音楽の夢を叶えるため、福岡から上京し、ストリートライブ活動を続けてきたCAIKI。数人だった観客は増え続け、2019年にはオリジナル曲「あゆみ」の『君が辛い時 泣きたい時 僕がこの歌を歌うから 僕がいるから 支えるから 上を向いて歩こう』という歌詞がTikTokで話題となり、さまざまな音楽配信サイトにランクイン。今年1月には新曲「生きる」をリリース。3月25日(木)には初のワンマンライブ開催、MAのリリースも決定。彼を応援するファン“海貴族(かいきぞく)”と一緒に夢に向かって歩きだしたCAIKIWIZYで実施するプロジェクトや楽曲への想い、ファンへのメッセージなど、話を聞いた。

 

 

第一章のスタートになる大事な節目だと思ってるので、僕の中で今回のライブに賭ける想いがすごく強いんです

 

 

――3月25日(木)開催のワンマンライブに向けて、現在WIZYで【CAIKI 1st Concert@Veats SHIBUYAを盛り上げよう!】プロジェクトを進行中ですね。

 

はい。今まで、ここまで大きな規模のホールでのワンマンライブはやったことがないんです。これまでは40人くらい集めてライブをやっていたんですけど。僕の「あゆみ」という曲がTikTokでちょっと流行って、たくさんの海貴族(ファンの呼び名)と会わせていただいたんです。僕はずっとストリートライブをやってきたんですが、路上で「この日だけ来てほしい!」と本気で想いを伝えたり、友達をたくさん呼んだら100人までは自力で集められるんじゃないかな と思うんです。でも、100人という壁を越えると、自分だけの力では難しくなっていくと思うんです。さらにその先にある「Mステ、武道館、ドームツアー」という僕の夢を叶えるには海貴族だったり、スタッフの方だったり、いろいろな方の力を借りなければ絶対に無理だと思っているんです。だから、カッコ良く言えば、今回のワンマンライブからが本当のスタートだと思っています。準備期間だった第0章を経て、ここが第一章のスタートになる大事な節目だと思ってるので、僕の中で今回のライブに賭ける想いがすごく強いんです。

 

CAIKI8

 

それと、一番伝えたいのはコロナ禍でたくさんの自殺者が出たというニュースを聞いて…。僕は「その命を音楽で救えるんじゃないか」と本気で思っているんです。自粛期間で家にいる人にも、SNSで音楽は届くから、何かを伝えることや心の拠り所を作ることができると信じているんです。今の「不要不急の外出自粛」の要請の状況下でライブを行うことにも賛否両論あると思いますけど、僕のライブに来て「明日生きよう」と思ってくれたなら、その人にとっては「不要不急ではない」と思うんです。不安もある中でチケットを買って、ライブに来てくれた方に、僕は歌で全肯定できるようなライブにしたいと思っています。

 

――「生きる」を聴かせてもらったとき、音楽は不要ではない、必要だなと改めて思いました。SNSなどでもCAIKIさんの歌や言葉に救われたというコメントが多いですね。

 

多いですね。「救われました」というコメントもたくさんいただいてます。僕はシンガー・ソングライターなので、楽曲にこういう想いを込めて、こう受け取ってほしいという気持ちもあるんですけど。受け取り方は聴く人の自由だし、どう応援するかも自由だし。だから、僕が発信した音楽を誰かが受け取ってくれた時点で、僕はアーティストとしての存在価値が初めて生まれるし。そこにコメントまでもらえると、「アーティストとして存在してて良かった」と本当に思うんです。ネットでも、「生きてて良かった」とか「死のうと思ってました」とか、コメントするのって怖いと思うんです。辛かったと思うし、自分をさらけ出して書き込みをするのってすごく勇気がいると思うんですよ。それでもコメントをしてくれたんだと思うと本当に嬉しいですね。

 

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――「あゆみ」のライブ動画は17万回近く再生されていますね。

 

2019年のハロウィンの日に「あゆみ」をTikTokに上げて、朝起きたらそれまでフォロワーが200人くらいだったのに、“5,000いいね”くらい付いてて。あまりに広がり方がすごすぎて、理解できなかったです(笑)。「どうしたらいいんだろう?」と思ったんですけど、「いまやれることをやり続ければいいんだ」と思って変わらず路上ライブを続けてました。

 

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その後、コロナの自粛期間に入って、僕自身、孤独がすごく嫌だなと思っていたので、きっとみんなもそういう気持ちだろうと思って、そんな時に「あゆみ」という楽曲に込めた想いがぴったりだったので、この曲を改めて届けたいと思って、週1でインスタライブを始めました。100人を目標にしていたけど、最初はなかなか人が集まらなかったんですけど、もう一度「あゆみ」の動画もTikTokに上げて、「この曲に何かを感じたら、インスタライブを見て下さい」って書き込んだらだんだん集まってくれるようになりました。そこで少しでも力になれたらと思って、「あゆみ」を急いでレコーディングをしてサブスクで公開したら、いろいろなチャートで上位に入ったりしてバーッと広がり始めたんです。自粛期間はストリートライブもできず、SNSでの活動しかできなかったので、TikTokライブ、インスタライブ、配信ライブを続ける中で、伝えたい想いがあって、それが広がったという感じですね。僕の力というより、僕の歌を聴いてくれている「海貴族」の子たちが拡散してくれて、たくさんの人に局を届けることができたことが素直に嬉しかったです。

 

 

CAIKI「あゆみ」(ライブ)

 

 

――自粛期間中も、曲作りは変わりなく続けていたんですか?

 

「生きる」もその期間にできた曲ですし、曲作りはしてました。僕はめちゃくちゃなポジティブ人間で。ファンが0人で路上ライブを始めた日から、「僕、ドームとか行くんで」って本気で言い続けてきたくらい、すごい自信があるんです(笑)。何を言われても気にしないし、ほとんど悩んだことも無かったんですけど、自粛期間中に人と会えなくなった時にすごくネガティブなことが起きて、初めて「生きるってキツイな」と感じたんです。そこで「今日起きるのキツいな、歌うの怖いな」って初めて思ったんですけど、その時も海貴族のみんなに救われて。みんなが「信じてるよ」ってDMをくれたり、ソーシャルを守ったライブに来てくれた子が手紙をくれたりして。そういうことがすごく力になって書いたのが「生きる」でした。それまで「僕の夢を一緒に叶えよう」っていう夢を一緒に叶えよう!叶える姿で元気付けたい、って想いだけだったんですけど、どんな人にも人には言えない悩みや弱さがあるんだろうなと思って、伝えられることが増えたことも大きかったですね。

 

 

CAIKI「生きる」official music video

 

 

――「生きる」はアーティストとして、ひとつ成長させてくれる曲にもなったんですね。CAIKIさんは21歳の時に大学を辞めて上京したそうですが、その時も自信満々だったんですか?

 

はい、自信満々でした(笑)。僕、歌うのが大好きで、歌手になるのが幼稚園からの夢だったんです。でも、小学校からは野球をやっていて、音楽は大学に入ってから趣味程度に始めたんです。でも、その頃からなぜか、自信を持ってて、「武道館、Mステ、ドームツアー。よし、行けるな」みたいな感覚があって(笑)。最初は地元の福岡の大学を卒業してから上京しようと思ってたんですけど、就活が始まるタイミングで、「音楽をやりたいのに、大学にいても意味ないな」と思って、大学を辞めて東京に出てきました。「あゆみ」は福岡にいる頃に、その頃のファン、海貴族の子たちに向けて作った曲なんですが、武道館でライブをやるという夢を叶えるためには、そこに来てくれる15,000人のファンが必要で。ここからもっとたくさんのファンの力を借りなきゃいけないから、これから出会う子たちにも寄り添える曲を作りたいと思って作った曲だったんです。「あゆみ」はいつもライブの最後に歌っていて、東京に来てからも大事に歌ってきました。ライブを初めて見た人が「あの曲いいね」って言ってくれるのが、いつも「あゆみ」だったんです。

 

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――CAIKIさんの曲は届ける相手が明確に見えてるから、聴く人が「私に歌ってくれてる」と思うだろうし。ライブや路上で歌う時も目の前の“あなた”に向けて必死に届け続けたから、動画を通してでも伝わる曲に成長したんでしょうね。

 

ありがとうございます。「あゆみ」で一番拡散された動画って、ラスサビまで海貴族のみんなと一緒に歌ってるライブの動画なんです。MVよりもライブ映像がバズったということは、自分の曲がバズったんじゃなくて、海貴族と育ててきた「あゆみ」がバズったんだと思ってるんです。だから、「あゆみ」もこれまで出会ってきた人たちと一緒に育ってきた曲なんだなと思っています。

 

 

CAIKI「あゆみ」Official Music Video 

 

 

――CAIKIさんの気持ちに海貴族の気持ちが重なって、そこに初めて聴いた人も気持ちを重ねてという聴き方をしてくれているんでしょうね。まだ動画でしか見ていない人はぜひライブで一緒に歌って、この曲を完成させてほしいですね。

 

そうですね。ただ、3月25日もまだお客さんに声を出していただくことができないので、本当に完成するのは、僕の夢の日本武道館で、みんなで歌った時だと思ってて(笑)。それまで「あゆみ」をもっともっと育てていけたらと思っています。

 

 

 

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