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""これぞ、ハード・ロック!"とでも言いたくなるようなエッジの効きまくったギター、ファット&アグレッシヴなバンド・サウンド、"荒くれ、悶えて 腹くくれ 前を向け"という問答無用のポジティビティに満ちたリリックと巻き舌系ハイトーン・ヴォイスを多様したヴォーカル。1曲目に収録された「アラクレ」を聴いていると、なんだか意味もなくニヤニヤしてしまった。イントロだけで"あ、B'zだね"とわかってしまう強靱なスタイルを貫きながらほかを寄せつけないセールス・パワーをキープし続けてるところがB'zの凄さなのだが、通算13枚目のアルバムとなる本作でも、基本的な部分--80年代のハード・ロックを中心としたギター・サウンドと日本語の語感を活かしたカタルシスたっぷりのヴォーカル・ラインの融合--は、まったく変わっていない。90年代以降、"ギターと歌を真ん中に置いたシンプルなロック"がアウト・オブ・デイトなものへとなっていくなかで、あくまでも自らの形を維持している彼らは、それだけで十分に特別だ。<br>しかもこの作品は、セルフ・コピーに陥ることなく、しっかりと"現在"に対応している。意外性に満ちたコード進行を導入した「WAKE UP, RIGHT NOW」、2000年代の世界の暗部を投影したような歌詞が印象的な「愛と憎しみのハジマリ」、ジャズのテイストを取り入れた「ブルージーな朝」といった楽曲は、これまでのB'zにはなかった要素かもしれない。ただ、ここが肝心なのだが、彼らは決して、これみよがしに"新機軸"を打ち出したりはしない。リスナーの要望を裏切ることなく、ところどころに新しい風を吹かせる--そんなコンセプトを抜群のバランス感覚で体現しているのが本作なのだと思う。巨大化していく「BIG MACHINE」(つまり、B'z)を、培われたテクニックと音楽に対する情熱でドライブさせていく彼らは、やはり、ほかに類を見ないロック・アーティストだ。"(CDジャーナル)
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