけど、周りの人気のあるアーティストを見ると、僕より若い人たちでも、曲を出すたびにバズって知名度を上げている人はたくさんいて、やっぱり歌詞を読んでいてもこの表現の仕方がすごいな、とかって思うんです。僕にはそんなこと思いつかないし、たくさん泥臭い道を歩いてきたので、そんな自分ができることってなんなんだろうな?ってよく考えるんです。そうした時に、他のアーティストたちと比べて、たぶん僕が一番ファンと一緒に歩いてきたんじゃないかなって感じるんですよ。路上ライブだったり、ライブハウスだったり、その一つ一つの目標をファンの海貴族たちと一緒に達成してきたんです。その上で、僕にできることを考えたら、そうやって応援してくれている人を肯定することなんじゃないかなと思うんですね。それが僕の一番の原動力なのかもしれない。だからこそ、また一緒に一つ一つ超えていきたいなという想いがあります。

 

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──以前のインタビューを読むと、CAIKIさんは自信に満ちている印象があったんですが、今お話を伺っているとその印象が変わってきました。近年の活動を通して、CAIKIさん自身変化しているところはありますか?

 

変わってはいますね。自信は変わらずにめちゃくちゃありますよ(笑)。ただ、さっき言ったように、僕は音楽を作る天才ではないなと。もともと僕は武道館に行くことを目指して音楽をやっていたんですけど、目標が大きくなると1人じゃ無理だなっていうことが分かってきたんです。「あゆみ」も応援してくれる人を肯定したいっていう曲なんですけど、それをさらに深掘りしたのが「わがまま」という曲なんですね。“応援してくれるあなたのことをもっと肯定したい”っていう想いを、もっと現実的に見たり考えたりすることができ始めたのかなと思います。先程の原動力についての話で、最初に“自分のため”と言いましたが、少しずつ自分だけのためじゃなくなってきたなっていうのはありますね。

 

──CAIKIさんはご自身の声については、どんなふうに思っていますか?一聴してCAIKIさんの声だとわかる声をされているなと思いますが。

 

それは嬉しいですね。自分の声、めっちゃ好きですよ(笑)。今はハスキーなんですけど、もともとはハスキーじゃなかったんです。たぶん、中学、高校、大学とソフトテニスをやっていて、高校が強豪校で、大学もその推薦で入ったんですけど、強豪校の部活ってめっちゃ声を出すんですよ。で、たぶんその時に大声を出しすぎて、こうなっちゃったんだと思います。でも、確かに似ている声の人がほとんどいないので、良かったなと思います。

 

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──そして、まだ少し先ではありますが、8月15日(月)に東京・Zepp Hanedaでワンマンライブを開催されます。この公演にかける想いを聞かせてください。

 

僕が音楽を始めたい、ソロシンガーになりたいと思ったきっかけが、Zepp Fukuokaで清水翔太さんのライブを観たことだったんです。その清水翔太さんが今年Zepp Hanedaでライブをやるんですよ。その同じステージで僕もライブをやる。夢に向かうためにも、絶対に達成しないといけないライブハウスの1つだと思っています。今までの3、4倍のキャパシティなので、正直めちゃくちゃ厳しい数字だと思うんですよ。だけど、その分すごくゾクゾクするし、達成した時はやばいんだろうなっていう想いがある。僕が今まで当たり前のように観てきたアーティストの人たちに並ぶための、その世界に入るためのライブなので、絶対に達成したいと思っています。

 

──達成に向けて様々な試みがされていますよね。「WIZY」(https://wizy.jp/project/614/)でも本ライブに向けたアイテムが発売されています。

 

グッズなどに関しては随時更新されていくんですけど、現在WIZYで出しているのは「Zepp Hanedaワンマン応援スペシャルチケットプラン」。金額は2万円で、今までのライブチケットでいうとありえない金額なんですけど、その中にいろんな特典が入っています。中でも僕的にやばいなと思っているのが、一緒にステージ上で写真が撮れるという特典で。

 

──ステージに立つ経験って、なかなかできないですからね。

 

そうなんですよ。海貴族と一緒にZepp Hanedaを達成して、そのZeppのステージで、一緒にこのステージを掴んだんだよ、っていう気持ちを分け合いたいですね。Zeppのステージに海貴族と一緒に上がれるっていうことに、僕自身もすごいワクワクするし、あなたと一緒にここまできたんだよっていうことを伝えられる場所になるかなと思って。で、一緒に写真を撮る前に、1曲、ライブ本編では歌わない曲を歌うんですけど、その曲はもう決めていて、そこでも想いをたくさん伝えられるんじゃないかなと思っています。なので、ぜひゲットしてほしいなと思います。

 

──そしてもう一つ、「murket」という新しいプラットフォームを活用したCAIKIさんのデジタルショップがオープンしましたよね。(https://caiki.murket.jp/こちらでは、CAIKIさんが上京してから2021年までの活動の軌跡を見ることたできる写真やライブ動画を収録したNFT「Zeppへの道を一緒に歩もう。」の販売が始まっています。

 

東京に出てきて4年半ぐらいになるんですけど、それまで僕はどういう活動をしてきて、どういう人だったのか、みたいなものが分かるように、これまでの活動の未公開写真や想いを全部詰め込んだ、ここでしか見られないNFTになっています。

今CAIKIを知ってくれている人たちは、「曲を出せばある程度ランクインするようになってきたし、TikTokでは公式マークがついていて、もうすぐフォロワー数が5万人になるので、ある程度すごい人なんだ」と言ってくれるんですけど、上京して路上ライブを始めた頃は0人から始めたし、お金がなくて白米しか食べられない時期もあったんで、NFTの中の写真はほとんど痩せこけているんですよ。今はめちゃくちゃ太ったんですけどね(笑)。だから、一気に増えたわけじゃなくて……体重のことじゃないですよ(笑)、1人1人と出会って、一つずつ頑張ってきたから今があるんだよっていうことを詰め込みたかったし、知ってもらいたくて。そういう想いを写真一枚一枚に対して書いてあるので、それを読んでもらえたら、CAIKIを見る目が少し変わるんじゃないかなと思います。「私も僕も、もう少し頑張れるかな」と思ってもらえるような、僕自身の足跡ではあるけれど、それを読んだり見たりしてくれた人たちにとっても道標になったらいいなって思うので、ぜひ買ってほしいなと思います。

 

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──こちらは購入すると、随時コンテンツが更新されていくそうですね。

 

そうです。Zepp Hanedaまで写真が増えていったり、動画が増えていったりします。あと、NFT購入者限定のイベントみたいなものを考えたりもしています。あと、1対1のビデオ通話も考えています。このNFTを見てどう思った?とか、何か質問ある?とか、そういうやり取りができればいいなと思っています。

 

──Zepp Hanedaに向けて準備を進められていると思いますが、セットリストももう考えているんですか?

 

はい、考えつつあります。ただ、それまでに毎月新曲を出していくっていうのがあるので、それもセットリストに加わってくるとは思うんですけど。ある程度の形はできてきていますね。

 

──毎月曲を出すって大変ですよね。CAIKIさんは制作には時間がかかるタイプですか?

 

メロディはけっこう、すっと出てきます。でも、1曲リリースするのに対して大体3曲ぐらい書くので、結果、月に3、4曲書いていかなきゃいけないんですよ。なかなか厳しいですよね。あと、僕は日本語があんまり得意じゃないので(笑)、歌詞を考えるのが難しいです。こういう曲が書きたい!って思ってからは結構早いんですけどね。だから、いろんな映画を見たり、ドラマを見たりしています。

 

──メロディと歌詞はどちらが先ですか?

 

僕は基本的に歌詞が先なんです。それから楽器が弾けないので、トラックを作って、そのトラックに乗せて歌詞を即興で歌うっていう感じでメロディを作っていきます。僕の曲の多くはメロディよりも歌詞を聴かせたいので、何も縛られない状態で言葉を綴りたいんですよ。だから、伝えたいことをわーって書いていることが多いです。もちろんメロディに合わせて歌詞を微調整することもありますけど。

 

──今後どんな曲が生まれてくるのか楽しみです。それでは最後にみなさんにメッセージをいただけますか。

 

海貴族のみなさま、そして初めましての方もいるかと思いますが、CAIKIと言います(笑)。こうやって取材してもらって想いを伝えられることってなかなかないし、「わがまま」についてや今までの軌跡や、NFTのこと、Zepp Hanedaについて、曲作りのことなど、いろんなことを伝えさせてもらったので、この記事を見てちょっといいなと思ったり、一緒に夢を見てみたいなと思ってくださったなら、ぜひNFTをゲットしていただけたらと思います。今までのCAIKIを全部見ていただけると思います。そして8月15日(月)のZepp Hanedaライブに会いに来ていただけたら嬉しいです。配信もありますので、遠くからでも見ていただけます。ぜひ一緒に歩いてもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします。

 

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文:大窪由香

写真:平野哲郎

 

▼CAIKIのデジタルショップはこちらから

https://caiki.murket.jp/

 

▼「CAIKI Zepp Haneda ワンマンライブ S席スペシャルプラン受付!」はこちらから

https://wizy.jp/project/614/

 

 

  • CAIKI

    CAIKI

    1996年8月18日生まれ福岡育ち 東京都在住。
    21歳の時に福岡大学を辞め「Mステ・武道館・ドームツアー」という夢を叶えるため上京。
    作詞作曲も自分でこなし、ラップからメロディーまで歌えるソロシンガー。 自信作詞作曲のオリジナル曲「あゆみ」がTikTokで話題となり音楽配信サイトにてたくさんのランクインも獲得したアーティスト。