レコチョクのオリジナル企画【Breakthrough】の2月度アーティストに選ばれたkojikoji。数々のアーティストとのコラボ作品はもちろんのこと、彼女自身の楽曲に注目が集まる中、2月24日(水)には待望の2nd EP『PEACHFUL』をリリース。そこで彼女にインタビューを行い、2nd EPについてはもちろんのこと、彼女の素顔に迫れるような質問をぶつけてみた。さらに、特別にオリジナルプレイリストも作ってもらっているので、楽曲のセレクト理由についても聞いてみた。kojikojiの魅力がたっぷり詰まったロングインタビュー。是非、最後までチェックしてほしい。

 

 

PEACH+FULで、このEPを聴いてもらった人の気分が良くなればいいな、と思ってつけました

 

 

――今回、2月の【Breakthroughアーティスト】にピックアップされましたが、今のお気持ちをお聞かせ下さい。

 

こうして選んでいただきとても嬉しいです!たくさんの人に私の歌を聴いていただけるきっかけになれば嬉しいなと思います。

 

――kojikojiさんのレコチョクに対するイメージを教えていただけますか。

 

レコチョクといえばランキングです。世の中の流行が一目でわかるし、自分の知らなかった曲にも出会える素敵なサイトだと思います。

 

――ありがとうございます。kojikojiさんが音楽を始めたきっかけを教えて下さい。

 

音楽を真剣にやろうと決めたのはBASIさんとの出会いがあったからです。中目黒の焼肉屋さんで、ちょうど音楽か就職で迷っていたんですが、BASIさんが「kojiちゃんは歌う人ですよ」と言ってくれて、その言葉が私の音楽を続けたいという気持ちをグッと後押ししてくれました。

 

――楽器をはじめられたきっかけはなんですか?演奏できる楽器の種類と、一番得意な楽器を教えてください。

 

楽器は小学生くらいからギターをやりたかったんですが、その時は買ってもらえなくて、結局始められたのは4、5年前です。あと、中高はオーケストラ部でバイオリンをやっていました。中高の間も本当はアコギがほしいのに…とか思ったりしてましたが、今となってはオケの経験が活きることもあってよかったなと思っています。今はやっぱり、ギターが楽しいですね。

 

――2nd EP『PEACHFUL』が2月24日(水)にリリースされます。各楽曲を制作する際に意識されたこと、制作秘話などがありましたら教えてください。

 

曲調は全てバラバラですが、kojikojiらしさが出るように意識しました。スタジオもエンジニアさんも前作と同じところにお願いしてるんです。そのスタジオにみんな集まって円になって座って、笑いもありつつ。それこそ「TASOGARE」の時はその場でニューリーに音をRECしてもらって、そのあとできたてホヤホヤのトラックで、ボーカルRECをしました。

 

――『PEACHFUL』というタイトルに込めた意味を教えてください。

 

PEACHは英語のスラングで、素敵や気分が良いという意味があるというのを知ってから、よく桃の絵文字を好きで使っていました。PEACH+FULで、このEPを聴いてもらった人の気分が良くなればいいな、と思ってつけました。一文字変えるとPEACEFULなので、この世界が少しでも平和になればいいなという意味も入っています。

 

――「VIBES」は今までの楽曲とは違った雰囲気の楽曲ですが、楽曲制作にあたり心がけたことはありますか?

 

「VIBES」は今までの曲の中でも一番BPMも早く温度も高い曲なので、自分の内部にあるテンションの高い部分を曲に詰め込みました(笑)。そして、トラックも音数が多く可愛いので、それが活きるようにコーラスを重ねました。あまりみなさんのイメージにはなかったkojikojiだったと思いますが、個人的にはすごく好きな曲調なので、どう歌うか考えている時も、レコーディングの時もすごく楽しかったです。

 

――今回もBASIさんがプロデュースとのことですが、今回の制作でお話していたことを教えてください。また、前作と今作でBASIさんとの関係性や楽曲制作の進め方に変化などはありましたか?

 

BASIさんとは毎回制作をする際にたくさんお話をしていますが、前作『127』の時と変わらず言ってくださっていることは、「kojiちゃんが何歳になっても歌える曲を作りたい」ということで、前作と違うことは「前作よりもさらにkojiちゃんの色を出したい」ということでした。私も前作から一年が経ち、できること、やりたいことが増えたので、声の重ね方やミックスなどの時も積極的にアイデアを出しながら一緒に共作していくことができたと思います。

 

 

愛のままに BASI feat.唾奇(kojikoji Cover)

 

 

――ビートメイカーにニューリーさん、marsh willowさんなどを迎えられての楽曲制作でしたが、こちらも皆様と相談されたことなどがありましたら教えてください。

 

「TASOGARE」はニューリー、「VIBES」はmarsh willowにお願いしました。「TASOGARE」は、ニューリーとBASIさんが一緒に横浜でスタジオに入って、BASIさんの頭の中のイメージを伝えて、ニューリーがかっこよく音で表現してくれています。反対に「VIBES」は私の頭の中のイメージをmarsh willowが可愛く音で表現してくれました。二人のサウンドが本当に好きですし、二人とも良いものを作るためにストイックに、何度も何度もやり取りを重ねながらトラックを作ってくれたので、本当に感謝しています。

 

――歌われていて難しい部分や、苦戦した部分などがありましたら教えてください。

 

「七色の橋の上で」という曲はサビで始まるんですが、その部分の「もういいやって嘘だよ、そんなわけないでしょう」という歌詞は、この曲の物語の入り口となる部分なので、とても悩みました。何パターンも録った中から選んだテイクなんですが、目の前にいる人に優しく語りかけているような気持ちで歌っています。

 

――ご自身がバイオリンを担当された至高のバラード「七色の橋の上で」、クラシックギターを演奏されている「もも」など、様々な楽器を演奏されておりますが、楽器を演奏する際に意識していること、練習の際のコツなどがあれば教えて下さい。

 

バイオリンは本当に久しぶりに弾いたので、懐かしい気持ちになりました。でも、当時より全然弾けなくなっていて、自分から「やります!」と言った手前、かなり焦りました(笑)。 ギターはまだまだ練習中ですが、弾くときはうまく弾くというより、ギターも歌と同じように呼吸をしているように、生きているように弾くことをいつも意識しています。

 

 

――ジャケ写やアー写がものすごく可愛らしいですが、どんなイメージで制作されたのでしょうか?

 

ジャケ写は現実世界とファンタジーの世界が2層重なっているイメージです。中の写真は2020年の私です。やることも一気に無くなり、自分の世界に引きこもっていた時を表しています。そして周りのイラストの世界は二つの空想動物が、私を心配して覗き込みにきたり、綺麗な流れ星を捕まえて遊んでる子もいたり…。2020年は世界がとてもつまらなく思ったので、別の世界があるとすれば、そこは楽しい世界であってほしいな、私を連れ出してほしいな…と考えながら、カメラマンの友達に協力してもらって作りました。アー写はお風呂場で撮ったんですが、シャワーヘッドを受話器に、黒電話のダイヤルを回すようにレコードを指で回してみたのがポイントです。

 

 

kojikoji_peachful_jkt

2月24日(水)リリース2nd EP『PEACHFUL』のジャケット写真

 

 

――今作はCD、アナログ(10″)、カセットテープ、そしてデジタルでのリリースとなりますが、アナログやカセットテープへのこだわりや想いを教えてください。

 

私もですが、今の10代・20代前半にとってはレコードやカセットは完全に新しい世界に感じていると思うんです。普段サブスクで世界中のアーティストの曲にアクセスし、ダウンロードして、気に入った曲は、好きなようにプレイリストにして聴くことができます。けど実在してない。それに対してCDやアナログ、カセットテープは手で触れられますよね。部屋に置いておくと経年変化していくし、何年経っても買った時のことを、見るたび・聴くたびに思い出すと思うんです。『PEACHFUL』もそうであってほしいなと思い、出させて頂きました。

 

――楽曲コラボやフィーチャリングなどをする際と、ご自身の楽曲の際で意識されていること、表現を変えていることなどがありましたら教えてください。

 

フィーチャリングの際は、呼んで頂いている楽曲・歌詞に共鳴するように、自分の心情を投影して歌っています。歌い方も無意識的に少し変えているのかもしれません。フィーチャリングの時はフックを歌わせていただくことも多いので、やっぱり相手の歌い方の癖や雰囲気を一度自分の中に取り込んでから、そこに自分の要素を織り交ぜていると思います。対して自分の楽曲では100%、kojikojiです。歌っている時、特にライブではものすごく自分の気持ちに正直になっていると感じます。

 

 

空音 / Hug feat. kojikoji (Album ver.) -Official Music Video-

 

 

 

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