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最近の音楽市場に変化が訪れている。頻繁に「CDが売れない」「アーティストにお金が入らない」なんて音楽不況が嘆かれていたりする。けれど、一方で新しいバンドやアーティストはどんどんデビューしている。
「結局、今の音楽界ってどうなっているの?」
分からないのなら、アーティスト本人に聞いてしまえ!ということで、今回は私たちと同世代で音楽活動をしているアーティストJACKSON kakiくんにインタビューをしてみました。バンド活動だけでなくDJやライブ企画までこなすkakiくん。音楽に囲まれた生活を送る彼の言葉から、イマドキの音楽事情を探っていきます!

JACKSON kaki(ジャクソン・カキ)プロフィール

・静岡県浜松市出身の21歳。
・「Rollo and Leaps」と「SUPER SHANGHAI BAND」でドラムを担当。
・DJ活動やイベント企画も積極的に行なっている。
・Twitter @Kakiaraara

笑顔かっきー

JACKSON kakiを構成する9枚
①マキシマムザホルモン 「ぶっ生き返す」
②SUM41 「Chuck」
③相対性理論 「シフォン主義」
④くるり 「アンテナ」
⑤Radiohead 「Kid a」
⑥The Internet 「Ego Death」
⑦Childish Gambino 「Kauai」
⑧Mura Masa 「Mura Masa」
⑨NUMBER GIRL 「サッポロOMOIDE IN MYHEAD状態」

構成9枚

インタビュースタート!バンド事情のあれこれ、聞いてみました。

まずはkakiくんが所属しているバンドRollo and Leapsについての質問から。若手バンドの登竜門とも言える大会RO JACKにて昨年見事グランプリを獲得し、2017年のロッキンオンジャパン出場を果たした実力派バンドです。

ロロアー写

−バンド名の由来について教えてください。
 基本的には意味はあんまりなくて、語感で。「Yogee New Waves」みたいなノリで笑。ロロ、ロロみたいな愛称がつくくらいの感じで笑
−結成はいつ?
 2015年の12月13日に初ライブをやった。結成自体はもう少し前なので、丁度そろそろ2年目に突入するね。
−バンド結成の経緯は?
俺はもともと静岡出身で、その時からバンドとかをやっていて、音楽をがっつりやりたくて東京出ようと思って。その時に高校の時にもバンド組んでた現ギターと大学で偶然再会して、バンドを結成しようってなりました。
−ってことはバンド内の仲は良いんだね。

良い方だと思う。付き合いが長い分何でも話せるね。
でもスタジオで頻繁に会っている分、プライベートではそんなに過ごさないかな。俺は単独行動することが多くて。バンドもやってるし、DJもやっているし、イベント制作もしているし…。最近はファッションとかの音楽以外のことにも興味があって、自分で色んな所に行くようにしているよ。

ロロライブ写

−バンド内で自分の役割はある?
 これはバンド内でも結構明確にしている!音源作りと、CDをお店に置いたり、それを宣伝したりする仕事を俺が担ってます。簡単にいうと事務的な仕事かな。俺たちアマチュアのバンドだと全て自分たちでやらなきゃいけないから、楽曲制作はこのメンバー、宣伝とかはこのメンバーって分担しながら活動してます。
−ライバルだと思ってるバンドは?
 パッと思いつくのは「YAJICO GIRL」かな。

彼らの東京での初ライブ見たとき、全然お客さん居なくて。だけどすごい曲もいいし同い年ということもあって、これから頑張れる仲だなと思ってたら、どんどん(いろんな大会に)優勝しちゃって笑。彼らは大きい事務所に入っているし、楽曲センスもすごく高い。だけど、お互いすごく尊重しあえる。共同企画もやっていて仲も良いしね。
もう一つは「the shes gone」かな。

お互い同じ年のRO JACK優勝した仲でもあるし、それに同い年だから。一緒にこれからやっていける仲だなってのはあるかな。
−バンド活動において重視することは?
バンドにおいて、めちゃくちゃ音楽が良いっていうのはもちろん重要だけど、それ以上に人と人との関わりだと思う。(音源よりも)ライブを俺たちは頑張んなきゃいけない。いかにライブを頑張って、俺たちとお客さんとが一緒にいい日を作れるか、みたいな。人とどういう風に関わっていくかがとても重要だと思う。
−それはライブ企画を行うことにも繋がっているのかな。
 もちろん!最近は音楽以外の人たちと繋がることも面白くて。例えばファッションだったり、もしくは映像関係の人とか。俺たちはあくまで音楽をやっているけど、その人たちと一緒に仕事して新しいものを生み出していくこともできるし、そういうことを今後やっていきたいな。
−ロッキンの感想を教えてください。
ロックインジャパンというイベントは俺にとって夢のような存在だった。けど、こうして出られたってことは、ただ出ることに意味があるんじゃなくて。フェスに俺たちみたいないわば素人同然のバンドを出してもらえるってことは、お客さんとしても演者としても見てきた俺たちがフェスを通して、「何を伝えられるか」っていうのが一番大きい。俺たちが今後どういう風にライブを作っていくか、ということを考えることにもつながった。日本のフェスをどのように作っていくかを考えるきっかけにもなったね。


−では最後に、自分のバンドの強みはなんだと思う?
 いわゆる歌ものに属するかもしれないけど、そこに色んな音楽をハイブリッドに取り入れているところ。世界中の時間も空間も飛び越えた音楽をたくさんミックスしているんだ。だけど「日本語で勝負する」っていうところに強みを持っていて、だからリアルタイムで俺たちが感じていることを伝えられる楽曲になる。それを響かせられるメロディーだったり楽曲を作っていくんだ。「日本人の21、22くらいの男とかの俺たちが思うこと」を武器にしていて、それは届く人が多いんじゃないかと思う。まだ難しいけどね笑

今度はkakiくん個人に焦点をあてて、パーソナルな部分に迫ります。

−Kakiくんはドラマーだけじゃなく、DJ、イベント企画など多方面から精力的に活動をしてるけど忙しい?
そうだね。ドラマーだけならそんなに忙しくないと思うけど、それ以外のこともやりたいし。言い方は悪いけど俺は、音楽はあくまでも自分の何か伝えたいってことの一つの手段だと思ってるから。そのために色々動いてるよ。
−それは趣味や熱中することの選択肢が多い自分たち世代ならではの考え方な気がする。
 その通りだと思う。昔の人だったら限られた情報の中で、自分ができることを突きつけられていたと思うけど、今の時代は何にでもなれると思うんだよね!今のうちならいくらでも失敗が許されると思うし。もともと音楽大好きでやってたけど、だんだん音楽のバックカルチャーにあるものにも興味をもって。例えばファッションとかデザインとか。日本はあんまりこういうところに焦点がいっていないし。
−では、音楽を始めたきっかけは?
生活の中に音楽があったからで。父親がブラックミュージック好きで、母親もハードロック好きみたいな笑。母親が運転するときはレッドツェッペリンとかディープパープルが流れてるけど、親父がやるときはシカゴの音楽だったりニューオーリンズの古いジャズだったり…時々宇多田ヒカルとか笑。小さい頃はゲームが好きだったけど、親父が楽器メーカーで働いていて、突然「ドラムやんなよ」って楽器買ってきてくれたんだよね。最初はそんなにやらなかったんだけど、中学生の時にマキシマムザホルモンを聞いて、衝撃を受けて。それに影響を受けてドラムをめちゃめちゃ練習したかな。中学校の時は狂ったようにホルモンのドラムをコピーしてたから。

ドラムかっきー

−音楽の聴き方が多様化していることに対してどう思う?
 難しいというのが率直な感想。ストリーミングになって世界中の音楽が聞けるようになったのは素晴らしいことだと思うけど、音楽に対するハングリー性は薄れたと思っていて。CD買ってアルバムを何百回も聞いたとかいうのは無くなったし。音楽への価値が薄れている気はするな。ただ本当に良いアルバムは何回も聞くし。根本は変わらないと思うけどね。
−そういった環境の中でRolloのような「ハイブリッドバンド」が生まれやすい?
 そうかもね。世界的にも2017年クラブミュージックが流行っていて。そういう音楽はストリーミングとかインターネットで発信されるものが多い。俺たちはインターネットで育っている世代だから、これからそういう方向性に行くバンドが増えていくと思う。インターネットを使ってバズりたいみたいな意識が若い世代でもあると思う。
好きな音楽の話になると目を輝かせながら語りだす一方で、音楽界の現状についても深い考察を持つkakiくん。音楽に対する情熱と、バンド経営者としての冷静さを共存させながら音楽と向き合っているようでした。音楽だけに捉われない。自分たちの伝えたいことを伝えるためには手段を問わない。そんな柔軟な考え方は、これからのアーティストのあり方の選択肢の一つとなりうるかもしれません。